ゴリラと戦ってきました。
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ぜんぜんどうでもいい話だが、今日のお題は、
「まるでゴリラだぜ!」というお話。
強い動物、凶悪な動物の称号、 パワーで相手をねじ伏せる、強引、且つストロング系動物の象徴として、「ゴリラ」 が引き合いに出される事が多いが、忘れちゃイケナイ。
ゴリラは草食獣だ。
ゴリラは狩を主体としてない。彼らにとっていわば「格闘」は、「趣味」の領域 なのだ!
それに対してライオン、虎などの大型肉食系猫科動物は本気で最強。 彼らは文字通り、狩でメシを食っている連中。
ライオンが本気を出せば、僕は勝てる筈が無い。勝てるワケが無い。
勝ててたまるか!
彼らはいわば、格闘のプロ。 鋭い牙で肉を切り裂き、僕などは一瞬で内蔵を引き出されている事だろう。動物界における最強の戦闘部族の彼らに挑戦を叩き付ける事など 愚の骨頂 なのだ!!!!
<反面、ゴリラは?>
それに対してゴリラであったら、実は強そうなのは見た目だけ で、僕が戦っても、もしかしたら勝ててしまうかもしれない。 あくまで 想像 ですが。
ゴリラの群れに近づく自分。
きっとボスが僕に対して ドラミング(胸を叩いて威嚇する行為) で、僕を挑発 してくるであろう。
僕はその挑発に惑わされる事なく、 冷静に戦局を分析し、眉間に正拳突き を決める。ぐったり腰が折れたところで、僕は 腹に一撃 を加え、勝負アリだ!
そして僕は高らかに↓こう言うだろう。
「よく聞け。ケンカはガタイじゃねぇよ。」
瞬間モテモテだ!!!!
羨望と尊敬の眼差しを僕に浴びせるメスゴリラ達 は、少しでも僕に近づこうと媚び始める事だろう。
バナナとか持ってきてくれるかもしれない。
若いオスゴリラ達も、新しいリーダーである僕に 尊敬と共に近づいてくるに違いない。
「ウホ、ウホウホ」(訳:いやー、さっきの正拳、まじすごかったっすよ)
「ウホホウホウホウホ」(訳:無駄の無い攻撃、自分マジ感服したッス!これからのゴリラも知性派でいかなきゃダメっすよね!)
ナドナド、先程のバトルに対し、賞賛の言葉 を次々浴びせかけてくれるに違いない。
いい気分だ。
ゴリラは実は、ストレスに弱い らしい。(Wikipedia調べ)
「警戒心が強く、神経性の下痢にかかりやすく、心臓に負担がかかりやすく死にいたるなど、ストレスに非常に弱いことも明らかになっている。」との事。
僕はそこで若いゴリラ達に、「勇気」 を出す事の重要性を告げる。
「何事も最初から諦めちゃダメだ。警戒し過ぎちゃ何も始まらないんだ! 僕も最初、ゴリラに勝てるなんて思いもしなかった。だけど僕は挑戦したんだ。 自分の可能性を信じたんだ!きっと勝てる、きっと僕なら自分の力を発揮して、輝かしい成功を収める事が出来るんだ」…と!
僕の声に聞き惚れる、若いゴリラ達。
力だけじゃない、心の面、精神面での強さも併せ持つニューリーダーの誕生に、ゴリラ達全員、ゴリラ新時代の到来を予感する事だろう。
自信を無くして元気の無い若いゴリラ達にも僕は気さくに声をかける。
「神経性の下痢にかかっているようだね。ストレスを感じているようだ。だが、大丈夫。多少の失敗なんてものは通過点に過ぎないんだ。勝負は試合終了の笛まで分からない。諦めたらそこで試合終了だよ!」と、僕は優しく声をかける。
「ウホ、ウホウホ…」(訳:そうですよね。僕もそう思います。もう少しがんばってみますよ!元気が出ました!ありがとう!)
と、感謝される事だろう。
組織に於いては、末端にまで気を配れる者が、真のリーダーの証。真の指導者とはそういった人間の事を指すのだ。
僕は群れの中に潜む数多くの問題、そして、対立を 次々と解決 してゆく。
(対立例:バナナを取られた → 僕の提案:二つに分けて食べなさい)
更なるリーダーとしての信頼を盤石なものとしてゆく。
あれから三年が経った。
群れの結束は強固なものとなり、仲間同士の信頼、協調体制も充実したものとなった。
全てのゴリラ達が幸せを享受し、ゴリラで良かった、ゴリラに生まれて良かったと、心の底から思える素晴らしいゴリラ社会を築きあげる事が出来た。
そんなある日、僕に対して新しいリーダーを目指し、挑戦してくるゴリラがいた。
三年前、僕に慰められていた若いゴリラだ。
彼も人格的、人間的にも成長をした。
既に小規模の群れを統率している彼は、次世代のリーダーとしてふさわしいゴリラであった。
僕はこの群れを去る時期かもしれない。僕の役割はもう終わったのかもしれない。
後進の成長に僕は充実した喜びを感じつつも、僕は若い彼の挑戦を受ける事にする。
頭脳的な挑戦をしかけてくる彼。
フェイクなども織り交ぜ、多角的な攻撃を仕掛けてくる彼。
…ただ、しょせんゴリラと人間だ。
頭脳的には僕の方が上。いくら頭脳的攻撃といっても、所詮は類人猿。人に近き猿に過ぎぬ彼が、リアル人間である僕に、頭脳的に勝てる筈が無い。
格の違い、才能の違い。
だた、彼の新しいリーダーになるのだという熱い想いは、僕の心に痛い程響いてきた。
必死な彼の目線。彼の眼差しからは自分が群れを統率するんだという強い気持ちが、ヒシヒシと伝わってきた。
僕は勝つ事は出来る。
ただ、僕はこう思った。彼にならこの群れを任せる事が出来る。彼に任せればこの群れはこの先も安泰だろうと…。
ガッ
彼の右フックが僕の頬に当たる。瞬間僕は地面にひれ伏し、マウントされた段階で、勝負アリだ。
僕は負けた。
そしてリーダーの座を降りた。
群れを去る日、誰もが僕との別れを惜しんだ。
「ウホウホウホ」(訳:ホントに行っちゃうんすかクスモトさん)
「ウホホウホッウホホウホッ」(訳:現役を退いたとしても、スーパーバイザーとしてもう少しここにいてもいいんじゃないっすか?)
などなど、別れを惜しむ声が次々と聞こえる。
だが僕は去る事にする。僕の役割はもう終わったのだから。
別れ際、僕に打ち勝った新しいボスである若いゴリラが、僕に近づき握手を求めてきた。
固く握手する僕ら。
「ウホホウホッウホウホウホ」(訳:ありがとう、僕が真のゴリラになれたのは、クスモトさんのおかげだ。貴方がいなければ、僕は今でもダメゴリラのままだった。本当にありがとう。)
そして若いゴリラは僕の耳元で、ひとことつぶやく。
「ウホホウホッウホッホッ?」(訳:クスモトさん、もしかしたらホントはオレに勝つ事も出来たんじゃないっすか…?)
僕は答える。
「そんな事ねぇよ。オマエのパンチ効いたぜ。おまえはもう立派な群れのボスだ。オレは帰る事にするよ。東京の杉並区にな。」
僕は群れを後にした。
アフリカの地平線、彼らは僕が見えなくなるまで、ずっとずっと手を振り続けていた。
アフリカの大地に沈む夕日は涙色に染り、温かい余韻を残しながら、優しく赤く輝いていた…。
いいヤツだなぁオレ…。
つか、イキオイで書いてしまいましたが、ゴリラはジャングルに生息するので"地平線"はありませんから!!!!
つか、全て想像ですから!!!!
マジレスしてしまうと、"パンチ力は体重に比例するもの" なので、体重200kgを越えるゴリラにゃー逆立ちしたって敵いっこありませんw ケンカはガタイですw
実際は、一撃で血ヘド吐いてると思います。 現実は厳しい。
<他にもたくさん作品があります!>
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