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94 ネックホールダ―男爵の友との和解(その18)

ネックホールダ―男爵の私設執事の話です


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「いっそのこと子爵を潰しちゃう?」


そんな声が扉の向こうから聞こえてきた




ボンクラの伯爵様、成長したな


そう思った




また、伯爵様これは使える


とも思った





おひさしぶりです


ネックホールダ―男爵の執事です




普通に


男爵様の執事殿


と呼んでいただいてかまいませんよ




現在、男爵様は伯爵様と子爵様と一緒に酒盛り中です


正確には伯爵様が酒のつまみに寄り子の貴族をイジメている、ですね




それを扉越しに聞いている執事わたし




伯爵様の館でなぜ男爵風情の執事が勝手に歩き回っているか?


もちろん賄賂です




家令とメイド長に『旅人(の葉)』を渡しています


あと執事とメイドとフットマンにもです


女性には『女性専用のハーブなんかを混ぜた旅人(の葉)』ですね




あと、下手に出た対応も忘れてはいけません


おかげで酒盛りしている部屋の前で待機できました




言っておきますが扉の前にはメイドやら執事やら警護の者など他にも居ますからね


そこに混ざることは結構簡単ですよ





賄賂を渡して頭を下げるだけで望みが叶うのです


こんな簡単なことはないです


貴族関係の仕事というのは楽勝ですね





下町や、街から街へ輸送する下層の仕事だかだとこうはいきません


まずは殴って奪う


多数で一人を殴るなんで普通です



その上、なにもしない


まさにぼったくりそのもの




賄賂を渡すだけで話が進む貴族系の仕事なんて本当に楽勝ですね






しかし男爵様についてきて良かったと思いました


伯爵様いいものを見つけました




私の真の御主人様のために使える人間です


言っておきますが男爵様は仮初めの主人ですよ?


雇われているだけの間柄です




真の御主人様は本当にお優しい方です


あの方に救われた私は本当に幸運です


あの方のためならば命も捨てられます





・・・止められましたけどね





「命をかけても!」


と言ったら


「やめなさい!」


と即答されました






大体、御貴族様は平民を使い潰すのが普通です


御主人様は元貴族令嬢なのに本当に変わっています


もっともそれだから尽くしがいがあります







そんな御主人様からのお願いは


男爵様の手伝い


でした






早い話、『旅人(の葉)』を貴族に売る男爵様の手伝いですね


男爵様といっても所詮は素人


百戦錬磨の商人にかったらひとたまりもありません


それを阻止するのが私の役目でした





・・・結構大変な仕事でしたね




でも最近では


有能な貴族の選定


が追加されました





なんでも『旅人』よりも強力なものができたそうです


ですから『旅人』は今まで男爵様が売るけれど、新作を売るのは上位の貴族が望ましいそうです





・・・権力を持つ貴族でないと売れないというからには結構やばいブツですね


私の危険検知センサーがガンガン鳴っています




『旅人』だけでもぼろ儲けだというのにさらに強力なもの


真の御主人様は一体なにを目指しているのでしょうか?


・・・まあ大体は想像がついているんですけどね





私は御主人様の忠実な道具です


御主人様の望みのために使い潰していだくのが望みです





なにせ泥にまみれる地獄から救い上げられたのです


おまけに毎日楽しく生きています


こんな幸せなことはないです


ぜひ恩返しをさせていただきたい物です




とりあえずは次の秘密の連絡の時に伯爵様のことを連絡、ですね


お役に立てれそうなのでウキウキしてきました





・・・もちろん嬉しさを顔には出さないですよ


だって伯爵様がいる部屋の扉の前で待機中ですからね




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執事は主人公サラの手下です


久しぶりな上、暗躍するのが普通ですからお忘れかもしれませんね

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― 新着の感想 ―
[良い点] 主人公(そっち)かぁ!! 婦人かと思った。
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