82 ネックホールダ―男爵の友との和解(その6)
前話に続いてフランツ=スカーフェイス子爵が女性陣に責められています
学生時代の友達が怨んで『旅人(の葉)』を売りません
一度こじれると人間関係は縺れまくりです
御愁傷様?
・・・ところで和解出来るんですかね?
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「歳をとるとね、痩せれないのよ」
叔母が『はあ~っ』とため息をつきながら言う
「そうそう血を抜いてもダメなのよね~」
こちらは伯母
「若い時は結構うまく痩せられたのよね、歳をとるというのは嫌なものね」
こちらは母
母に呼ばれたお茶会には三婆、もとい、三人の熟女しかいなかった
もっともその三人がやっかいな人間であるのだが・・・
父や叔父や伯父はよかった
男のプライドを判ってくれたから
「後はこちらでやるから頭だけ下げろ」
そう言って寄り親の貴族に話を持って行ってくれた
・・・もっともその寄り親が役に立たなかったんだがな
そうしたらどうなるか
女性陣が出てきた
お茶会という名のつるしあげ会
こちらの話は全く聞かないと言うデスルール
自分達の利益しか見えていないからどうしようもない
ひたすら天災が通り過ぎるのを待つだけという苦行
・・・オレ御当主様だよな?、と言いたい
言えないけどな
「そうそうあのワイン(の樽のような体型の伯爵夫人)様が痩せたのよね」
伯母がまだ話していた
つるしあげ会はまだまだ続いていた(涙)
「ええ、あのワイン(樽のような醜い体型の夫人)様がふつうのぽっちりになっていわたね」
こちらは叔母
・・・普通のぽっちゃりになったのが凄いってどんだけ樽だんたよ!、と言いたい
「歩いても血を抜いてもサウナに入ってもどうしようもなかったワイン(樽)様が『(新型の)旅人(の葉)』で痩せたって所が驚きよね」
これは母
どうやらオレへの攻撃はまだ終わって無かったらしい
・・・しかしそんなに『旅人(の葉)』ってダイエットに効くものなのかね、と言いたい
そう言う話は聞いている
男も女も手に入れるために奔走している、と母達も言う
え?
ダイエットしない男がなぜ手に入れるのか?
妻や恋人や妹や母親にせっつかれてらしい
まあ、オレへのつるしあげも手に入れるための手段なんだがな




