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70 とある悪党の親玉の視察(その3)

まだ続きます


悪党親玉、不憫ですね


まあ主人公サラにかかわって幸せになる人間はいませんけどね


--------------------------------------------------


街の路からクソが消えた


おかげで悪党組織うちの株はウナギ登りだ


・・・悪党に慣れ慣れしく挨拶するなと言いたい




クソ撒きも順調だ


1回撒いたくらいでは何の変化もなかった


2回でも同じだ


タダ臭いだけだ





撒く範囲はだだっ広い荒野だ


同じ所に毎日というわけではない


場所を変えて順番に撒いていくのだ


1日2日では変化がなかった





でも1カ月もすると雑草が所々に生え始めた


夏が近づき暑くなる2か月目くらいには雑草があたり一面に広がった




そこで悪魔サラが手押し車を大量に押し付けてきた


ゴロゴロ押して回るだけで雑草を細かく刈り尽くした


・・・こんな道具初めて見たぞ!?




あたり一面の雑草が刈られたらタネ撒きだった


そしてクソ撒き


・・・どんだけクソ撒きが好きなんだよ!って言いたい




麦がある程度育つと麦踏みだ


そしてクソ撒き


・・・もう何も言うまい




そうして季節がめぐりあたり一面見渡す限りの金色の絨毯が出来た


さあ刈り取るか、となった時、悪魔サラからの呼び出しが来た


・・・いや悪党首領おれは毎日のように来ていたんだがな





馬車から下りてきた悪魔サラは質素なドレスを着ていた


その手には日よけ用の傘


上機嫌で麦畑を見て回っていた


・・・クソの匂いがする中を笑顔で歩き回るその精神が全く判らん





「・・・今回のことはいい経験になったででしょう?」


上機嫌でそう言ってくる悪魔サラ


思わず身構えた





殺されるのか?


死ぬのか?


どっちだ?




「いくつかの貴族から引き合いが来ています、貴族の領地に人を派遣して広めてみない?」


質問という名の命令が来た





貴族の領地行くとか信じられないことを言われたとか


悪党が人に教えるとか


ツッコミどころ満載だ




でも一番驚いたことは悪魔サラが人を助けるようなことを言ったからだった


何か悪い物でも食べたのか、頭でも打ったのか?


そう思った




「もちろん顧問料の一部を回しますわよ?」


ああいつもの悪魔サラだと安心した





「豊作になれば『旅人(の葉)』もより多く売れるから楽しみね」


こういうやつだよな悪魔サラって


安心した自分を喜べば良いのか、悲しめば良いのかどっちだろ

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