表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/237

5 騎士団長次男の勘違い

無抵抗のか弱い女性を床に押したおして喜ぶ人間は騎士としてふさわしくない


それが騎士団の見習いであるにもかかわらず正式に騎士になれない理由だとか




代々騎士団長を務めてきた家系であるにもかかわらず騎士になれないとは・・・


あの女のせいでとんだ大迷惑だ(怒)







あれは学園最後の舞踏会の前のこと


王子から相談を受けた





なんでも婚約者が王子の友人に酷いいやがらせをしているんだとか


だが証拠はないとのこと





くわしく聞くと


人がいない時に「これだから平民の子は~」と嫌味を言われた


寮の部屋に勝手に入られ「ふっアナタには分不相応ね!」と言ってイロイロと持ち出された


雨の日に後ろから突き飛ばされて服どころか全身を泥まみれにされた


その他イロイロ






怖いけれど勇気を出して苦情を言うと


「王子の婚約者の私にそんなことを言っていいのかしら?あなたの実家ごと消すわよ?」


と脅されたそうだ








聞いて呆れたな


いくら王子の婚約者だからといってやっていいことと悪いことがあるだろう?


あの地味な服装で、地味な性格は猫を被っていたというわけだ





念のためその被害者からも話を聞いてみた


「私はイイんです!でも家族が傷つけられたらと思うと・・・」


涙ながらに訴えられた





あと、証拠はないけれど目撃者がいるとのことだった


王子が見つけてきて、王家が守ると約束したので証言をしてくれるそうだ




そこまで準備が整ったので舞踏会で王子が糾弾した


最後まで認めなかったので婚約破棄が宣言された



そうしたら逆上して被害者と王子に飛びかかろうとした


学生の身分ではあるが、貴族に連なる者として王子を害そうとするものを見過ごすわけにはいかない


近づく寸前で取り押さえた





生きていた中で一番晴れがましい瞬間だった


騎士団長を務める家系に生まれたものの次男なので役目に着くことができない


せいぜいが騎士になるくらいか?





でも王子の側近となれば別


新たに分家できて当主になれるだろう


輝かしい未来が約束された瞬間だった(笑)









婚約者が家から追い出されたと知ったのは翌日だった


弟が王子に知らせてきた




それを聞いて何も思わなかったな


当然の報いだと




王妃様が陣頭指揮をとって探させていたのを知って驚いた


王妃様は優しすぎる


厳罰にすれば良いのに!


王子とそう話していた




この時も王子と語らうことにより親密になっていると感じ、明るい未来が来ることを実感していた




しかし数ヵ月後、騒ぎが国内の貴族中に広がった


なんでも香水が無くなったとのこと





そんなもの買えばよい


もしも国内になければ外から買えばよいだけで騒ぐほどのことではない


そう思っていた





しかし王子の婚約者が希少魔法により作っていたとの真実がウワサとして広まると状況が一変した


なんてことをしてくれたんだ!、と


至る所で責められたな(涙)





学園でイジメをしていたと言っても聞いてはくれない


果ては冤罪だとの誤謬がでる始末


正義を貫くために王子と闘った!






もっとも2年と少したった後、状況が再度変わった


貴族派内で香水が流通し出したのだ!




希少魔法なのになぜ?


そう思ったところ婚約者が貴族派と手を結んだとのウワサが広がった





なんでも新しい商会の責任者だそうだ


香水を売るのは貴族派の貴族だけ


そして国王派には絶対に売らないんだとか





逆恨みも甚だしい!


どこまでもオレの邪魔をする目障りなヤツだ(怒)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ