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40 騎士団長次男の主張

サラを取り押さえた騎士団長次男の話です


騎士になれず、見習いのままです


格下認定していた人間が次々に騎士になっていってます


ですから不満が爆発しました


----------------------------------------------


「父上!あの女狐に天誅をくらわせてやりましょう!」




騎士団長をしている父上が珍しいことに、昼間に家にいた


せっかくの機会なので執務室に行って直訴した




最近の国王派の凋落は目を見張るものがある


すべてはあの女狐のせいだ


後ろで糸を引いているのは皆が知っている


商国の商人が手先となっていることもバレバレだ





でもなぜか皆、手を出さない


そんなに香水が手に入れることが大事なのか?


以前はなかったものだし、あってもなくっても問題はないだろうに


そんな小賢しく、小さいことに大騒ぎしているから大局を見誤るのだ




ここは武の頂点である我が家が率先して動くべきである


もちろん俺が先陣を切ってもいい




もちろん真昼間に押し掛けて断罪するのではない


そんなバカなことはもうしない


以前、やりすぎたからな




騎士であっても、貴族の一端を担っている以上、スマートでスタイリッシュに動くことが求められる


そんなことも判らなかった過去の自分を罵倒したい





でももう大丈夫


二度と同じ失敗はしない


誰も知らないうちに動き、誰も知らないうちに女狐を成敗する


もちろん後始末についても根回しすることは忘れない


完璧である




そう父上に言うと


「・・・」


眉をひそめて、こめかみを押さえていた




他家との調整が必要でその面倒さを想像して困っているのか?


それともすでに計画が動いていて、進言が遅かったのか?




すぐにでも教えて欲しいが、ここはガマンする


すぐに結果を求めて何も考えずに動いていた過去の俺とは違うのである


待つこともできるのをアピールしよう


執務机の前で手を後ろに組んだ騎士の『待て』の姿勢で父上の言葉を待つことにした




これがうまくいけば念願の騎士になれる


思わず顔がにやけそうになるが、真面目な話をしているのである


ここはグッと我慢した




我ながら成長したものである

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