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34 とある商人の困りごと

前話の商人のロレンスの目線です


主人公サラは自分を無力な少女だと思っています


でも一国を相手に復讐しようとしているんです


そんな人を普通とは言いませんよね



口調が依然と違わなくね?とかエセ関西弁?とかの苦情は勘弁してください


こちらの口調にした方が面白そうなので、素が出てきたということで変えました


ふっ、認めたくないものだな、才能のなさゆえのあやまちというのは・・・

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「すみませんでした」


サラはんが頭を下げて謝りましたわ


ワテはここで気を引き締めましたわ





なんでや?、でっか?


素直になるときが一番危ないって今までの経験から判ってるからですわ





ことの起こりは御貴族様からの手紙、いや、商国に薬の材料を取りに行ったことでんな




忘れてはるかもしれへんけど、店から高価な薬草が盗難にあいましたわな?


そのフォローですわ


実際には薬草なんてものは最初っからありませんで?


でっち上げですわ





無理を押して道理を引っ込ませ ~早い話が詐欺でんな~ 多額の賠償金を踏んだくりましたんや


そこまでは御存じでっしゃろ?


ワテはウハウハでしたな


・・・勝ちが決まるまで内心どきどきだったのは秘密でっせ





話はそこで終わりませんがな


薬が盗まれたちゅうに、薬を扱わなかったらウソがばれるやろ


だから仕入れに走りましたんや




あ、薬は安い奴でっせ?


高価な薬草は盗まれるちゅう言い訳ですわ


まあ、御貴族様からイチャモン付けられたときの嫌がらせでんな


プライドだけは高く頭の悪い御貴族様は絶対にイチャモンつけてきますがな






以前からサラはんは薬を扱いたいと言っておりましたんや


なんかあくどい顔してましたな


絶対になんか裏がありまっせ


復讐関係の、ですわ





ワテはボチボチちゅうことで根回ししてましたわ


やっかいごとに巻き込まれたらたまりませんからな


まあ、結局は火種になりかねないちゅうことで今回、買い付けに走りまわることになったんやけどな





薬ちゅうもんは利益が大きいさかい、既得権ちゅうもんが強おまっせ?


他にも、生産できる量が限られるよってそう簡単に話はまとまらんがな


だからワテが直接、顔を合わせて話をするちゅうもんが大事なるんやな






まあそんなわけで、話し合いと薬の受け渡しで商国まで取りに行ってましたんや


ちなみに、うまく取引できましたで?


ひとえにワテの腕ですわ腕!





薬に手を出すことに思うところがあるものの、上手くいったのでホクホクでこちらに来ましたんや


着いてみたらとんでもないことになってまんがな!


ひと嵐きて、見事になぎ倒してましたわ


被害が多すぎまんがな!





おかげで御貴族様からは苦情の手紙が山ほどきてましたわ


あ?


貴族と繋がっていたのか、でっか?


当然でっせ!


制御できないモノはただの危険物でっせ?


ネコの首にスズ付けるのは当たり前でんがな!




もちろん、あちらはんから話が来たんでっせ


そやからスズ代はしっかりふっかけさせてもろうてます


ぼろ儲けですわいな


笑いがとまらんちゅうのはこのことですわ


商人の基本は楽して稼げ!でっせ





でもどうやらサラはんにはバレてたようでんな


ワテが居ない間にヤラれましたわ


そやけど、香水を半分しか作らないとか勘弁してほしいわ、ほんま


商人としての常識の枠を超えすぎてまっせ!





おかげで商国から帰ってきたら苦情の手紙が山積みでしたわ


そやから商国から帰ってきたばかりやったんやけど、あわててサラはんの所に駆けつけましたわ


そうしたら最初っから謝られましたちゅうわけですわ





そこで悟りましたわ


確信犯や


ワテが御貴族様と繋がっていることをわかっていて、ワテが言い訳できるように居ない時に仕掛けた、やな


ここまでお膳立てされたら全面降伏でんな


サラはんはボケではないのでイケズはしませんやろ


つまりはちゃんと、それなりの、努力に見合っただけのものが得られるちゅうわけですわ





自分の役割、つまり、御貴族様への釈明どうするべ


そう思っていたら出てくる、出てくる数々の言い訳





飛ぶ鳥を落とす勢いの筆頭子爵様からの過度の要求があった


・・・今、下級貴族で一番権力がある子爵家の悪口を言えと?





イジメをしていた貴族が香水を使っているかと思うと魔法の集中力が落ちてなかなか作れなかった


・・・貴族派のイジメっ子だけが責められているのは予定外なので、王族派のいじめっ子にいやがらせが向かうようにして、最後には計画通り王子様まで被害が及ぶようにしようでっか?




どこかの貴族の執事が頻繁に店にくるので香水を作る時間がなかった


・・・貴族ばかり攻撃するとヘイトがたまるから、身代わりの生贄を用意したでっか?





使い方、いや言い方を間違えるとワテまで火だるまでんがな


まあ、ワテは失敗せいへんさかい大丈夫やけど、貰ろうもんはしっかり貰いまっせ?

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