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28 ホークマスター子爵家令嬢の自業自得

学園でサラを虐めていた生徒のお話です


本人はちょっとした些細なことです


でもやられた本人は何年たっても忘れません



報復を忘れないサラにシビレる憧れる!、ですね


----------------------------------------------



「学園で『パフューム』を虐めていたというのは本当かい?」


お父様に書斎に呼ばれて聞かれました




「・・・していませんわ」


声を振り絞って答えました




「「・・・」」


お父様とお母様が無言のまま厳しい顔でこちらを見ています




「本当です!わたくしはサラとは話をしたことがありませんもの!」


思わず叫びました




「ビー、『パヒューム』と言いなさい、どこで聞かれているか判りませんのよ?」


お母様から厳しい声でたしなめられました




例の一件から『サラ』の名は貴族の間では禁忌になりました


恨みを買えば絶対に復讐されます





貴族の家での会話はどこかで絶対に漏れるものです


そしてもしも漏れてサラに伝わったらどんな復讐をされることか


いえ、恨みを買ったら何年後でも絶対に報復される実績があります





ですから古い言葉で香水を意味する『パヒューム』がサラの代名詞になりました


・・・まあ、代名詞を使ってのダメなときはダメでしょうが





「もうやったか、やっていないかという所をすでに超えているのだよ・・・」


お父様が絞り出すような声で言います




いやな予感がします


「すでにお前の婚約者の実家のワンブリッジ家が、いやその一族は1カ月も前から『パヒューム』の香水が手に入らないようになっているのだよ」




「え?え?えええっ!?」


思わず声を出しました


だってわたくしには先日、香水が届けられましたから!




「あちらにはなんだかんだと理由をつけて届くのが遅れていたそうだ


だがさすがに手持ちが無くなったので執事長が直々に出向いてようやく香水が届かない理由が判ったのだよ」





聞くのが怖いです


「その理由というのがビー、お前が学園で『パヒューム』を虐めていた報復だそうだ」



目の前が真っ暗になりました


手や足がブルブル震えました





「理由が判った後、いそいであちらで調べたそうだ


そして裏がとれたと連絡があった


あちらの一門は激怒しているよ


何の落ち度もないのにお前への報復のために使われているのか!、だとか


婚約は絶対に破棄させると息巻いているそうだよ」




<ガクガクブルブル>


自分でも顔が真っ青になっているのが判ります




「いえ、わたくしではありません」


そういうのが精いっぱいでした





その後は目の前が真っ暗になって倒れてしまいましたから


































「まあ、よくも恥ずかしくもなく学園に来られますわね(クスクス)」


「ええ本当に!私ならば恥ずかしくって退学していますわ(クスクス)」



サラが学園に登校し、教室の机に着くなりいきなり周囲から嘲りの言葉が投げかけられました



<ギュ>


サラがコブシを握ります




「まあ、なにするつもりなのかしら(クスクス)」


「野蛮なことじゃありませんこと?ほら、例の突き飛ばしたというやつですわ(クスクス)」


「まあ怖いですわ、こんな野蛮な人と同じ教室で授業を受けるなんて・・・(ハア~ッ)」






主要な人達への復讐が一段落したため、普通にいじめていた有象無象への復讐が始まった

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