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2 王子様の謝罪

「すまなかった!」


王子様が頭を下げています




しかしあれですわね


3年ぶりに見ましたが全然心が動きませんわ(笑)




私は貴族ではなくなったせいでしょうか?


それとも世間の荒波に揉まれて苦労したからでしょうか?





まあ、そんな些細なことはさておいて


とりあえずは復讐ファーストをいたしましょう(笑)











ちょっと話が飛びましたわ


大体3年くらい?(笑)


すみませんがちょっとだけ詳しく説明させて下さい







婚約破棄の後のことですが、伯爵家から追い出され、貴族籍も剥奪されと、散々な目にあいましたわ!


なんでも王族が一度言った言葉は取り返しがつかないんだとか・・・


王子とそのとり巻きがソンな謎理論を主張して全部私におっかぶせましたわ


ほんとうにクズですわね・・・(涙)





まさに身一つで実家を放り出さた私


寒さのあまり死ぬかと思いましたわ!(涙)






・・・ほんとはちょっとだけ持っていたのは内緒です


お祖母様の教えですわ





人生は何が起こってもおかしくはない


常に何があっても大丈夫なように少しはお金を持っておくように


小さいころからそう教えられましたわ


おばあさまの実体験からの言葉でした


・・・ホントに役立ったのが良かったのか、悪かったのか(笑)






一応お金を持ってないってことになっていますので御貴族様御用達の宿には泊まれませんでした


実家関連のところ ~親戚や商会ね~ には我が家から通達がいっていて門前払いでした





真冬のさなか、身体の芯まで冷えて震えましたわ(涙)





いまでもあの時の寒さは忘れていません


おかげで何回、悔しくて眠れない夜を過ごしたことでしょう(目の幅涙)






実際に犯罪の被害者になればわかりますがホントにシャレになりませんわよ?


ふとした拍子に思い出して悔しくって悔しくって、憎しみが体中に溢れます


でもそのはけ口がないという最悪の状況!





思わず壁を力一杯殴ったり、蹴ったりしましたわ


おかげで部屋の壁は酷い状態に・・・





・・・私の手や足はケガだらけで、もっと酷い状態でしたわ(シクシク)






なお悪いのは、殴ったり蹴ったりしても気も晴れないし、憎しみが減らないってことですわ ←ホントです


加害者はのうのうと生きて、普通の生活をしているのです


わたくしだけが悲惨な目にあっているわけです


絶対に復讐してやる!、そう誓いましたわ






え?


復讐は何も生み出さない?


虚しいだけだ?


違いますわ!


正義があるって証明されますわよ?(笑)






だから私は彼らに復讐することだけを生きがいに、どん底から歯を食いしばって這い上がりましたわ!


そして見事返り咲きました!





もっとも貴族ではなく商人としてですが・・・






きっちり借りは利子を付けてを返していただきますわ!


それに眠れない夜の分の貸しも!


あと、壊れたカベの分も足しておきますわ(笑)











え?


婚約破棄から今までの成り上がりの経緯ですか?


その後の復讐の方法ですか?


まあ、そのうち作者が書くのではないでしょうか?(笑)





でも遅筆の作者がいつ書くか判らないので特別にちょっとだけお教えしますわ!




簡単に言うと、香水を売るために立ちあげた私の商会(アマン商会:私命名)を使ったのですわ!


なお、商会の名は遠い異国の本に載っていたものです


なんでも世界を裏から支配した最強最悪の商会だとか(笑)






学生時代から作っていた香水は私しか作れないことになっています


もっともそんなのはありません


学園の図書館にあった古い魔法の本に作り方が書いてあったんです



・・・もちろん本は古くなったってことで廃棄済みなのは内緒です(笑)







それになんといっても私の作った香水は王妃様御用達です


もちろん婚約破棄になったので看板は無くなりました


でも、平民落ちしたせいでさらに入手が困難になってプレミアが付きましたわ


・・・人生って何が起こるかわかりませんわね(笑)







おかげで国王派と対立している貴族派の奥様方が御贔屓になりましたわ!


今まで王妃様に頭下げないと手に入りませんでした


ですから当然ですわね






逆に国王派には香水の一滴すら渡しませんでしたわ!


ええ、楽しい復讐の時間の始まりです


イヤガラセの思惑も一致するため貴族派からの支援もあり成功です!


文字通り笑いが止まりませんでしたわ!(笑)





そんなわけで国王派はガタガタです(笑)


王子様の継承権剥奪まで話が進んでいるとか・・・





・・・女性が美容にかける執念は本当にスゴイですわね(汗)





おかげで王子様がわざわざ私の商会まで出向いてきて頭を下げています


要は「あやまるから香水を売ってくれ」ってことですわ(笑)






ホントに頭を下げたのはビックリしましたわ


だってプライドが服着ているような人ですもの







だからって許せるはずはありませんわ!


寒さに震えた分と、眠れない分と、壊した壁の分くらいは復讐しないといけませんわよね?




・・・あとヤケ食いした分と、やけ酒分も?(笑)









コホン、話を戻しますわ!




許すのはあり得ません


でも許さないと言えばゴネますわよね?


困りましたわ・・・





これが学園にあった異国の本に書かれていた『前門のオオカミ、後門のトラ』というやつですわ!





・・・ところでオオカミとトラって何でしょう?


異国の悪魔のことでしょうか?


わからないことですわ・・・


学園の本を全部読破できていないことが悔やまれます(涙)






そんなことを考えていたせいで私は返事をしませんでした


だから王子は頭を下げたままです(笑)





そこでお付きのモノがガマンできなくなり声をあげました


「王子が頭を下げているのだ!はやく許すと言え!」







腐っても王子様です(本当に頭が腐っているのが笑えます)


一人で出歩くなんてことはしません


当然、取り巻きがいます






・・・以前は数えるのがバカらしいくらいの人数でしたが今日は一人です


没落の程度が判りますわ(笑)




ではなくって


私を怒鳴りつける従者


それを宥める王子様


謝罪に来たと言っておきながら私の目の前で小芝居?三文芝居?をしています






なんなんでしょうね、この二人


ひょっとして笑いをとって許して貰おうとおもっているのでしょか?(困惑)









ところで王子様は謝罪に来たのではなかったのですか?


いつまでこの目の前の二人の小芝居が続くのでしょうか・・・(涙)

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