193 ネックホールダ―男爵家の小ウサギ狩り(その7)
スースー
メイドの少女の寝息が聞こえる
さすがに一日中働いておるからの
夜は熟睡じゃな
頬をつついてみたが反応がない
この様子なら何をしても大丈夫じゃな
気が付かれる心配はない?
いや気が付かれても秘匿されることじゃろう
ネックホールダ―男爵家によって
いやいやワシは紳士じゃ
決して邪なことはしないのじゃ
それでは夜も更けてきたことじゃ
ワシも寝るとしよう
イイ夢をみるとしようかの
ああ干しブドウは美味いの~
夢の中じゃというのに甘さを感じるのはなぜかの~
うちの領地でワインのためのブドウを作っておるからかの~
形が悪いブドウは干しておやつにするからの~
子供の頃は楽しみじゃたの~
甘いというそれだけで幸せじゃったからの~
おや蒸し饅頭があるの~
そういえば今日の昼に出ておったの~
ホストであるネックホールダ―男爵が珍しい菓子じゃと言っておやつに出しておったやつじゃ~
なんでも遠国のおやつじゃったかの~
パンとは違って柔らかかったの~
中には豆を甘く煮たものが入っておったの~
あれは美味じゃったの~
皿に二つのっておったかの~
おかげで夢の中でも二つ出てきたのじゃ~
手に持つと人肌くらいの暖かさが伝わってくるのじゃ~
昼間に食べた饅頭と同じなのじゃ~
柔らかさも同じなのじゃ~
もちろん食べるのじゃ~
夢なせいで味がないのじゃ~
実に残念なのじゃ~
いや甘いはずなのになぜかほんのり塩味なのじゃ~
夢だから仕方ないのじゃ~
明日の昼はぜひとも本物を食べるのじゃ~
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食事する夢です
決して運営神様から消去刑になる内容ではありません
勘違いしてもいいですけど自己責任です
運営神様からの警告はマジで心臓に悪いですからね(汗)




