表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
167/237

166 ウオリック兄弟(その20)~長男の嫁2~

アマン商会長のサラと金貸し兄弟の会談後の話の続きです


前回の話で入りきらなかった内容です


作者にとっては本筋はこちらだったりします


---------------------------------------------------------------------------



「そういえば奥様はお元気かしら」


会談が終わってさあ解散だ!、となった時、アマン商会長のサラから妻への御挨拶がきた





こちらの事情を完全に知った上に言っているのだろうか?


それともただの社交辞令?





さすが貴族崩れだけあって表情が読めない


どっちだかわからん


いい性格をしていると思った





だがこちらだって最底辺ひんみん上がりだ


喧嘩を売ってくるなら高値で買うぞ





なにせこちとら騎士爵


元貴族令嬢へいみんよりは確実に上なんだ


負ける要因はないしな




それにタダの社交辞令でも返事は同じだ


正直に話すだけだ





「ええ、育ちすぎて全く欲情しませんね」


そう言うと沈黙が訪れた


ふっ勝ったな





いや勝ち負けするような事ではないんだけどな




まあ沈黙するのも当然だ


まさかバカ正直に答えるとは思ってもみなかっただろう


正直というのは最高の戦略だ


某子爵執事の教えだけどな





ちなみにあまりもあけすけ過ぎるので


「これだから平民は」


と貶されることが多々ある


いやいつもだけどな







そんな時は


「質問されたので正直に答えたのですが?」


とやり返している





大抵の貴族は絶句するな


ここまであからさまに貶されることはないからな






間接話法に間接話法を重ねるのが貴族の常識


バカ正直に答えるなんて非常識な人間は貴族の辞書にはないから当然である


・・・直接言うのは相手をバカにしている時だと言うのを判って言っていたりする



え?


空気を読んだ方が良い?





オレは貴族じゃなくてただの元平民だ


空気を読まなくて当然というものだ






なにせ事あるごとに


「これだから平民は!」


と難癖をつけてくるんだ


ご期待に添うのは当然である





「おや、『平民風情』が御希望とのことなのでは?」


とお約束の展開があるのもお約束


なにせこちとら子爵執事様ししょうの薫陶を受けているのだ


負けるという選択肢は許されないんだよ





・・・負けたのが知られたら絶対に再教育という名のお仕置きがあったりするんだよ







あと貴族というのは常に金欠だから金貸おれしが多少無礼をしても大丈夫だ


せいぜい捨て台詞を言われるくらい


あと少し恨まれるくらい?




まあ元孤児で現金貸しは昔から常に恨まれているから少しくらいは誤差だ


昔は下手に出ていたんだがそれでもごろつきどもに襲撃されたしな


どっちみちオレを嫌いな人間からはとことん嫌われまくっているんだ


だったら何やっても同じってもんなんだよ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ