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159 ウオリック兄弟(その13)

子爵の執事様目線です


男爵家の使用人のあまりの愚かさに呆れています


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「こちらは居間の棚に置いてありました」


「奥様のお部屋にありました」


数人の使用人の姿が見えないと思ったら盗まれたとされている兄弟のカフスボタンや宝石の付いた指輪を差し出してきた


使用人曰く、『置き忘れ』だそうだ





・・・完璧に舐められていた


ここまでくると「馬鹿にするな!」と怒れば良いのか、ここまで堂々としていることに感心すればよいのか本気で悩んだ





さすが私の子爵夫人かいぬしのお気に入りの子犬達にちょっかいを出すだけのことはある


この国一番の勇者むぼうものだとも言える





大体自分達で盗んでおいて、バレそうになったら『置き忘れ』と誤魔化すその根性


思わずため息が出るほど馬鹿だった





思わず怒鳴りそうだったが我慢した





怒りを抑えながら


「それは良かった


(盗人の部屋の)どこにあるか判らないものを探し出すのは本当に大変ですらね


後でお礼(という名の断罪)をしたいのでお名前を教えてくれますか?」


にっこり笑ってそういうとみんななぜだかホイホイ名前を告げてきた




・・・おまえら馬鹿だろう




しっかりと名前と盗んだ物を紙に書いたんだがなぜだか使用人達はドヤ顔していた


どうやら助かったと勘違いしているらしい


一体いままでのどこをどう見れば『盗んだことがバレなくてなかったことになった』というのだ?




いままでも頭の悪い奴らを処分する汚れ仕事をしてきたんが、どいつもこいつも自分だけは無傷で切り抜けられると何の根拠もないのに信じて疑わないんだ


一体何考えているんだとと言いたい


そういう奴に限って断罪すると逆切れするんだよ


「謝ったでしょ!」


とか言ってな



いや


「こんなちょっとのことで処分されるなんておかしい!」


の方が多かったかもしれな




そして毎回思うんだ


おかしいのはお前らの頭だ!




いや真面目な話だからな?


ホントにあった酷い話というやつだ


そんな奴らの相手をさせられる私の身になって欲しい





・・・今回の後始末は男爵様に丸投げできないかな?





子爵夫人に話を持っていく次第によっては可能かもしれない


失敗しても馬鹿どもの処分を予定通りにするだけだし?


やってみて丸投げできたら儲けもの






そんな軽い気持ちでやったみたらとんでもない大事になった


馬鹿なのは私の方かもしれない・・・

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