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157 ウオリック兄弟(その12)

子爵家の執事様目線です


キャンメル男爵へ突撃して使用人相手に無双します


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<ガラガラガラ>


馬車の車輪の音が軽快に鳴り響く中、面倒を起こした男爵家の使用人達への怒りが込み上げてきた


面倒を起こすなクソ野郎


いや後始末をわたしに回すなクズども!


心の底から怒りが込み上げてきた





私は子爵家の執事の息子として生まれた


もちろん執事になるべく教育されたのには文句はない


親の仕事を継ぐのは子供の義務だからな





無関係な人間に貴重な知識を無償で渡す?


そんなことをするのはタダのバカ


「ちょっとくらいいいだろう」などと言いながら教えるだけ教えさせて「ありがとう」の一言で終わらせるという昨今の風潮は頂けない




親から


「あの時はこうした」


だとか


「あの方は昔こんな酷い事をした」


などという貴重な話を子供の頃から聞いて育つことが大事なのだ





それなのに同じ人間なのだから優しくすべきなどという戯言を言って知識を強請る愚か者達がのさばる昨今


愚かおまえたちは他の人間に何か与えたのかと言いたい





人を羨んで足を引っ張るだけの存在ばかのくせに自分が正しいと信じて疑わない


自分に都合の悪いことは絶対に聞く耳を持たない?


他人が損をするのは許せるが自分が損をするのは許せない?


そんなふざけた奴らが増えたおかげで最近は忙しくて仕方がない





・・・おまえら馬鹿だろうと言いたい





今回、問題なのは男爵家の使用人全員が馬鹿ソレだということだ


男爵も男爵夫人もまともな人間なのになぜなんだろう?と不思議で仕方がない


最近雇われた平民ならいざしらず、代々使えてきた人間だっているだろうに





まあ人間、一人が腐るともう駄目だというしな


腐った林檎くずが一つあると箱の中の林檎まともなにんげんも腐るというものだ


腐った林檎をいかに早く見つけ出し捨てるかというのが執事に求められる資質である





まあ箱一杯の腐った林檎を捨てるというのも結構あるのは秘密だ


言ったらいろんな所から仕事を押し付けられるからな


寄り親の伯爵さまとかその上の侯爵さまとから山のように押し付けられる未来しか見えない


唯でさえクソどもの相手をさせられているんだ


これ以上、通常の仕事以外のクソ掃除をさせられるのは我慢ならん


いや今までのクソ掃除でなくなった休みを返せ!、と言いたい






・・・まあそんな些細な希望がかなえられることはないな


なにせ今回もクソ掃除を押し付けられたから

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