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14 とある商人の忠告

これはサラの罪を偽証した娘の実家である子爵家に復讐する話です



サラとサラの協力者でもある商国の商人が話をしています


商国の商人は大阪人を思い浮かべて頂ければよいかと(笑)


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「注文されたものを持ってきましたで」


そう言って顔なじみの商人が宝石箱を取り出した




箱の中には9個の緑の宝石が並んでいました


「うん、いい出来ですね」


ニッコリ笑いました




それを見た商人は真顔で言いました


「今回は契約なのでやらして貰いましたが、ほどほどにした方がいいでっせ?」


きっちりクギを刺されました


まあ、復讐の片棒をかつがされたんです


文句の一つも言いたいでしょう






なんといっても、元はとある子爵家に伝わる家宝ですからね


その名も『幸運の石』


なんでも先祖が旅しているときに持っていたおかげで全滅の中、生き延びたという一品


いや全滅で生き残るってどうよって思ったけど、ツッコミません


他家の家宝ですからね





それが小さく砕かれて普通サイズの宝石に!


みごとに復讐が完了しました!






「あんさんからサインを書いた白紙の書類を渡されたときはホンマ驚きましたわ


『なに考えとりますんのや』っておもいましたんやで?


勝手に証文かかれたらあんさん破滅でっせ?


まあ、わてはそんなことしやせんけど・・・


それが先日の裁判の騒ぎでっしゃろ?


高価な薬草を盗まれたとか、ワシの所から買ったとかイロイロ聞こえてきたのでピンときましたんや!


このためか!、って


それで急いで書きましたんやで、取り引きの書類


そしていそいでわての国にあるこの国の役所に支払いを求めたんでっせ?


大変でしたわ!


ホンマカンベンしてほしいわ」






そう言っていますが、商人さんの顔が笑っています


商人さんは件の子爵家には恨みがありましたらね


なんでも若い頃、取引をした帰りに盗賊に擬装させた兵士に支払いの証文を取られて品物だけを取られるという大損をしたとか、なんとか?


ひとあわ噴かせた上に、高額の慰謝料相当を含めた分の利益が出たんですから当然です





そのお礼もかねて忠告を貰いました


他人からの忠告と言うのは貴重です


・・・大抵は何も言わずにおいて足を引っ張るか掠め取るかですよ?






私は偽証で冤罪になった復讐ができる


商人は昔の借りを返せる


まさにwinーwinの関係






なんでも家宝が粉々に砕かれるとウワサで聞いた件の子爵家の当主が寝込んだとか


まあ家宝が粉々ですからね


そりゃ寝込みたくなりますよね





それに貴族ってのは他人の失敗を絶対に見逃しません


さぞ夜会なりパーティなりで嫌味を言われたことでしょう


さらに今後も嫌味を言われることでしょう


これからが楽しみです


特等席で観覧させて頂きましょう(笑)

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