136 ヘッドアッシュ劇場(その14)
大地の歌商会の副会長目線です
前回の続きです
相変わらずスパイしています
貴族の不幸ほど楽しいモノはないですからね
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困難を知らずに育った貴族ほど醜いものはない
大地の歌商会副会長のオレはそう思う
平民であれば思い通りにならないことの一つや二つはザラにある
いや生きていくうちに増えていくことだろう
人生としては大変だろう
だが人としては間違っていない
悔しくて握りしめた拳の数が多い程人間は成長するのだからな
目の前で一度も困難なんて受けたことはなさそうなバカな貴族を見ているとそう思う
いや実際に目の前にいるんだけどな
そんでもって口先だけは威勢がいい
よくそれだけ口が廻るものだと感心する
もっとも正論を吐くだけで実際には何の役にも立たないのが貴族なんだけどな
偉そうに正論を吐き続けている
どんな喜劇よりも楽しくて仕方がない
大体、正論だけで世の中が廻るはずはないんだよ
だが貴族がクズだと認識するのはプライドが許さない
だから口先だけで勝負しようとする
そうしてそんな貴族が出来上がったと言う訳である
菓子をねだる子供同然の言動を見ると本当にそう思う
・・・こんな貴族が国を廻していって大丈夫なのか?
いや良く今まで国が運営できてきたものだ
奇跡としか思えな
客観視できる存在がいたらさぞ不思議な現象に見えるだろうな
魔女が
貴族なんて滅んでしまえ!
と暗躍するのも当然だと思う
まあだからといってどうすれば全員を破滅させられるのかがオレは判らない
大体の平民はそうだろう
貴族を心の底から憎んでいる
でも手だしはできない
せいぜい心の中で破滅を願うだけ
・・・平民に落とされたのに貴族を平気で陥れている魔女は本当に凄かったんだな
今気がついた
いや今までも気が付いていたんだが特に思った
マジで凄い!
・・・最後まで付いていって貴族の破滅を見届けたいものだ




