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131 ヘッドアッシュ劇場(その9)

大地の歌商会の副会長目線です


副会長の名前はリカルド


男爵家の庶子です


反抗期で男爵である父親へ迷惑をかけることに熱心です


もっとも今は絶不調ですね


世の中こんなものです


父親に復讐する伝手を得るために商会にいます


がんばれ?


--------------------------------------------------------


「よくやってくれましたとのことでした」


アマン商会の顔見知り ~伝達担当~ がわざわざ辺鄙な村まで行商人を装ってきた


なんでだ?と思ったら魔女こんかいのくろまくからの伝言を伝えるためだった




現在貴族派は国王派に対して


男爵家関係が7件


子爵家関係が5件


伯爵家で1件


辺境伯で1件


侯爵で1件


のトラブルを抱えている




おまけに半分くらいは負け戦


爵位が下がるか領地が半分くらい無くなるかの瀬戸際だったそうだ


それがあら不思議


どこかの子爵が貴族の庶子(つまり大地の歌商会の副会長のオレ)の証言に「意味がない!」と言ったおかげ?で大逆転


おかげで負け戦がなくなる勢いだそうだ





貴族派は皆がハッピーかも?


国王派は勝てる戦を負けそう?


そういう状況になっているらしい




なにそれ?


貴族マジで怖いわ


正直な感想だ








ちょっと話をまとめよう





大地の歌商会の副会長のオレは男爵の庶子だ


今回トロトロ歩いてスワンプラット男爵領まで来た


そこに釣られて襲撃してきたマクフィアンナ子爵の手下達


もちろん勝った上に捕まえた





大体、大地の歌商会の人間のほとんどはスラムの人間だ


話しあうより殴り合う方が性に合う人間


それを襲ってどうするんだと言いたい





一発殴られたら10発は殴り返す、いや半殺しが常識の人間


それを襲うなんて無謀だろうと言いたい




まあ嵌めたのは大地の歌商会おれたちなんだがな





その際に証言者の中に男爵庶子おれがいることを言わずに襲撃されたことを報告したら当然


「平民風情の証言など無意味(意訳)」


となるわな





貴族なら当然の反応だ


平民なぞいやしい存在


貴族にとってはケツ拭く紙程度の存在だ





今回そこを利用した




貴族(の庶子のオレ)の証言を無視した


という都合のよい所を切り取って国王派との口げんかに使ったわけだ





吐いたツバは飲み込めない


そういうことだ




貴族の証言に意味がないとなると証拠なんてものは存在しなくなる


当然話し合いになるわけがない


そんなわけで貴族派の貴族は国王派からの追及から逃れられそうとのことだった





いや最終的には完全に無罪になるわけではないだろう


でも100%の破滅から50%程度に減るくらいか?




いや貴族だから強引に20%ぐらいの損害まで減らそうとするだろう


貴族は汚いからな




そう思っていたら貴族派の人間は真剣に足掻いて無罪を勝ち取る気満々らしい


・・・そこまでするか、と言いたい





さすが貴族


厚顔無恥だわ



王都の方の騒動を聞いてそう思った




もっとも魔女くろまくでオレのじょうしはオレの働きもあってそうなったと思っているらしい?


だから「よくやった」とのおほめの言葉の伝令が来た




・・・すみません、何もやっていません


内心汗ダラダラだった





なにせ伯爵と子爵と男爵なんだ


男爵庶子のオレがどうにかなるものではない


だから前回、魔女おれのじょうしからの「後は任せた!(意訳)」と言われたけど何もできなかった





正直に言うべきか


それとも


「ふっ、当然だ!」


と言うべきか


それが問題だ














ところで最初の計画


スワンプラット男爵に文句を言いに来たマクフィアンナ子爵を騙し打ちにしてヘッドアッシュ伯爵が断罪する


はどうなったんだ?と言いたい






いやオレの失態?を隠す意味じゃなくてだぞ


ただの素朴な疑問だ




決して言い訳とかではない


後になって魔女サラから責任を追及された時の言い訳に使おうとかいうのでもない



・・・まあ使えたらいいかなとは思うがな


なにせ魔女の粛清は予告もなしに突然やってくるからな


自己防衛は大事だと思う




だから誰か教えてくれないかな

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