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13 とある伯爵夫人の恩返し

これは貴族派のNo2の伯爵夫人のお話です


サラが裁判で逆転する直前の話になります


意外な所に味方がいたものです(笑)

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「証拠もないのに裁判とは無謀ではなくって?」


サラが糾弾されている裁判の場でそう言ってみましたわ!


そこで見事に裁判の流れが変わりましたわね


わたくしの家は腐っても貴族派のNo2です


我ながらイイ仕事をしましたわ(笑)






現在、サラ ~香水を作り出す希少魔法を使う娘~ の裁判中です





サラを冤罪に陥れたい国王派


それを助けて恩を売りたい貴族派


それぞれの思惑が渦巻いていますわね




え?、サラ?


ただ巻き込まれただけの被害者ですわね(笑)





でも憐れみはしませんわよ


元ですが貴族でしたからね


貴族の非情さは身にしみていることでしょう





さっさと貴族派から差し出された手をとらないからこんな茶番に引っぱられるのですわ


自己責任ですわよ(呆)





しかし貴族派No1の侯爵夫人は焦っていましたわね


恩を売ろうとして失敗したと(汗)






まあ所詮は血統が良いだけ、つまり爵位を自慢するだけの存在です


権力を笠に威張ることくらいが関の山


ただのお飾りです(笑)





だから同じ貴族派の爵位が少しだけ下のわたくし達が苦労するわけです


侯爵夫人は表の代表


実際に派閥の細々とした働きはわたくし達です






・・・その辺が判っていないから日々、本当に苦労してましてよ?(苦笑)






わたくしが手を差し伸べたら ~本当に手を出したわけではありませんことよ?~ サラは一度チラッと見ただけでした


それでも十分伝わりましたわ


『借りた恩は必ず返す』


さすがにあの方の孫だけはありますわね


視線だけで伝わりましたわ(笑)






サラのお祖母様と初めてあったのはわたくしが学園に居た時のとこでしたわ


あのころのわたくしはとある子爵家の長女でした


今の夫と出会い付き合い始めた頃でしたわね(嬉)


・・・ちなみにですがわたくし達は恋愛結婚ですのよ(どや顔)





まあ夫は爵位もあり、顔も性格もイイですからもてましたね


だから、やっかみもあって、わたくしはイロイロとイヤガラセせれましたわ(涙)






「貴方がた、何をしていますの?」


そんな時に手を差し伸べたのがエル様、つまりサラの御祖母様です





貴族たるもの、毅然とした態度をしなさい


助けたら感謝されるだけで満足しなさい、でも助けられたらきちんと恩を返しなさい


貴族の嫉妬を買わないように行動する術をイロイロと教えられましたわ






「背筋が曲がっていましてよ! 胸を張りなさい! 胸を!」


そう言って閉じた扇子で背中を<パシン>と叩かれたこともありましたわね


力が入っていないので痛くはなかったです


でも目力が凄かったですわ(汗)




・・・本当にいろいろと教えられましたわね


思い出すだけでも汗が出てきそうですね(汗)






私と同じように厳しく貴族としての心得と行動を厳しく叩き込まれたことでしょう


いや、孫である分、サラの方が厳しいかも(汗)






でも所詮は子供


まだまだ甘い所があります


だからこんな茶番(裁判)に引き出されるのですわ(苦笑)





いい機会ですから、受けた恩を返そうとしましょうか





派閥も助かる


私も今は亡きエル様に恩を返せる


サラも助かる


ということで一石三鳥ですわ!

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