127 ヘッドアッシュ劇場(その5)
大地の歌商会副会長リカルド君目線です
復讐をするために生きている主人公なんかにかかわるからこうなるんですよ
御愁傷様?
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「『細かい事はすべて任せる』だそうです」
今回の一件の黒幕であるアマン商会会長サラからの返事がそれだった
・・・任されたと喜べばよいのか、失敗したら性分されると震えればよいのか判断に苦しんだ
いやねヘッドアッシュ伯爵が出番でもないのに出てきたんだよ
大御所なんだから後で出てこいよ!、と言いたい
いまは所詮前座の小競り合い
バカな子爵家次男がバカをやってヘイトを稼いでいるところだ
最後にはソレで足をすくわれ「ギャフン」と言わせるのがシナリオなのにラスボスの伯爵様が序盤で乱入していた
いそいで魔女に連絡したぞ
さあどう出るか?
この難局に黒幕は起死回生の一発が出るのか?!
そう一人で盛り上がっていた
そしたらまさかの丸投げだよ!
・・・さすが息するように人を陥れている魔女だと思ったな
いや知っていたけどさ
前の職場で真近で見ていたけどさ
それを忘れていた自分を思いっきり殴りたい
なにせ丸投げの指示と共に
『この一件が終わったらドレイク男爵が困っているそうだから手伝ったらいかが』
(副音声:貴方がドレイク男爵に大地の歌商会と貴族家のトラブルを丸投げしたおかげでてんてこ舞いしているわよ?復讐できて嬉しい?嬉しいでしょ?よかったわね!だったらこれくらいのトラブルなんて対処して貰っても良いわよね?)
との伝言まできているんだ
やらないという選択肢はなかった
・・・ちくしょう




