119 スワンプラット男爵の苦労（その4）
大地の歌商会会長のサード目線です
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マクフィアンナ子爵次男（庶子）がルール無視で殴ってきた～
スワンプラット男爵の方は鉄壁の正論で迎え撃った～
まさにガチンコ対決だ～
大地の歌商会の会長のサードです
現在内心で実況をしています
・・・だって暇なんだから仕方がない
なにせ証人として呼ばれたのにもかかわらず出番がないんだ
実は、決着は付いているんだ
会長の隣にいる、大地の歌商会の副会長は実は貴族の次男だ
庶子だけどな
今問題になっているのは証人が商人の大地の歌会長と商会員だということだ
・・・ここは笑うところだぞ？
じゃなくって
平民だから信用ならんとマクフィアンナ子爵次男が言っていることだ
でも実は証人の平民にまぎれて御貴族様がいた、というオチだ
魔女に言われて副会長にしたんだがこういう意味だったと納得した
（元）貴族は本当に息をするように人を陥れるよな
おそらくスワンプラット男爵様も魔女の共犯なんじゃないかな
なにせ「平民だから信用ならん～～～」とのセリフをバード殿から引き出しているんだ
たぶんそうだろう
・・・こいつも平気で人を陥れてやがる
もっとも確認はしていない
貴族の次男で大地の歌商会副会長のリカルド殿から止められているかなら
男爵の館だからといって使用人全員が男爵の味方だとはかぎらないそうだ
・・・なにそれ？怖い！
メイドの中には金を掴まされてスパイをしている者がいるはずだ
あるいは下男が酒場で酒を奢られ酔わされ喋らされている者がいるかもしれん
とのことだった
・・・貴族の家ってホント大丈夫か？
普通、一番の黒幕候補は身内だそうだ
仲が悪い貴族もいるだろう
でも当主の弟や従兄弟、叔父なんかの方が当主の座を虎視眈々と狙っていて厄介だそうだ
そのためメイドに
「当主を補佐するために日頃の動向の把握が必要」
だとか言って金を握らせるんだとか
メイドも身内がまさか下剋上を仕掛けるとは思ってもみない
だから当主のためにセッセとスパイに励むらしい
・・・貴族って最低だな
話を元に戻そう
今回の場合だと男爵様は
子爵次男にギャフンと言わせる
のが目的だ
だがメイドから情報が漏れて逆に男爵様がギャフンとなったら大変だ
だからたとえ他に人がいないと思っても喋るな
そう言われた
・・・どいつもこいつも腐ってやがる
