12 とある子爵家の悲惨
「すべては子爵家の仕業だと警備隊の者が言っていました!」
被告人であるサラが証言台でそう言った
それはない!
その瞬間その場にいた貴族は全員そう思った
なにせ牢屋の、つまり警備隊の采配は某男爵家なのだから
でもサラは続けて言う
「私の店には薬の材料となる薬草があったはずです!
でも突然私が連れてこられて戸締りできなかったからドロボウが入って盗まれていることでしょう!
某子爵家にはその損害賠償をお願いします!」
勝手なことを言い出した
どこかの貴族派の某侯爵夫人の後ろ盾に付いたからと、権力を笠に着てやりたい放題(笑)
「あ、金額は金貨1000枚で、買った先は商国です」
さらに無茶を言いだした!
絶対にウソだろう
誰もがそう思った
おまえにそんな金があるはずないだろう!
貴族全員が思った
でも盗まれて?店にないのは確実
だって最初っからないだろうから(笑)
しかし、商国と聞いた瞬間から、だれも異議を唱えなくなった
だって、儲けのためならば親でも殺す悪名高い商国だもの(←本当に殺す訳ではなく、話の上での話)
そんなヤツにノコノコと聞きに行ったら書類を偽造されるのは確実(笑)
そして高額な支払いを要求される
やってくれたな!
周りの貴族は全員そう思った
・・・もちろん後ろ盾になった侯爵夫人も(笑)
明らかに言いがかり
でも貴族達は気が付いた
名指しされた貴族は学園で偽証した娘の家だ!
偽証により罪を負わされたから同じように冤罪を作り上げての仕返しだ!(笑)
名指しされた子爵家の御当主様の顔は真っ青だった
金貨1000枚なんて普通の貴族には無理難題(涙)
できるのは辺境伯か侯爵以上
明らかに借金負わせて仕返ししようしている
他の貴族はわが身可愛さに逃げた
もちろん牢屋に入れようとした男爵も!
だって商国と侯爵夫人が後ろ盾だから(笑)
ある意味最強のラスボス二匹
そんなわけで某子爵家は没落した(笑)