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111 農業をしにいこう!(その10)

大地の歌商会の会長のサード目線です


元スラムのチンピラ


現魔女サラの下僕


普通に恐怖で虐げられる日常が戻ってきています


・・・御愁傷様?


----------------------------------------------------


「あまり良い出来ではないな」


商会長オレが言うと手下、もとい商会員の顔色が青くなった


叱られたと思ったようだ





まあ仕方がない


失敗したら魔女サラに消されるんだ





「大丈夫だ、まだ他の分がある」


<ポンポン>


肩を叩いて励ました


部下の顔色が少し戻った





ちょっと現状を説明しよう






スワンプラット男爵の領地に来るまでに襲撃を受けた


返り討ちにした上に捕まえた


マッパにして連行した


男爵様がドン引きした


とりあえず襲撃犯達を引き渡した


かわりにスラムの人間を受け取った


街のクソをスラムの人間に近くの村まで運ばせている


穴を掘らせてその中にクソを入れている


ドロドロになるまで待っている


待っている間にクソを肥料に変える魔法ネタを仕込んでいる   ←いまココ


というわけだ





え?


はしょりすぎ?


いいんだよ


特になにも起きていないからな




それに問題は今起っている


クソを肥料に変える工程が上手くいかないのだ





去年、クソを撒いた村の肥え溜めのクソを竹筒に入れて持ってきたんだ


途中乾かないように水を少しづつ入れて注意していた


なんとか無事に持ってこれたと思った


しかし新しいクソに持ってきたクソを入れたんだが何日たっても真っ黒にならん






クソっていうのはほかっておくとドロドロになるだろ?


その時の色は茶色だ


ところが魔女に言われたとおりにすると数日で真っ黒になるんだ


その真っ黒になったドロドロのクソを畑に撒くと麦が凄い勢いで成長する






去年は上手く行ったんだ


ところが去年もののクソを竹筒に入れて持ってきたんだが、何が問題なのか一向に真っ黒にならん


多少黒くはなるが真っ黒にはならんのだ





おまけに臭いも違っている


クソの匂いは鼻が曲がるような臭さだが、真っ黒になると脇の下の匂いをきつくしたものになるんだ


それなのにクソの匂いしかしない






・・・去年クソ撒いた村では魔女サラがやれと言った通りにやっていただけだ


いやそれ以前にすでに肥え溜めが出来ていた




魔女は秘密のすべてをオレ達に晒していない?


オレ達は信用されていない?


それとも魔女に嵌められて破滅のためのフラグを建てさせられた?




・・・これはちょっとやばいのかもしれん

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