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魔女見習いの助手、始めました  作者: 水無月 涼
9/13

1話 僕の就職先、決まりました⑨

前回の続きです

思わず部屋を出てきてしまった。

何の異常もなく話ができていたのに、突然取り乱したティノンにびびってしまった。


「何がいけなかったんだろう……」


僕の話を聞いて急変したティノンは何処と無く何かに怯えているようだった。

出てきた部屋にもう一度入るわけにもいかず、僕は仕方なく一階に降りる。

階段を降りる中ティノンの怯えた表情が脳裏をよぎった。

下に降り、とりあえずリビングに行くと香しい柑橘系の匂いが広がっていた。


「アストリアさん、帰ってきてたんですね」


「はい、たった今帰ってきたところです」


机の上には金で装飾された花模様のティーカップとポットのセットがある。カップは三つあった。


「今からお嬢様の部屋に行こうと思ったのですが、遅かったですね。それで、どうですか!仲良く慣れましたか?」


綺麗に整った顔を爛々と輝かせて事の結果を尋ねてきた。嘸かし期待してるんだろうなあ……


「いや、それが自己紹介までは上手く行っていたんですよ。ですが、ティノンさんの修行を手伝いますって言ったら、急に何か独り言を囁いていたので声を掛けたら怒鳴られまして……落ち着かせようとしたんですが上手くいきませんでしたね」


アストリアさんは明るかった表情が段々と暗くなり、「はあ」とため息をつくと額に手を当て、


「やっぱり、ですか。まあいきなりは少しきつかったかも知れませんね。アデル様も申し訳ありません、試すような真似をして。しかしどうしましょう……」


やっぱりって。こうなると分かっててやったのか、策士だこの人!あ、悪魔か。

僕はキッチンの前にある椅子に座る。テーブルを挟んでアストリアも腰を下ろす。


「少し聞きたいんですが、ティノンさんは今まで一人で修行をしてきたんですか?」


「そうですね。ケイト様が、最初の方は私が、と仰っていた時も一人でやると教えを拒んでいましたね」


なるほど。やっぱりティノンは修行を“一人でする”事に何かしらの強いこだわりを持っているみたいだ。


「なぜ一人で修行することに執着しているのか何か知っていますか?」


「はい、以前に少しだけ聞いたことがあります。今から二年前の『第三次魔女【見習い】試験』にお嬢様が残念ながら落ちてしまった日のことです。あ、この『魔女【見習い】試験』は毎年三回行われていて、一年間修行をした魔女家系の子達が受ける試験です。大体試験を受ける子供は十くらいで、一年間師となる魔女と勉強していれば普通は落ちないそうなんですが……しかしお嬢様は三回続けて落ちてしまいました。それで私気になって聞きました。なぜケイト様の指導をお受けなさららないのか、と。すると、お嬢様はこう答えたのです」


アストリアの説明に段々と熱が籠ってゆき、僕も聞き入っていた。

そして、アストリアさんは前のめりになって囁くように、ティノンの答えた事柄を口にする。


「“迷惑をかけたくない”と、言っていましたね」


アストリアさんは目を伏せ、テーブルの上の紅茶を啜った。


「迷惑、ですか。……ケイトさんはティノンさんを教育するのが嫌だったんですか?」


「いえ、ケイト様はおおらかでとても思いやりのある方です。お嬢様の魔女修行も喜んで引き受ける様子でした」


「だったらどうして?」


「それが……アデル様もご存知でしょうが、数年前、魔法界に更なる魔法技術の開発に成功した事件、『魔法機械革命』これが原因なんです」


そうか魔法機械革命か…………なにそれ知らない。

ここまで読んでくださりありがとうございます!

とても恥ずかしいですが、これからもどんどん上げていけたらと思います。

色々勉強したいので指摘(文構成、表現、使い方……)などあったら是非ともお願いします!


水無月(みなづき) (りょう)

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