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悪役令嬢は、庶民に嫁ぎたい!!  作者: 杏亭李虎
チート転生と、ゲームの裏事情あれこれ。
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設定と勝算

ここで『ラブ☆マジカル』の悪役令嬢、イザベラの家庭環境を説明しよう。


父は現ロッテンシュタイン公爵であり、ロゼリアル王国の宰相。

母は現ロゼリアル王国国王の妹。

つまり元王女で、父と母は恋愛結婚である。


子供達は5人兄弟。イザベラは上に2人の姉と2人の兄が居る末娘。


長女は隣国であるディアナ王国の王太子の正妃。

つまりは王太子妃だ。

ちなみに恋愛結婚である。


長男は少量だが魔力を保有しており、現在父であるロッテンシュタイン公爵の補佐をしながら、魔術師団に出入りしている。

婚約者は魔術師団団長のご令嬢。

ちなみに大恋愛の末の婚約だった。


次男は剣の才能が有り、近衛騎士団に所属している。

婚約者は近衛騎士団団長のご令嬢。

ちなみに大恋愛の末の婚約だった。


次女はまだ在学中だが、辺境伯のご子息と婚約中。

ちなみに大恋愛の末の婚約だった。



・・・・・おわかり頂けただろうか?



えぇ、そうですね。

ロッテンシュタイン公爵家は、権力を持ちすぎですね。


王家に、隣国の王家に、魔術師団、近衛騎士団、辺境伯とフルコンプしてんじゃねぇかっ!!

他の貴族達から危険視されるわっ!!

そして貴族にしては珍しく、恋愛結婚至上主義!!


加えてゲームのイザベラの設定は、第2王子の婚約者。

一体、ロッテンシュタイン公爵家はどこへ向かおうとしているのか。


ちなみにイザベラの婚約に限っては、第2王子に一目惚れしたイザベラの我が儘による、ごり押しの婚約である。

第2王子は全てに関して無関心・無感動で、婚約者が誰であろうとどうでも良いと、イザベラとの婚約を受け入れる。

しかしゲームの舞台となる魔術学院でヒロインと出会い、心を動かされて恋に落ちる、といったストーリー展開が続く。


イザベラと第2王子の婚約は他の王族や貴族達から、権力が偏り過ぎていると反対されていた婚約だった為、断罪イベントの婚約破棄後、ロッテンシュタイン公爵家は国家転覆を図ったと罪に問われて爵位降格(長女が隣国の王太子妃な関係で、剥奪までは出来ないようだ。)

イザベラは処刑されるか、(スネイブル商会では無い)商人の中年男の後妻として嫁がされ、蔑み、馬鹿にしていた庶民の立場へと落とされるのである。



と、いう事はですよ?

現時点で権力が偏り過ぎているなら!

始めから私が庶民に嫁げば流石にプラマイ0とまでは行かないけど、多少はバランスが取れるんじゃないの?

ごり押しで他の王族や貴族連中の反対を押し切って、第2王子と婚約出来るくらいなんだから、私達の間に身分差が有っても、ごり押しすれば商家の次男と婚約する事も出来る筈だ。

むしろ第2王子との婚約よりも、容易いのでは?と、私は思うのですよ。


更に親兄弟の全員が恋愛結婚や恋愛婚約しているんだから、家族から蝶よ花よと可愛がられている、遅くに生まれてきた幼い末娘の頼みとあれば、そこまで反対される事なく何とかなる気がする。


そういう事で、前世の記憶を取り戻し、悪役令嬢イザベラの設定を思い出した私には勝算があった。





ウルシュ君と一緒に、両親のいる大広間に飛び込んでいく。


「お父様、お母様、私達!結婚しますわ!!」


突然乱入して来た末娘に目を丸くしている両親に向かって、単刀直入・先手必勝とばかりに言い放つ。


「”結婚したい”ではなく、”結婚します”と断定して宣言した所がポイントですね。意志の強さと想いの強さを感じさせる、いい攻撃です。それを迎え撃つは、ロッテンシュタイン公爵選手。イザベラ選手の奇襲ともいえる先制攻撃に、とっさに反応できません。イザベラ選手は、ロッテンシュタイン公爵選手の出方を窺っているようです。両者、向かい合ったまま動きません。こう着状態が続きます。どちらが先に動き出すのか、目が離せませ・「お母様、少し黙ってて頂けませんか・・・」


「は~い。イザベラちゃん。」


硬直しているお父様と違い、お母様はかなり余裕が有るな。

いや、逆に混乱しているのかな?実況中継する元王女とか聞いた事ないよ。


そんなやり取りをお母様としている間も、硬直したままのお父様。が、・・・・・倒れた。


嘘でしょ、お父様。

既に長女は他国にお嫁に。次女は国境付近の領地を持つ、辺境伯子息と婚約しているにもかかわらず、三女が結婚したい相手を連れてきただけで、倒れる程ショック受ける?


使用人達が慌てて走り回り、商会の会長は何故か崩れ落ち、商会の従業員達は並べられた商品が邪魔にならないよう移動させる作業に追われ、お母様は”あらあら、まあまあ、うふふふふふふ”と笑い続ける。

大広間は、まさにカオス状態に陥った。



いや、まさか・・・こんな事になるとは思わなかった。

沢山のブクマ有難うございます。

そして感想、有難うございます!

イケメンでもない、モブが相手という、誰得か分からない話なのに、

需要が有って良かったです。安心しました。

本来なら個別で返礼を行うべきなのでしょうが、

人目が無いと気が抜けて、はしゃいでネタバレを投下してしまう可能性が有るので、

このような場所での返礼で申し訳ありません。

これからもお付き合いのほど、よろしくお願い致します。


ふわぁぁぁぁぁっ!!誤字報告有難うございます!!

早い段階での指摘、感謝です!!恥さらしを長引かせる事にならずに済みました!!


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