お前は、本当にどうした
切りの良い所で止めたので、今回は短めです。
お母様が絶賛する温室は凄まじく大きかった。
入園料を取る様な植物園の、順路とかが決まっている、気合いの入った温室っていう感じだ。
南国植物専用の温室有り~の。
水辺植物専用の温室有り~の。
百合や胡蝶蘭、そして薔薇などの人気の有る花は、個別の温室が有る。
勿論、かなりの品種が揃っています。
青いラメの入った百合とか初めて見たわ。すげー。
この温室、学校の体育館位の敷地面積有るんじゃないか?
絶対に”植物を上手に育てる系”のスキル持ち庭師を、大勢抱えてるな。賭けても良い。
ちなみに、お茶会はロゼリアル国民の皆さんが大好きな、ロゼリアル専用の温室で開催されています。
ロゼリアルは国名にも成っている花で、勿論、国花です。
見た目はバラとカラーを足して2で割った感じ。
え?想像がつかない?
私もどう説明したら良いか分かんない。
あえて説明するなら、レースやフリルをふんだんに使った、大きなスリットの入ったマーメイドドレスを逆さまにした感じかなぁ?
ちなみに色は黄色、オレンジ、ピンクに赤といった暖色系です。
ロゼリアルにブルーというのは有り得ません。
私のクローゼットに、『氷漬けのブルーロゼリアル』が有っただろって?
うん。有るけど、本当は青いロゼリアルは存在しないはずなんだ。
何故ブルーのロゼリアルが存在しているのかは私にも分からないから、出所はゲームのウルシュ君に聞いてくれ。
さて、私は今《気配遮断》を使って印象に残らない様に細工をしながら、お茶会で情報収集しております。
完全に《気配遮断》しちゃうと、居る事に気付かれなくて問題になるので、半分くらい《気配遮断》。
何の違和感なく会話に紛れ込んでいるけど
後で”あれ?さっき一緒にお話ししていたの誰だっけ?顔も思い出せない”ってなるのを目指してます。
もちろん、そのやり方はウルシュ君に習いました。
名付けて、『秘技:ぬらりひょん』。
ウルシュ君が他人のお宅で、ご飯時に違和感なく紛れ込んでいると言う特技です。
スパイか忍者じゃないかって言う様な沢山のスキルを、ウルシュ君は余所様の夕食に紛れ込んでご飯食べるイタズラに使っている様です。
なんか、そんなイタズラにスキルを無駄遣いするウルシュ君、可愛い・・・
・・・はっ!!それはさておき、お茶会ですよ。
問題の王妃様への挨拶も、気配薄くして印象に残らない様にして無事に済ませて突破。
第二王子は・・・・うん。ウルシュ君の予想通り。居ました。
ただ、大人のテーブル・女の子のテーブル・男の子のテーブルと分かれていたので、今の所は接点が無いです。
しかし、予想外の事も。
第二王子や、私を参加させる為なのか・・・
お茶会の対象年齢を今回6歳からOKにしたようで・・・
はい。居ましたよ・・・・・他の攻略対象者2名もね。
他の2名に関しては、何の対策も心構えもしていなかったぁぁぁ!!
まずは女の子用テーブルで、小さなレディ達から情報を得ようと、大人しく座ってお茶飲んでいますけど、内心冷や汗ダラダラだよっ!!
女の子達の会話に耳を傾けながら、攻略対象者達の様子をチラリと窺う。
まず、第二王子のクリストファー。
金髪碧眼の王子さまは、6歳時点では美少女みたいな綺麗な顔をしてました。
ただ・・・・・
闇落ちしたかの様なハイライトの消えた目は、6歳のこの頃には完成していたのか。
そう。ハイライトの消えた虚ろな目ですよ。
Ver1のメイン攻略対象と言っても良い第二王子なのですが、目がね・・・
ほら、アニメとかでも有るじゃん?
洗脳されて操られたり、ヤンデレ化したり、闇落ちしたりした時の光の消えた目ですよ。
そのハイライトの消えた状態の眼が、デフォなんだ。
主人公との交流の合間に、時々目に光が戻る事が有るのだけれど
Ver3までの全編通して、虚ろな目をしているんだよ、第二王子は。
なにがあったし。
その第二王子は虚ろな目で、口元だけに微笑を浮かべて、テーブルの中央一点を見つめています。
第二王子を実際に見た感想なんだけど・・・
これ・・・全てに関して無関心・無感動とか言う問題じゃ無いよね?
本当に、なにがあったし。
・・・気を取り直して
もう一人の攻略対象の、魔術師団長子息の、ギース。
遺伝子配列がどうなっているのか不思議な、ライトブルーの髪に青い瞳の彼は
なんか図鑑を片手に、茂みの中に潜って行ったきり帰って来ません。以上。
最後のVer1攻略対象者の、騎士団長子息の、ブライアン。
真っ赤な髪にエメラルド色の瞳の、6歳にしては体格のいい男の子。
6歳児らしく他の男の子たちと元気に走り回り、何かを見つけては「スゲェー!!」と騒いで、お嬢様方にダメな子を見る目で見られています。
うん。いくら貴族と言っても子供だからね
6歳の現時点では、こんな風に自由で伸び伸びしているよね☆
かの、モーツァルトも6歳の頃、宮殿で走り回って転んで
助け起こしてくれた当時7歳のマリー・アントワネットにプロポーズぶちかましたらしいしね。
王宮に出入り出来る、貴族階級や裕福層の教育を受けている子供達だろうと
幼少期はこんなもんさ。
ただし第二王子以外。
お前は、本当にどうした。
※ロゼリアル:架空の花です。一応検索して同名の花は見つからなかったですが、同名の品種の花が有ったとしても、それとは別物と考えて下さい。
※モーツァルトの話:そんな逸話が有ると言われてますが真偽は不明。ちなみにマリー・アントワネット的にはプロポーズにムカついてたようで、成長してからモーツァルトに辛く当たったとか。
更新サボってました。申し訳ないです。
えっと!そのっ!!なんか寝ても寝ても眠くてですねっ!!(言い訳)
最近眠気が収まって来たので、更新進めて行こうと思います。
待って居て下さった皆様、作者が怠惰でスミマセン。