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生徒ではなく、受験生です

魔法学園からの招待を受け、上京したジャック。魔法試験で炎の魔法の火力が強すぎて、職員室に呼ばれる。一体どうなるのか..。

俺はやりすぎたようだった。

火炎魔術の実技試験が終わった後、俺は試験会場から引っ張り出された。

もしかして受験失敗?それどころか破壊した的の請求とかされないよね?と思っていたら、3人の先生が集まってきた。

「教師のマグナスです。」

さっきの試験管だ。他には、、わからない。三人は集まって話をしているようだったが、俺は謎の器具などが置いてある職員室を眺めていた。

教頭先生   「君、学年は。」

マグナス先生 「教頭先生、彼は生徒でなく、受験生です。」

教頭先生   「あぁ、そうか。」

教頭先生   「悪いが試験が終わるまでここに居てくれるか?」

マグナス先生 「ここはまずいのでは。」

教頭先生   「うーん」

マグナス先生 「後は任せてください。」

教頭先生   「悪いね、頼んだよ」

マグナス先生は教頭先生の去るのを見て、こちらに言った。

マグナス先生 「私についてきて」

俺はマグナス先生についていった。そして一つの教室にたどり着いた。

マグナス先生 「ここで自習でもしていて。準備が整ったらまた来るから。」

ジャック     「じゃあ、受験は」

マグナス先生 「大丈夫、君は後で受験してもらう。」

マグナス先生はそう一言言うと、僕をじっと見た後、さっと扉をあけて行ってしまった。

自習といっても、何も教材などを持っていない。俺はただの田舎者だ。俺はぼーっとしてから、バッグの中身を机に出していた。

すると、誰かの足音が聞こえてきた。

マグナス 「そういえば、君は招待を受けた受験生だったね。これ、学園のものだけど、教科書。よかったら使って。」

ジャック   「えーと、はい、ありがとうございます。」

ジャックは教科書を受け取りつつ、頭を下げた。

すると、先生はすぐにまた職員室の方向へと歩いっていってしまった。

なんとなく去っていくのを眺めてから、俺は教科書に目を移した。

(なんだか難しそうだなぁ)

ジャックは魔法には興味があったが、勉強というのは初めての経験だった。家にある本といえば、母の作った薬草の図鑑くらいだった。

一冊目を手に取ると、内容はやはり奇奇怪怪としていて、さまざまな図形、呪文、用語の群れ。図形と呪文に関して、自分の知識と重なるものもあったが、用語は初めてのもので、解説は読めば読むほどわからなかった。

二冊目を手に取ると、そこには美しい呪文が並んでいた。呪文と言っても、貴族が使う呪文は違うらしく、できるだけおしとやかな言葉遣いになるよう、さまざまな技巧が凝らせれているらしかった。

一冊目の魔法は簡単に理解できたが、二冊目の呪文についてはほとんどちんぷんかんぷんで、回りくどいような印象を受けると同時に、たまにわかった時に思わず吹き出してしまうような面白さもあった。しかし、それらは見ただけでも美しいと思った。

もちろん、注意事項の通り音読はしていないが、思わず唱えてみたくなる(効果を知るという意味でも)呪文だった。

三冊目は、みなれたもの、そうでないもの、いろいろな器具や風景が描かれていた。日本語にすると、民間魔術という教科の教科書だった。

本の中には、ジャックの住んでいる地域もきっと紹介されていたが、ジャックはもくじを見たりしなかったので、見つかることがなかった。

ジャックはその二冊目の本が特に気に入った。美しい呪文たちが書かれた教科書は、ジャックの胸に深く刻まれた。

キーンコーンカーンコーン。

チャイムが鳴った。

ジャックは流石に飽きて、外の景色を見た。

学校の表は庭園になっていて、窓から見た景色はそれなりに美しかった。裏ではまだ、呪文を叫ぶ声が聞こえている。つまり、受験が続いているということだ。

いつになったら、ここから離れられるのだろうか、、、。

ジャックの問いは、皆が静まり返ってから、告げられることになった。ジャックの受験は、皆の受験が終わってから、安全対策をしたのち、行われることになっていた。

先生方は、ジャックが魔法の制御ができない可能性があると考え、このような措置をとったらしい。

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