54話
【★大切なお知らせ】
このたび、本作品の書籍化きまりました!
3/3に、Dノベルfさまから発売!
【URL】
http://dash.shueisha.co.jp/bookDetail/index/978-4-08-632006-1
私の名前はフェリア。
前は落ちこぼれの公爵令嬢だったが、ある日、わがままな義妹から婚約者を押し付けられる。
アルセイフ=フォン=レイホワイト。
冷酷なる氷帝という悪名を持つ、王国の最強騎士。
私はそんなアルセイフ様の妻として、レイホワイト家に嫁入りすることになる。
そこで私はかつて飼っていたペットのコッコロちゃんと再会。
その後なんやかんやあって、アルセイフ様とは今仲良くやっている。
家族も優しいし、ペット二匹は可愛い。
順風満帆な生活を送る私のもとに、一つの問題が浮上する。
どうやら私の中には、精霊王の力とやらが宿っているらしい。
この力を上手に使えば、たくさんの人が幸せになれるという。
私は貴族として、国に所属する女として、この力をお国のため、家族のために使おうとすることを決意。
しかしこの力は結構扱うのが難しい。
そこでコントロールするすべを身に着けるべく、私は夫からレクチャーを受けることになったのだった。
★
「で?」
「どうしたフェリ?」
レイホワイト邸、私の寝室にて。
目覚めると、そこには銀髪の美青年がいた。
私の夫となる人、アルセイフ様だ。
目覚めたときには彼がいて、後ろからはぐされていたのだ。
「これはどういうことでしょう?」
「眠っているフェリがあまりに愛らしくてな。つい」
つい、じゃないわ全く……。
「化粧もしてない寝起きを見られるのは、少々恥ずかしいんですけどね」
「なに! す、すまない……かわいらしくてついな……」
しゅんとするアルセイフ様が可愛くて、つい意地悪してしまった。
いけないわ。淑女らしくない。
「気になさらず、私もからかっただけですので」
「む? なぜだ?」
「かわいらしくて、つい」
彼が目を点にした後、微笑んで、私を抱きしめてきた。
似たもの同士だなって、最近思うことが多くなってきたのである。
【★大切なお知らせ】
本作品書籍化決定しました。
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