〜 勇者 (ヒーロー) 〜
時間は、少し進みます
ここからある少年の思考に変わります
よろしくお願い申し上げます。
俺の名前は
アレク・k・サンダー 通称アーサー
いつからだったか、自分は勇者になると言っていたのは
なるものだと思っていたから、不思議と疑問にも感じていなかった
だが
甘い考えだった
たった一人の女の子も救えないなんてそんな、、、
勇者ならどんな、困難も危機も死に迫ることでも切り抜ける者
絶対的な力を持ち、知識を使い、難なく
切り抜けるのがヒーロー・勇者様だと勝手な想像をしていた、、、
だが
そんな事はない、現実は違う
ありはしない、一人に出来ることなど
とても少ないこと
ただ
一人の命を守るくらいの力さえあれば、いまは何もいらないと
さえ思えてやまない
そんな、ちっぽけな少年のお話をしようと思う
その人に会ったのは、教会に預けられてすぐのときだった、とくに面白いこともなくいつ脱走してやるか考えていたくらいのとき
そんなときに手紙に書いてあった、その人に会った
名前は知っていた、一眼見れば分かるとわかっていた
眼光は、鋭く全てを見透かすようで
そして身体は、引き締まっていて無駄な肉はない、ただノッポの神父とは違う
肩には、肩掛けのバックだけ、腕捲りをして紅い布を巻いている上等な装備でないのだが、洗練されているからこそ、かもしだされるオーラがある
神父と話をしている
そんな中、背中の武器が一番気になる
刃の部分は尖った槍のようだが、人の顔ほどある、例えば斧を二つぴったりくっつき双方に刃があるよう
柄は、1メートルもないくらい、刃の反対側に三角の手を通す為の穴がありどんな戦い方をするのか今からワクワクする
しかし、彼よりその男に釘付けになっている子が他にもいることは知るよしもない
そんななか俺は、あの人の弟子にどうしてなるかを頭をひねるのだった
遺体を見るのは、慣れている教会なら当たり前のように毎日やってくるだけど
ニールは、17歳ここで一番の年長者だった口癖は、「俺なら、大丈夫。」
でも今はどうだ
今の見る姿は、そんな面影はない
痩せ細り、生傷だらけになりもう元気な姿は見ることが出来ないとすぐ分かる
いつ天国に行ってもいいくらいのじいちゃんが行かなくて、なんでニールが理不尽だ
ユリ姉が泣いてる
3つ下で弟妹をみるしっかり者、そんなユリ姉が
ユリ姉とは、血の繋がりはなくても物心つくくらいから、ずっといる
綺麗に着飾れば、男ならほっとかないくらいになる絶対だ
そんな姉さんが泣いている、俺なら絶対に悲しませることはしない
たぶん、今
そんな事言えるほど、力がない、もっと勇者みたいになれたら
どんなにいいか、どうしたらいいだろう
俺は今年、11歳冒険者見習いなら、何とかなる歳、あの人に着いて行くのが今出来ることだと思う
神父と話は終わったのだろう、ニールの場所にゆっくり進んでいく
「すまない、もっと早くに行けたなら、、」
ユリ姉は、涙をふきならがら「いえ、天命だったのだと、、、」
「そうだ、これは彼のだと思うのだが、」
手に持っていたのは、木彫りに女神に見せた姿をあしらった形の御守りだ、無事に帰るようにと生きを吹むようにつくっていたのを思い出す
「それ、私があげた、、、」
「そうか、やはりか、なら彼に、、、」
「いえ、持ってて下さい。」
「いいのか、」
「はい、ニールが貴方とこれからも一緒に戦っている、そう思えるので。」
そして、その人は何も言わずにゆっくりとそのお守りを握りしめて、去って行くのだった
まるで、わかった
と言っているような背中で
あんな風にいつかなれるのかな
いや
なってやる、だって勇者になるのだから
(時を少し戻そう.)
地下道からでてきて
オレは、教会に走った
助かる方法があるのなら、異世界ならなおのことだ、マップで見つけ出来るだけ急いだ
だが、もう手の施しようがなかったのだが
教会の扉を叩く、早く誰かでてくれ
早く
早く、心から叫んだ
ギー、「何か?」少し空いた隙間から、女性の声
「すまん、急病人だ一刻を争う。」
「すみません、そういうのはギルドを、、」
そんな時間がないから来ている
「頼む、本当に時間がないんだ!!」
背中におんぶの状態だったのが崩れそうになる
顔が見えたのだろう、その子の顔がスッと青冷める
「まさか
、ニール兄さんなの、、、?」
倒れるように駆け寄る、何度も問いかけるがもう息はしていなかった
それから、教会の祈りをする場所に案内され、神であろう女神像の前に布をしき、そこに少年を寝かせてやるのだった
それから程なくして、神父が帰ってくるのだった
「このたびは、ご愁傷様です。」
「お心使い、感謝いたします。」
神父は白髪は多いものの片目がねをして、紳士のような立たず舞でしっかり礼をしてくれた
「ここではなんですので執務室に、いらしてください。」
どうぞと、いうようについて行くことに、ふと影から視線を感じたのは、気のせいだろうか、、
つづく