〜異世界 4 〜
そろそろバトル入れよっと
洞穴ほどではないが、あまり整備されていないトンネルをどんどん進んでいく光がなくても目が暗闇でも大丈夫なのだろうな、この猫擬きはいろいろまだ分からない
初めのうち
匂いはそんなに気にならなかったが、町に近くなるにつれ下水特有の匂いが感じられた、当然と言えば仕方ないがただ
早く出口がくることを願うばかりだ
中の構造は入って来たところから、今やっと半分という場所までは、特段変化はなかった
細い穴が回りにいくつもあり水が染みだしていたり、硬い岩盤に刺さっている鉄の棒があったりなどしたぐらいだ
日本の,プロジェクト番組,で新幹線を通す為の穴を掘る話を思い出していた
あれは機械でやっていたが、コレは人が道具を駆使して掘っているのがわかる
手彫りだ、まるで彫刻の粗削りの段階を見ている様だった
と手元に光を放つこの○パットだ、中に入るときに
,ライト,があればな
と考えているとポケットに入れていたそれが光を放っていた、画面に触れると明るさが変わり、2度叩くとかなり強い光を放ってくれる
ヌコは、目が眩んでかなり嫌がっていた
長く触れると消える感じだった
他に機能があると思う
地上に出たら調べなければならない
まただいぶ歩かされ、人が入れるくらいの横穴を通って、いくつも入り組んだ穴を通って広場のようなところに出た
「よし、休憩ニャ。」
ふー、と一息入れていると、広場という事だけはある、公園で見るあの水飲み場がある
さすがに衛生面を考えて、直飲みは遠慮
だがヌイは、ピチャピチャ音を出して舌でうまいこと飲んでいる
水筒に入れる事にした
水がここまで美味いのかと思うほど、身体に行き渡る、本当に助かったと思う
たしかにこちらに来てから、口に入れたものはコレが最初だ
そんな事を考えていたときだった
.....たすけて
掠れるような聲、だが確かに聞こえた
「おい、今のは、?」
「ウニャ、、、。」
「?」
「何も聞こえニャイにゃ。」
「いや、だが、、。」
弱々しくなるが今だに聞こえる
聞こえてくる方に進みだしていた、後ろでぶつくさ言っているのを無視して、一人やっと進める穴を抜け、張って行くような細い穴の奥から聞こえる気がする、匍匐前進だ
はって進んで行くと少し開けた所に出た
だが、パッと見る限りは進める道はない、早く出よう
と急かす
だが、微かだった声がまるで隣から聞こえるほどになっていた
,マップ,でもあれば、と考えた
と手元のパットが光消えて、フッと見覚えのある図面がでてくる、右上にNに▲印がある、そして自分の位置は丸●になって今の自分が向いている方に▽の方韋が解るようになっている
で問題は、助けを求めている者はどこに、、、いた
この場所
この壁の向こう側
これくらいなら、このシャベルで行けるだろ
と力いっぱい差し込む
スーーー、あれ
根本まで入る
これ石だよな?
疑問になるくらいに柔い
イメージするなら、サラサッラになった砂漠のような抵抗が少ない感触
掘り出す土は、握ると柔らかくなった発泡スチロール、この辺がそんなような地層なのかと思ってしまう
そんな事は後回しに、助けださねば
穴はすぐに空いたそこには、歳は10才ほどの男の子ともう息のない男性がいた
そこの広さ六畳ほどの横穴のようなところ
「おい、大丈夫か?」
返事はない、ただ、瞬きはしていたとりあえずは、男の子は生きていた
ただ、衰弱が激しい水を飲ませようにも口からこぼすしまつ
どうしたものかと考えていると
「おい、こっちはダメだがいいもの持ってるニャ。」
何かと思えば、遺体をアサリだす始末
遺留品をバックに入れさせて持ってもらいとりあえず出発だ
男の子を担ぎ、最短のルートを考えながら道を戻るのだった
そんな中、その子が俺のポケットに何かを入れていることにまったく気づく事はなかったのだった
つづく