表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鋼鉄重奏ブレイヴストーム  作者: 平等院 丑造
1/23

構成設定

≪構成設定≫



【アピールポイント】

「メタラー」―――重厚かつ交響的、疾走感かつ様式美。暑苦しさの中に繊細さを潜ませた重低音が織りなす美しき旋律「へヴィメタル」に命を懸けた者たち。鋼鉄の音楽を作る事を生業とするメタルアーティスト達の、「旋律」をめぐる戦いを描いた物語。音楽しか知らなかった彼らが、自らの人生を守るため鋼鉄の魂を武器に変え熾烈な戦いを繰り広げる。共に戦う仲間たちとの絆、対立する者達との争いや葛藤の中、自らの過去や内面と向き合い成長していく。そんな圧倒的重低音戦記物語。




【あらすじ】

 新歴2016年。長きに渡る過渡期を経て、ヘヴィメタルは再び熱すぎる最盛期―――『第二次メタルブーム』を迎えようとしていた。

古株のバンド達がかつての勢いを取り戻したのは勿論のこと、メタルというジャンルに再び陽の光が当たったことで、今まで日陰でジメジメとした生活を送っていた多くの若手バンド達の士気も上がり、次々とその頭角を現すこととなる。

結果、メタル界には数多のバンドが存在することとなり、その中で生きていくためには未だかつてないほど激しい生き残り抗争に打ち勝たなくてはならなかった。


『第二次メタルブーム』発足から二年。

アメリカのメロディックパワーメタルバンド≪プロメテウス≫のギタリストであるディーン・”ミツクニ”・カルヴァートは、失恋の痛みを癒すため日本にある母方の祖母の家で束の間のバカンスを楽しんでいた。

そんな折ミツクニは、ギターも弾けない、歌も歌えない、おまけに曲を書こうにも何のメロディーも浮かんでこないという、音楽を生業とする者にとっては命の危険ともいえる程の緊急事態にいつの間にやら陥っていた事に気付く。

バンドのメンバーへ相談しようとするも、誰一人として電話は繋がらず、何とも不気味な不安に駆られるミツクニ。

ブラジルのメタルバンド「バチズモ」のメンバーであり、かねてより親交のあったガブリエル・フェルナンデスとの電話で、全てを打ち明けるミツクニ。

ガブリエルに言われるがままインターネットのメタルニュースサイトを見てみると、数多くの有名メタルバンド達のライヴ中の演奏中止、アルバム作成中止、活動自粛といった事象がここ二週間で立て続けに起こっていた。

「皆一様に言うことは”旋律を忘れてしまった”。」

ガブリエルに頼まれ、真相を探るべくミツクニは一連の事件の調査を始める。

次々と訪れる怪奇。メタル界を飲み込む混沌の渦。

やがて幾つもの現実は、ひとつの仮想空間へと辿り着く。




【世界観設定】


≪現実世界≫

★紀年法★

 私達が生きる現実世界と非常によく似た、けれど違う世界。紀年法は「新歴」というものを使用している。「イエス・キリストが誕生した(“新”たなる生を得た)年を元年とする=新歴元年」という意味。新歴≒西暦なので、物語のはじめにある第二次メタルブームが起こった新歴2016年は西暦2016年とほぼ同様の時代背景となっている。



★世界★

 国や歴史、通貨、世界情勢などは私達の世界とほぼ変わらないが、歴史のちょっとした事件が起きていなかったり、起こっていない災害が起こっていたりといった少しのズレはある。また、私達の世界では存在が疑わしいような心霊的・オカルト的要素(死後の世界、霊、魔術など)は存在している。が、ほとんどの者は見た事も体験したこともないので私達の世界での考え方と同じ「存在が疑わしい(むしろ有り得ない)」というのが一般的な常識となっている。



★へヴィメタルについて★

 この物語の根本を成す音楽ジャンル。構成は一般的なロックバンドと変わらないが、とにかく「へヴィさ」に拘ったジャンル。略称は「メタル」。メタルに心髄した者を「メタラー」と呼ぶ。ファッションはレザー素材かつ黒基調が基本とされるが、近年はTシャツにジーパンといったラフなファッションを好む者からスーツジャケットを羽織る者まで多種多様に渡る。世間一般的なイメージとして「悪魔崇拝」などのイメージがあるが、現在存在する多くのバンドはそういった趣向はない。

へヴィメタルの中でも数多くの細かいジャンルがあり、詳細は下記参照。ただし数多くのバンドが存在するので、実際にはっきりと千引きはされていない。本人たちですら分かっていない場合も多く存在する。



★この物語に登場する主なメタルジャンル★


①メロディックメタル

メタル特有の重低音を基調としながらも、ギターやボーカルによる旋律的なメロディーを取り入れたメタル。ギターソロに重きを置くバンドが多い。歌詞は心の内面的なものから世界情勢についてなど幅広い。

・メロディックデスメタル:旋律的なギターのメロディーにデスボーカルを取り入れたもの。略称はメロデス。デスボーカルとクリーンボーカルを混ぜたものもある。


・メロディックスピードパワーメタル:旋律的なメロディーと疾走感(=曲のスピード)により拘ったもの。ギター速弾きが有名。厳密に決められているわけではないが、よる重低音を意識した曲作りをしていると「パワーメタル」と称される。ハイトーンボーカルを置くのも主な特徴の一つ。


②シンフォニックメタル

メロディックメタルよりもさらに旋律美/様式美に拘ったメタルジャンル。オペラ的な歌唱を得意とする女性ボーカルを多く起用しているのも大きな特徴の一つ。キーボードなどによる美しい旋律も魅力。歌詞は創作物語などを題材にしたものが多い。余談ではあるが、シンフォニックメタルバンドの女性ボーカルのファッションはドレス率が高い。


③スラッシュメタル/デスメタル/ブラックメタル

重低音を基調としデスヴォイスで展開されるメタルバンド。古くは「死」や「悪魔崇拝」といった思想を掲げ、それらを歌詞に織り交ぜ曲を作っていたが、現在は社会への不満や戦争などをテーマに曲が作られることも多い。



★作中に登場する主な場所★


≪現実世界≫

・神奈川西部某所

 この物語の始まりとなる地。主人公ミツクニの母方の祖母の家があるのは神奈川県西部の端であり、最寄り駅まで車で一時間ほどは掛かる緑豊かな地である。なお、新宿までは約二時間かかるらしい。

・新宿駅

 私達の世界と変わらず、その難解な構造から「ラストダンジョン」と言われている。方向感覚に疎い者は駅構内を永遠に彷徨うとされている。

・お台場

 こちらも私達の世界と同様の、言わずと知れたデートスポット。屋内型遊園地、巨大ショッピングモール、観覧車などがある。

・ロサンゼルス

 主人公ミツクニの先輩的存在であるガブリエル・フェルナンデスが現在居を構える地。ガブリエルの秘密基地ともいえる、地上階から地下二階まであるスタジオがある。とてもお洒落かつ都会的な地。



≪仮想世界”コマ”≫

 作中におけるメイン舞台となる、オンライン上に存在する仮想空間。その名の通り「コマ(昏睡)」状態になる事でログインすることが出来る。メタルアーティストにしかアクセス権限がない。製作者は不明。仮想空間だが、現実世界と変わらず行動することが出来、ゲームというよりも「異世界に飛ばされた」感覚に近い。時間の流れは現実世界と変わらない。科学文明が発達した近未来型世界が基本的な舞台となっている。世界の広さは約2180k㎡で、東京都と同じくらいの広さ。世界全体は円形となっており、アナログ時計同様、円周に沿って12の区に等分されている。車移動が主流であるが、コマ世界の車はタイヤがなく、超磁力と呼ばれる科学技術により、地上30センチほど上空を滑走するスタイルの車となっている。

コマ内は機鬼と呼ばれる、機械と融合した魑魅魍魎が蔓延っており、コマ内に入ったメタラー達は生き残る為武器を取り彼らと戦わなくてはならない。

失われた“旋律”はコマ世界に眠っているとされており、メタラー達はそれを取り戻すことを目標に戦う。

コマ世界での死は肉体的な死ではなく現実世界へのログアウトだが、その場合、現実世界では解離性旋律健忘症だけでなく、「メタルそのもの」を忘れてしまう。(メタルが好きだった、メタルアーティストとして生活していた記憶はあるが、メタルへの情熱そのものを忘れてしまう。曲を聞けば誰の曲か解るのだが、その曲を”好きだった”感情は失ってしまう)メタルしか知らない、メタルこそが人生そのものであり生活の基盤となっている彼らメタラーにとって、それは生ける屍となることと変わらない。だが、誰かがコマ世界に眠る”旋律”を取り戻せば、ログアウトしメタルを失ってしまったメタラー達の魂も元に戻るとされている。



・12地区

 コマ世界の区画のこと。時計の時針の区切りと同様に12の地区に分けられている。それぞれの区名はラテン語における1~12の数字の名称だが、メタラー達はただ単に「1区」「2区」のような呼び方をする事も多い。


1.ウーヌス地区

時針における12~1時部分に位置する区画。

NPCキャラによる、コマ世界を守る超未来型防衛機構「第一要塞」が建つ。瘴気が漂っており、この付近に現れる機鬼は非常に凶悪なため注意が必要。瘴気から世界を守っているらしいが、それにしては警備が厳しすぎるのではと噂されている。真相は不明。


2.デュオ地区

時針における1~2時部分に位置する区画。

区画全体が一つの火山「デュオ火山」となっている。現在は噴火の心配はなく登山も不可能ではないが、山登りに慣れていない者が己の足で登るのはとても大変。フロンティア精神溢れる、ある一人のメタラーが山越え用のトロッコを開発したが乗り心地と安全性は保障できない。


3.トレース地区

時針における2~3時部分に位置する区画。

現実世界に存在する数多くの建造物が遺跡と化した状態で存在するエリア。東大寺の大仏と自由の女神が有名遊園地内部に存在していたりする奇妙なエリア。ここに足を踏み入れた者は皆、言いようのない不安に駆られ精神が不安定になるとされている。


4.クァットゥオル地区

時針における3~4時部分に位置する区画。

区全体が一つの巨大城塞となっている。廃墟と化した高層ビル群に増築に次ぐ増築を重ねつなぎ合わせる事で、とても複雑な内部構造となっている。治安はとても悪く、城塞内はスラム化している。初めにコマ世界に来たメタラーが作ったという説もあれば、もともと存在していたという説もある。堕落したメタラー達が住まうと言われている区だが、詳細は不明。機鬼を改造して作ったとされる数多くの戦闘用警護ロボが城塞の入り口を守っており、一般の者が入るのはまず不可能。


5.クイーンクェ地区

時針における4~5時部分に位置する区画。

廃墟と化した工業都市。多くの工場が立ち並び、店や居住地などは存在しない。ここに存在する全ての工場を管理する中央管理工場が機鬼化しており自動殲滅モードへと移行している為、建物内に立ち入る者を容赦なく攻撃する。


6.セクス地区

時針における5~6時部分に位置する区画。

廃墟と化した繁華街を模してある地区。人は住んでいない。機鬼はいるが比較的低レベルのものが多い為、初心者向きの狩場となっている。


7.セプテム地区

時針における6~7時部分に位置する区画。殆どのメタラーの居住区でもある。

ミツクニ達の所属するレジスタンス本拠地があるのはここ。比較的治安も良く、機鬼も少ない。換金ショップや鍛冶屋など、戦いに必要な店も一通りここにある。


8.オクトー地区

時針における7~8時部分に位置する区画。

機鬼は殆ど存在せず、廃墟もなく美しい近未来建造物が多く機能する都会的な土地。高級レストランや高級セレクトショップが多く立ち並ぶ。


9.ノウェム地区

時針における8~9時部分に位置する区画。

オクトー地区同様治安はとても良く機鬼は殆ど存在しない。この区画は高級住宅街となっており、コマ世界で財を成した一部のセレブメタラーしか住めない憧れの場所。

区と区を区切る入口はとても強固な壁で仕切られており、セキュリティは万全。


10.デケム地区

時針における9~10時部分に位置する区画。

遺跡と化した近未来建造物が多く存在し、緑がそれらを覆い共存しているエリア。

歩いている分にはとても美しいエリアだが、機鬼はここから格段に強くなるので注意が必要。


11.ウーンデキム地区

時針における10~11時部分に位置する区画。ウーヌス区同様、NPCキャラがコマ世界を守るべく建てたとされる壁「第二要塞」が存在するエリア。デュオ地区同様、ここにも瘴気が漂っており立ち入る際には特に注意が必要。


12.デュオデキム地区

時針における11~12時部分に位置する区画。

区全体が黒い海となっている不思議な区。ウーヌス区、ウーンデキム区に充満する瘴気はこの海から発生しているとされる。ここの区においてのみ一日中夜であり、闇が区全体を覆っている。


・武器

 「ブースター」と呼ばれる、メタラー達の鋼鉄の魂を具現化する装置。ブースターによって具現化される武器は個人によって違うが、より魂の強い者が強力な武器を具現化することが出来る。武器(ブースター)内にはコアと呼ばれる「鋼鉄の魂の核」が宿っており、万が一コアを破壊されてしまった場合、そのメタラーはコマ世界で死を迎え、現実へとログアウトされてしまう。


・通貨

 クオースと呼ばれる通貨が出回っている。1クオース=1円。円通貨と同様、1万クオース札、五千クオース札、千クオース札、五百クオースコイン、百クオースコイン

十クオースコイン、五クオースコイン、1クオースコインが存在する。コマ世界にはNPCキャラも数多く存在しており、NPCの中には店を営んでいる者もいる。機鬼を討伐し、機鬼に融合されている機械部分を解体し換金ショップに持っていけばクオースと交換してもらえる。


・装備

 武器はブースターがあるが、守備力や攻撃力を補助する補装具は自力で手に入れなければならない。装備の入手方法は二つで、①貯めたクオースで買う②機鬼を解体し、素材を集め鍛冶屋に持っていき作製してもらう。

主な補装具は下記の通り。

①腕輪:防御力アップ。

②ネックレス:攻撃力アップ

③アンクレット:速度アップ

④その他:クリティカル率アップ、回避確率アップなどの効果を持つ補装具が存在する。


・食事

 仮想空間でも腹は減る。機鬼討伐後、機鬼の肉の部分を食する事が出来る。機鬼によって牛肉風だったり豚肉風だったり鶏肉風だったりと多種多様に渡り、現実の世界と変わらぬ食事が出来る。

NPCキャラが運営するレストランも数多くある。和洋中様々で、レストランのランクも店によって様々である。ちなみにコマ世界における一番高級なレストランはノウェム地区にあるイタリア料理店「サルバトーレ・サイトウ」。サイトウなる日本人NPCキャラが20年に渡るイタリアン修行を経て出店したとされる。



★その他用語辞典★

・解離性旋律健忘症

 作中において、メタルアーティスト達のみに突如発症している病気。発症原因や機序は不明で、発症時期も個人差がある。羅患した者はある日突然、一瞬にして音楽作製・楽器演奏に関する全てのスキルを忘却してしまう。つまり「曲作りをしていた」「楽器を演奏していた」記憶はあるが「やり方を完全に忘れてしまった」状態になる。また、自分が作った曲も含め、今まで聴いた曲のメロディーを忘却してしまう。更に、音楽を聴いても、それが「音楽」なのか分からない状態となる。病名考案者はガブリエル・フェルナンデス。

「”旋律”を忘れてしまった」皆一様に口を揃えて言うこの言葉は、作中全体を通した重要なテーマの一つとなっている。


・機鬼

 コマ世界に蔓延る魑魅魍魎。コマ世界に打ち捨てられた機械と怨念の塊と化した生物が融合し、新たな生物として形を成したもの。かつてこのコマ世界が超科学文明として叡智を誇っていた時代、数多くの動物や人間たちが実験材料として犠牲になった。やがて文明が崩壊し、かつて自分たちを傷つけた人間たちが居なくなった後も、実験により自らの手では命を絶つことが出来なくなった彼らは、怨念の塊としてこの世を彷徨い、同じ負の念を持つ廃棄機械と融合する事で、人間たちへの復讐を遂げようとしている。彼らにもはや理性はない。彼らを救える唯一の方法は「鋼鉄の魂」を宿すメタラーの武器で肉体を断つことのみである。正しき「鋼鉄の魂」の光に触れた怨念は浄化され、安らかに眠れるとされている。浄化後の機鬼の死骸は解体出来、機械部分は装備に、肉体部分は現実世界で食用として流通していた生物であれば食用に活用できる。ただし、人間が元となった機鬼を食した場合、食した人間は怪物と化し、二度と人間には戻れないとされている。


創世記(ジェネシス)

 コマ世界の誕生から現在に至るまでが記されているとされている書物。執筆者は不明。現在、この書物がどこに存在しているかは謎だが、初めにここに訪れたメタラーがこの書を偶然発見し、その内容を後々訪れた他のメタラー達に教えたのだとされている。

よってコマ世界に訪れた者は他の者から伝承される形でコマ世界の歴史を知ることになる。

神の降臨と世界の誕生、かつて存在したとされる超科学文明の発展とその崩壊、荒廃した世界、世界終焉(アポカリプス)、やがて訪れる救世の時の事などが記してある。

だが創世記はあまりにも難解であり、特に冒頭部分に記してある神の降臨と世界の誕生の部分は殆ど解読が不可能であったとされ、「神が降臨して世界が誕生した」程度の事しか伝承されていない。


・神

 創世記にその存在が記されていたとされる、コマ世界を創造したとされる存在。「仮想世界の設定上の神」なのか、はたまた「仮想世界”コマ”の製作者=神」なのかは不明。その姿かたちや所在も不明。創世記によれば、神はいずれ四柱の叡智と共にその姿を現すとされている。





【キャラクター】


★ディーン・ミツクニ(光圀)・カルヴァート

 

1989/12/05生まれ 29歳 A型 身長190㎝ 68kg 未婚 

国籍:アメリカ

眼の色:ヘーゼル 

コマ世界での武器:刀

好きなもの:メタル、和食、ゲーム(RPG) 

苦手なもの:インタビューを受ける、対談、合コン


髪:暗い茶色、猫毛気味の毛質。前髪は横に流し、後ろ毛は高めの位置で一つにまとめている。下ろすと鎖骨ほどまであるミディアムヘア。メタラーにとってステータスであるロン毛を保ちながらも、暗すぎない髪色と猫毛気味の為程よくウェーブがかった髪が髪全体の重さを軽減し、嫌味に感じない程度のこなれ感を出していてとてもイケていると本人は思っている。


容姿:チャームポイントは目。はっきりとした大きな二重の目を、髪よりも薄い色をしたまつ毛が全体を覆う。アメリカ人と日本人のハーフであるが、完全に日本人寄りの顔立ちをしている。まつ毛の量と長さ、カールの美しさは実は作中で男女合わせてトップだが、この事実は本人しか知らない。ここ3年ほど筋トレとヨガ教室に通い続けている為細めながらも締まった体つきをしている。左右の腕に般若や風神雷神といった和の入れ墨を入れており、もはや元の肌が見えない程。ただし和彫りではない。


ファッション:バンドTシャツにジーパン、スニーカーが基本のファッション。あまりファッションには金をかけないタイプ。雑誌の写真撮影時には何故か着物に羽織袴、おもちゃの刀を持たされる。


主人公。アメリカのメロディックパワーメタルバンド「プロメテウス」のギタリスト。一人称は「俺」。父イーサンと母美佐子の愛情をたっぷり注がれて育てられた。メロパワの中でもスラッシュ寄りともいえる、かなりアグレッシブな音楽を作るが、本人はいたって普通の青年。ミドルスクール時代、少し内気な性格であったため自分の感情を中々表に出せず悶々としていた頃、メタル五騎士と呼ばれるバンドの一つ「バーニング・デス」の曲をラジオで聴き、以来メタラーとしての人生を歩み始める。音楽を始めたハイスクール時代はとてつもなく音痴かつギターテクニックも底辺レベルだった。が、寝る間も惜しみ学校の授業を落第しそうになりながらも必死に歌とギターを練習した結果、驚くほど音楽センスが向上し、現在では世界的メタル雑誌「楽市楽座」の人気投票にてギター部門3位になるまでに成長している。

プロメテウスはハイスクール時代卒業前に、もともと別のバンドに入っていた同じメタルの趣味を持つクラスメイトをミツクニが無理やり引き込み結成した。曲作りもミツクニが中心となって行い、数多くの有名レーベルに自分たちの自作アルバム「Himiko」を送りつける。そして何と結成から3か月後にはアメリカの超有名メタルレーベル「アマデウスレコード」の目に留まり、見事プロの仲間入りを果たした。

ミツクニ達と同年代のメタラーはスター級の技術、カリスマ性を持った者が多く存在しているとされており、雑誌・楽市楽座は彼らを「新世代メタルヒーロー」と取り上げ特集した。そのトントン拍子ともいえる経歴と、今までのメタルを軸にしつつ新しいものを上手く取り入れていく抜群の音楽センスから、ミツクニには「新世の炎」という肩書が付けられ、以降その肩書がメタル界で浸透する事になる。

そんなスター街道まっしぐらのミツクニだが、メタル界における友好関係は狭い。学生時代に比べて内気な性格は解消されたが、やはり自分からぐいぐい行くのは少し苦手。だがメタラーにしては温厚で穏やかなその人当たりのせいもあり、目上の者からは特に目をかけられている。

とても負けず嫌いで内に熱い炎を秘めている。自分がやり遂げると決めたものに関しては最後まで必ずやり遂げる意志の強さを持っているが、そのために何かが犠牲になることを何よりも嫌だと感じている。それは本人が無意識化に未だ持っている、幼少期からの優しく他者を見捨てられない性格が影響するものである。この優しさが、時としてメタル界・人間関係の熾烈な争いにおける彼の「強み」にも「弱み」にもなっている。

また、追い詰められた際の判断力・行動力には目を見張るものがあり、ぎりぎりの状況での爆発的な思い切りの良さは作中一。

メタル愛は誰よりも強いと自負している。

ちなみに妹のジョージアナはメタルを嫌悪している。五歳まで日本に住んでいたため、日本語は日本人と変わらないレベルで話せる。




★ガブリエル・フェルナンデス

1969/07/09生まれ 49歳 B型 身長175cm、体重68kg  既婚 

国籍:ブラジル

眼の色:グリーン 

コマ世界での武器:?

好きなもの:メタル、読書(心理学、哲学書)、瞑想、散歩、機械いじり

嫌いなもの:肉(そのためベジタリアンである)


髪:暗めのブラウン、肩甲骨下程度まである直毛気味のサラサラヘア。特にケアはしていない。


容姿:常に微笑みを浮かべ、表情からその考えを読み解くことは出来ない。少しエラが張っている。ややたれ目気味で、黒目がちの目は常に鋭い光を湛え、知的な印象を相手に与える。

長髪ではあるが、あまりメタラーらしくない外見の男。


ファッション:バンド活動の際はTシャツにジーパンという意外にもラフな格好だが、写真撮影時とオフは常にスーツである。少し恰幅が良いので、スーツがとても良く似合うと好評。



ブラジルのメタルバンド「バチズモ」のギタリストにしてバンドの支柱。高学歴でとても頭の良い男。バチズモで主に作詞を行っているのは彼であり、その内容はとても哲学的かつ難解。そこがとても好評で、メタル好きではない一般の者からもその文学的才能を評価されるほど。一人称は「僕」。

元々彼は大学で理工学部に属しており、大学卒業後地元の化粧品会社で働き始める。そこで妻と出会い結婚する。その後彼は高校時代の友人・リカルドの誘いを受け、高校時代に趣味程度にやっていたバンドを再結成し仕事後の趣味として始める。が、その趣味のセッションがブラジルの有名レーベルのスカウトマンの目に留まりメジャーデビューしてしまう。

ちなみに趣味程度ではあったがギターの才能は天才的で地元では有名だった。

何をやらせても人並み以上に出来る天才。理論的に考え行動する事を好み、感情で動くことを最も嫌う。化粧品会社勤務時代から会社を経営しており、その収入はかなり安定していた。仕事を辞めバンド活動をメインの仕事にすることを選んだのも、会社経営による収入が安定しておりリスクが少ないと踏んだからである。その言動から冷たい印象を与えがちだが、実は愛妻家で、家族を誰よりも愛している。




★イェンス・カルマ


1989/09/24生まれ 29歳 O型 身長186㎝ 62kg 未婚 

国籍:フィンランド

眼の色:スカイブルー 

コマ世界での武器:銃

好きなもの:メタル、ゲーム(RPG)、コミック、サウナ、ゼノ

苦手なもの:堅苦しい場所に行く事、自分が偉いと思っているやつ!


髪:暗い赤髪(染髪。地毛はライトブラウン)、腰まであるくせ毛が特徴。左右サイド耳上5㎝ほどを編み込みにしている。美容院に一か月に一回は必ず通い、カットとカラー、トリートメント、プラス三か月に一回はヘッドスパを施行してもらっている。髪は良く見るととても美しく、手入れは毎日怠らない。作中で最もヘアケアに金を費やしているのは彼であり、そして毎朝髪のセットに作中一時間をかけているのは彼だが、それは誰しもが知る事実である。


容姿:目は少しつり目気味で、大きく切れ長。ライブや写真撮影時のみアイメイク(アイライン+アイシャドウ)を行っており目力に命を懸けている。アイシャドウの色はライブやグレイ系をベースに気分によって目尻にレッド系を乗せている。雑誌の写真はかなり修整されてしまい人間離れした麗しい容姿にされてしまうが、実際の彼を間近で見た者は皆「そうでもなかった」と口を揃えて言う。笑うと見える八重歯がチャームポイント。よく見るとかわいらしい顔立ちをしていると本人談。


ファッション:袖を切りタンクトップ調にしたバンドTシャツに迷彩柄ズボン、黒レザーのショートブーツを愛用。黒レザーやスタッズの付いたアクセサリー(ブレスレット、チョーカー)がお気に入り。本国フィンランドは寒いが、おしゃれの為頑張っている。本当は黒レザーのロングコートなどに手を出してみたいが一度着たらびっくりするくらい似合わなかったので断念。


 フィンランドのブラックメタルバンド「インフェルノ」のギタリスト。本名はイェンス・ヒュッポカイネン。本名の苗字があまりにも可愛らしくイメージにそぐわないので、インフェルノ加入時から「カルマ(karma=業)」を名乗っている。一人称は「オレ」。

ライブや写真撮影時にメイクをしている事もあり時としてヴィジュアル系だと言われてしまうこともあるが、それを言われると激おこモードに突入する。ファッションのせいなのか、写真だとなぜか凄く麗しく修正されているが実物は案外そうでもないとよくファンからげんなりされる。イェンスがメイクを始めたきっかけは、彼が初めて聴いたメタルアルバムでもある、インフェルノの1stアルバム「Burning Angels」のCDジャケット裏にて、ゼノがメイクをしていて格好良かったからである。(インフェルノの1stアルバムはイェンス加入より15年前に発売。現在ゼノはノーメイク)

インフェルノはスラッシュ/ブラックメタルの中においても、特にへヴィな音楽づくりをするバンドである。プロメテウスと音楽性は違うものの、インフェルノもテクニカルなギターサウンドに重きを置いたバンドであり、イェンスもミツクニ同様、「新世代メタルヒーロー」と呼ばれているメタラーの一人である。

イェンスのメタラーとしての人生が始まったのは19歳の頃。彼は当時今では考えられない程荒れており、多くの悪事を働いた。猛獣のような性格で喧嘩早く、地元の民達からは「血塗られた牙(ブラッディ・ファング)」と呼ばれ恐れられていた。そんな彼を拳とギターの音色一つで変えてしまったのがインフェルノのフロントマンであるヴォーカル/ギタリストのゼノ・クロウであり、ゼノと出会ったことでイェンスの人生は変わった。無理してつっぱっていたそれまでのあり方を正し、ゼノの家に居候させてもらいながら今まで触れたこともなかったギターを猛特訓しつつ、ゼノの姉夫婦が経営しているコンビニでバイトする日々を5年ほど送る。師匠ゼノのスパルタ指導に耐え、師が驚くほどのギターテクニックを身に着けた彼は、ちょうど前任セカンドギタリストが脱退したことを契機にインフェルノへ加入した。

メタル雑誌・楽市楽座におけるイェンス加入時のゼノと受けたインタビューは、メタルインタビュー史上最も「カオスな」インタビューとして伝説になっている。

前任セカンドギタリスト脱退からイェンス加入、今後のバンド方針に関する、やや重いロングインタビューになるはずが、なぜかイェンスの「昨日見た夢の話」と「はじめてゼノと動物園に行った話」と「コンビニがいかに便利で進化しているかの話」と「お隣に住む老夫婦とお茶をすることが日課である話」で終わってしまうという、かつてないほど不可解なインタビュー内容になってしまい、世界中のメタルファンを驚愕させた(しかもインタビュー中、ゼノは挨拶以外一言も口を挟ませてもらえなかった)。

だがこれにより、イェンスの明るくひょうきん、かつ心優しい人柄を多くのメタルファンが知る事になり、イェンス加入に否定的だった多くの者達を「まあいいか」と思わせてしまうに至った。

彼は現在、とても明るくよく笑う、悩みなどない人物だと周りから思われがちだが、その内面はとても傷つきやすく、繊細である。過去に荒れていたのも「傷つきたくない」が故の行動であり、ゼノと出会うまでの孤独な過去は彼の心に未だに深く影を落としている。

誰かに拒絶され、心を許した者に離れられる事を心から怖ろしいと感じている。

自分を救ってくれたゼノの事を父親同然に思い慕っている。

ちなみに、「新世代メタルヒーロー」特集では不良時代の肩書「血塗られた牙(ブラッディ・ファング)」をそのまま使用。ゼノが「格好いいから」と楽市楽座に連絡し頼んだようだ。




★エーリク・アレニウス


1983/11/16生まれ 35歳 O型 身長190㎝ 69kg 未婚 

国籍:アメリカ

眼の色:グリーン 

コマ世界での武器:魔法剣

好きなもの:メタル、ゲーム(RPG)、筋トレ、スポーツ全般、旅行、顎鬚を整える事

苦手なもの:室内に引き籠る事


髪型:黒髪、固め直毛かつ実は細め毛質。メタラーにしては珍しく短髪。男らしいベリーショートソフトモヒカン。かつてメタラーらしくあろうとロン毛を志そうとしたこともあったが、直毛であるが故なのか黒髪であるが故なのか、妖怪かと思うほどの圧倒的重量感と負のオーラを纏ってしまった為短髪に戻した。


容姿:髪型同様、男らしいはっきりとした容姿。全体的にパーツが大きめ、かつ体毛の濃さと筋トレマニア故の筋肉量の多さ、ガタイの良さから、一見怖がられてしまう事も多い。

だが彼の全てを受け入れてくれそうな胸板の厚さ、広くたくましく頼りがいのある背中、とても澄んだ美しいエメラルドグリーンの瞳の魅力に気付き、取り込まれてしまった者は老若男女問わず皆彼の虜になってしまう。


ファッション:黒ワイシャツに黒レザータイトパンツスタイルがお気に入り。大人の男らしくワイシャツで硬派な印象を持たせながらもメタラーらしくレザーは外さない、かつ露出は控えめながら全体的に体にフィットした服選びをする事により鍛え抜かれた身体を嫌味なく主張する事が出来る。気分によって黒ネクタイをしたり第一ボタンを開けてシルバーネックレスを付けることもある。ライブではよりアグレッシブにシルバーリングなどを

プラスで装着することもある。



アメリカのシンフォニックパワーメタルバンド「エクスカリバー」の2代目ヴォーカル。一人称は「俺」。その変幻自在かつ力強くも繊細な歌唱力、エクスカリバーの代名詞とも言える創作SFをモチーフとした歌詞、その騎士のような堂々とした立ち振る舞い、写真撮影で剣を持たされる事からか、肩書をなぜか「水明の騎士」と楽市楽座で書かれた事がある。本人もその表現が気に入ったようで、自らその肩書で名乗ってしまう事もある。

男らしくアクティブな明るい社交的な性格。もともと電気機器メーカーのエンジニアとして働きながらバンド活動をしていた彼は33歳の時、前任ヴォーカルであるユリウス・アレクサンダーの後任を探していたエクスカリバーの公開オーディションを受ける(それまで属していたバンドは他のメンバーがとてもやる気がないバンドだったためうんざりしていた)。エクスカリバーはアメリカ産シンフォニックパワーメタルバンドの雄とされるほどのバンドであり、世界中の我こそはというメタラーがオーディションに応募し、その応募者数は五千人ほどにも至った。

一次試験の書類面接(履歴書、写真アップ・全身)、二次試験の筆記試験(三教科。英語、一般常識、世界史)を何とか通過(ちなみにこの時点で通過者は20人ほどだった)、三次試験である集団面接では「メタラーにとって一番大切な物」というテーマで集団ディスカッションをさせられ、エーリクは最後に「まあ、様々な意見があるとは思うが、どれも大切なんじゃねぇのかな」という中途半端ながら的確なまとめ意見を述べたところ見事通過する事が出来た。

そして迎えた最終試験。エクスカリバーメンバーとの個人面接においていろいろと志望動機など聞かれたが、今までのメタルヴォーカルに全く関係ない試験内容に業を煮やしたエーリクは面接部屋に入るなり、「俺は誰よりもメタルを愛している」と男らしく言い放ち、メタルとは何の関係もないレ・ミゼラブルの「夢破れて」を歌いさっさと帰っていく。すると翌日にはエクスカリバーのリーダーであるギタリストのサムから合格の電話が来るに至った。

エクスカリバーのヴォーカルになるにあたり、かなりの高給金であったエンジニアの職をあっさり退職したが、その経験もあり機械系は相当強い。車も好きで、修理もお手の物である。十代から二十代前半にかけて、その恵まれた身体を活かして地元の消防団に属していたことがある。

外面・内面共にとても男らしく豪快な性格であり、誰とでも分け隔てなく接する事の出来る彼だが、意外にも繊細な一面を持っている。器用で何でもそつなくこなすことが出来るが、何事においてもどうしても「一番」になれず、それを人一倍気にしている。故に彼は何事においても人一倍努力をし、常に「自分の出来るベストの選択をし、出来るベストの力で尽くす」よう自分に課している。そのストイックな自己ルールが時に彼を束縛し、苦しめている原因となっている事に彼は気付いていない。そしてその葛藤は現在、エクスカリバーのヴォーカルに転職した今でも続いているようだ。




★ヘルムート・ベッシュ(56)


1963/03/04生まれ 56歳 AB型 身長192㎝ 78kg 離婚歴あり

国籍:ドイツ

眼の色:ブルー 

コマ世界での武器:銃

好きなもの:メタル、ゲーム(RPG)、散歩、飲酒(酒豪)、喫煙(ないと生きていけない)

苦手なもの:人の意見を聞かないやつ


髪:やや白髪交じりのライトブラウン、驚くほど柔らか目の毛。鎖骨下まである髪は無造作に下ろしたままであったり、ハーフアップにしたりしている。横に流した前髪をかき分けるのが癖。若かりし頃、毛染めとストレートパーマをあてすぎて現在彼の髪は傷みに傷んでいる。最近全体的な毛量の減少がひそかな悩み。


容姿:ややたれ目気味な目と常にしわが寄っている眉間から、常に人を疑ってかかっているような、近寄りがたい雰囲気を醸し出している。鼻はやや鷲鼻気味。無精ひげを生やしている。常に煙草を咥えているので、逆に喫煙していないと周りからとても心配される。


ファッション:派手な柄の、すこしサイズにゆとりのあるシャツがお気に入り。下は黒レザースキニーパンツ。最近少しおなか周りが気になり始めたので、若いころ好んで着ていた

パツパツのTシャツは現在封印中。


ドイツの正統派メタルの重鎮「ベッシュ」のギタリストでありバンドの創設者。ゲーマー。一人称は「俺」。ニヒルな性格だが決して悪人ではない。気に入った者にはとことん心を許し、一旦敵とみなしたらとことんまで追い詰めるタイプ。一昔前、自分の音楽性に難癖をつけてきた他のバンドを口喧嘩で打ち負かし、会うたびに嫌味を言うというネチネチした嫌がらせを継続していたことがある。同じバンドのメンバーでありベッシュのメンバーでも一番若いドラマーのアーロンには心を許しており、よく自宅に招いては一緒にゲームをしたり飲みに連れて行ったりしている。アーロンがツアー中に風邪で熱を出した際は、大好きな煙草をぱったり控え、氷枕を取り換えてあげたりリンゴを剥いてあげたり、つきっきりで看病していた。かつては「ベルリンの狂犬」として周辺住人から恐れられたほど、腕っぷしはかなり強い。




★ナタリー・オーケルベルム

1988/12/21生まれ 30歳 ?型 身長178cm、体重58kg(公式設定。実際は秘密とのこと) 

離婚歴あり 国籍:スウェーデン

眼の色:ブラウン 

コマ世界での武器:ピストル

好きなもの:秘密

嫌いなもの:秘密


髪型:天然のブロンドに質の良い艶々ワンレンロングストレートヘア。髪に命を懸けているイェンスから密かにライバル視されていることには勿論気付いている。


容姿:写真修正技術が発達した現代において、素のままで美しさを出せる貴重な女性。その美貌は整形疑惑が度々持ち上がるほど。


ファッション:モデル業も行っていることもあり、かなり服にはこだわりがある。綺麗めゴージャスファッションがお気に入り。自身でデザインした服も多く、自ら着る事で販売促進している。


 スウェーデンのシンフォニックメタルバンド「ソウル・エーテルナ」のヴォーカル。一人称は「私」。音大出身のブロンド美女で、モデル活動も行っており、スウェーデン国内ではメタルファンではない者たちからも人気がある。が、実は魔女とあだ名されるほどの悪女で、数多くの男たちを泣かせてきた。彼女の言動は常に謎が多く、その胸のうちが明かされることはない。




★リサ(エリザベス)・デ・コルト

1988/05/05生まれ 30歳 A型 身長172cm、体重54kg(油断するとすぐ増えるのが悩み)

未婚 国籍:オランダ

眼の色:ブラウン 

コマ世界での武器:小型ナイフ

好きなもの:飼っている犬と遊ぶこと、写真撮影、友達と遊ぶこと、ボランティア、兄

嫌いなもの:自分の大切な人たちが傷つく事


髪:明るいブラウン、鎖骨まである緩めのウェーブ。その時の気分によってオレンジ系のブラウンに染めたり、ピンク系に染めたりしている。


容姿:愛らしい印象の女性。兄同様、少し上にとんがった鼻がチャームポイント。美貌で有名な兄と比べられてしまうのが少し悩み。オンオフ共にメイクは変わらず、ナチュラル系が好み。太りやすいことが密かな悩みで、少し体重が増えてきたなと思ったときは兄を引き連れてランニングに行く。


ファッション:飾りすぎず動きやすいシンプルな服がお気に入り。ライブの時はバンドTシャツに黒のミニスカート、黒のロングブーツといったファッションが多いが、私服は女の子らしい、白やパステルカラーを基調としたトップスにスキニージーンズ、ヒールのパンプスなどを好んで着用している。


 オランダのパワーメタルバンド「シルバーイノセンス」のヴォーカル。一人称は「あたし」。陽気で裏表のない女性。兄は同バンドのベーシストであるレオ・デ・コルト。歌う事がとても好きで、ステージでのパフォーマンスをとても楽しんでいる。その明るさと人懐っこい人柄もあり、彼女は「メタル界の妹」と呼ばれている。

そんな彼女もずっと仕事で自分を表現し続けていると疲れてしまうときがある為、オフの日に近くの老人ホームや孤児院でのボランティア、飼い犬のスケキヨ(チワックス)とのひと時、学生時代の友達と会って話をしたりすることでリフレッシュしている。

自分の事を心配しすぎる8歳年上の兄・レオの事を、普段は軽くあしらっているが、心ではとても大切に思っている。リサが歌う事を始めたのは、兄がリサの歌声を褒めてくれたからであり、リサがメタルを聴き始めたのも兄が聴いていたからである。




★レオ(レオンハルト)・デ・コルト

1980/06/02生まれ 38歳 A型 身長188cm、体重67kg 離婚歴あり 国籍:オランダ

眼の色:ブラウン 

コマ世界での武器:魔法ディスク

好きなもの:メタル、読書(ファンタジー小説)、映画鑑賞(SF、ファンタジーもの)、妹

嫌いなもの:無粋なもの


髪:明るいブラウン、肩にかかる程度の緩めのウェーブ。時に無造作に後ろで一つに結わいたりする。無造作でもお洒落に見えてしまうのが罪だと本人は密かに思っている。


容姿:とても気品ある、美しい顔立ちをした青年。妹と同様、少し上を向いた鼻がチャームポイント。はっきりとした顔立ちを色素の薄い体毛が和らげ、奇跡的とも言える美しい調和が取れているのだと本人談。ちなみに色素が薄いゆえに少し寝不足になると途端に目の下にとんでもない程濃いクマが出来てしまう。また、少し食事を抜くとすぐに痩せていってしまうため、頬がこけ易い。アルバム作製時の集中が必要な時期などは、睡眠も食事も忘れてしまう事が多い為、見た目の美しさは完全に消え去りゾンビ化する。


ファッション:オンオフ共に貴族風ゴシックファッションがお気に入り。色は黒やボルドー、濃い紫のものを好んで着用。ゾンビ化している際には雰囲気が増し、胡散臭さが漂う。


 リサの兄。一人称は「僕」。シルバーイノセンスのベーシストでありソングライティングの要。彼の書く音楽はとても幻想的で、感銘を受けたファンが絵本にしてしまうほど美しい詩を作る。「夢現の調律師」と言われている。貴族を思わせる風貌と飄々とした物言いから近寄りがたい雰囲気の持ち主だが、自然をこよなく愛する優しい男。ガラスのハートを持つ繊細な男でちょっと何か言われるとすぐに殻に閉じこもってしまう。ファンからの愛称は「レオ様」。

父が外資系の仕事に就いており、海外出張がとても多かった為、レオとリサ、母は暫し父の出張先へ出向き、愛する父に会いに行った。(そのため語学はとても堪能である)

レオは行く先々の国の音楽に触れ、その音楽を学ぶことがとても好きな少年だった。音楽教師である母からピアノを習いながら、レオはその卓越した音楽的感性を磨いていく。

レオとリサが学校を休めない時は母のみで父に会いに行くこともあった為、レオは14歳年下の妹の面倒をよく見、幼いリサに寂しい思いをさせないよう愛情を持って接した。リサもそんな兄を慕い、よく言う事を聞き従った。

レオの音楽的才能を早くから見出していた両親は、レオが18歳になると、祖国オランダの一流音楽大学にレオを入学させた。両親の勧めもあり、音楽を学ぶことに集中するため、レオは大学の寮に入る事を決意する。入寮初日、隣の部屋から爆音が夜中流れ、とても眠れなかったレオは文句を言いに行こうと隣の部屋へ乗り込む。そこで流れていたのがドイツのメタル王者ベッシュの曲であり、その魅力に憑りつかれたレオはすぐにメタルへの道を歩み始める。ちなみに、その時ベッシュの曲を流していたのが、のちにシルバーイノセンスをレオと結成する、ギタリストのテス・リーである。

大学ではピアノを専攻していたレオだが、ベッシュのベーシスト・マリウスに憧れていたレオは学校の授業の傍らベースを懸命に練習する。レオは大学卒業と共に、テスと「シルバーイノセンス」を結成する。キーボードは同じピアノ専攻だった友達のマシューを無理やり誘い、ヴォーカルはマシューの友人のギークを誘い始めたが、どうにもギークとレオの作る音楽の調和が取れていないとレオはずっと感じていた。それはギークもずっと感じており、結成5年後の年末、ついにレオとギークは地元の民も巻き込んだ盛大な大喧嘩を始める。

一日半にも渡る喧嘩が終焉を迎え、ギークは「っていうか俺、メタルって実はよく知らないんだよね」と衝撃的な発言を残し去っていく。

新たにヴォーカルを迎えようとなった時、実家に帰省したレオは偶然リサの歌声を耳にする。その天使のような歌声に心奪われたレオは、当時19歳だったリサをヴォーカルに据える。レオの作る幻想的な曲とリサの透明感のある歌声は見事にマッチし、バンドは長すぎる下積みを終え、念願のメジャーデビューを果たした。

その後の人生においても彼のもとには様々な困難が舞い込んでくるが、ボロボロになりながらも常に乗り越えられたのは妹リサの存在があるからである。リサという存在こそがレオの原動力であり、彼は常に「リサの為に」という信念のもとで選択し、行動している。




★ユリウス・アレクサンダー


1970/04/19生まれ 48歳 A型 身長192cm、体重65kg  既婚 国籍:スウェーデン

眼の色:グレイ 

コマ世界での武器:剣

好きなもの:メタル、読書、筋トレ、歌う事、作詞作曲

嫌いなもの:特になし


髪:短髪黒髪、伸ばすと天然パーマ。伸ばすとあまりに統率の取れない髪型になるので、早々に伸ばすのは諦めた。


容姿:ギリシャ系の血が混じっているとのことで、どこかエキゾチックな、大人の色気漂う魅力的な容姿をしている。グレイの瞳は良く見るとくすんだグリーンが仄かに混じっており、彼の魅力をなお一層際立たせる。全体的にパーツは大きく、特に目はとても力強い。


ファッション:ゴシックほどではないが、レザー調のダークファッションを好む。オンオフ共に黒いレザーのロングコートがお気に入り。


 エクスカリバー初代ヴォーカル。一人称は「僕」。圧倒的な歌唱力、聴く者の心に直接語り掛けるかのような表現力、妖艶ともいえる声質から他と一線を画するヴォーカルとして伝説となっている。

ソングライティングの能力も択一しており、彼の作る音楽はそれそのものが一つの世界だと評価されている。

人柄は良く、誰にでも慕われる人物。フェスでは目上の者への挨拶、手土産は忘れず、後輩への気配りも欠かさない。「メタル界一気配りの出来る男」と雑誌・楽市楽座に書かれた事もある。そのため人脈はとても広い。彼は常に自分を取り巻く全てのものを大切にするよう心がけており、そうする事でより良い運命が開けると信じている。また、自分を信じ、自分が正しいと思った選択をし、勇気を持って行動することは人生にとって有益であると信じている。

スウェーデンの一流音楽大学の声楽科卒業。元々ミュージカル俳優になるつもりだったが、ユリウスの美声の噂を聞きつけた、知り合いの親戚の知り合いの弟であるヤン・ハイネケンから「一緒にバンド組もうぜ」と誘われ、それまで全く興味のなかったメタルというジャンルの音楽を無理やり聴かされた結果、ものの見事にメタルの魅力にはまってしまい、ヤンとエクスカリバーを結成するに至った。

ある日突然エクスカリバーを脱退し、そのニュースはメタル界を愕然とさせた。




★アーロン・ツァイス


1984/06/29生まれ 34歳 O型 身長198㎝ 72kg 未婚 

国籍:ドイツ

眼の色:グリーン 

コマ世界での武器:槍

好きなもの:メタル、バイク、筋トレ、スポーツ

苦手なもの:虫


髪:銀髪ストレート。元の色はブロンドだが染めている。肩に掛かるくらいまで伸ばし、前髪は真ん中で分けている。ちょうど前髪が顎に掛かるくらいまである為時として視界を遮る事が少し悩み。結わいたり切ったりといった選択肢は彼にはない。


容姿:背が高くガタイもいいが顔は良く見ると意外と可愛らしい。少しぽてっとした、厚めの唇が特徴だが本人は気付いていない。髭は伸ばしていないが、実は濃く、放っておくと熊化する為常に気を配っている。


ファッション:例に漏れず全身黒コーデがお気に入り。黒いライダースジャケットに黒レザーパンツ、黒いショートブーツ。コマ世界では顔を隠す為なのかファッションなのか、黒いハーフフェイスマスクを着用している。何かのコミックのヒーローに憧れているらしい。



ベッシュのドラマー。一人称は「オレ」。その力強い完全無欠のドラムテクニックから「極髄の一撃」の異名を持つ。寡黙かつ冷静、頭のいい男。音痴。

同じバンドのギタリストであるヘルムートの事をとても信頼しており、彼を兄のように慕っている。

アーロンはとても真面目な性格で、曲がったことがとても許せない。ジュニアハイスクール時代、生徒会長をしていた彼は、ある日の朝、数人の不良生徒が一人のひ弱な生徒をいじめているのを目撃する。生徒会長という立場、そしていじめという正しくない行いが許せなかった彼は一人で不良集団の中に乗り込んでいき、いじめを止めようとした。だがその頃まだ背も今ほど高くなく、体つきも華奢だった彼は結果的に返り討ちにあってしまい、ろっ骨を折る大けがをしてしまう。その時いじめられていた生徒へのいじめはその後も続き、彼はその後学校に来なくなってしまい、アーロンはいじめを止められなかった自分を責めた。

その後アーロンは一気に成長しメキメキと背も伸び、身体も鍛え喧嘩では誰にも当たり負けしない姿へと成長したが、その時の事は彼の深い部分に未だにしこりとして残っている。

彼は自分の信念と、自分の信じる正義を守る事こそ正しい行いであると信じており、そのためには努力を惜しまない。

ハイスクール時代に偶然ラジオで聴いたメタルに心奪われ、重低音の要となるドラムを練習するようになる。決して天性の才能があったわけではなかったが、上手くなる為に努力は決して惜しまず、最終的に偶然コピーバンドの助っ人としてアーロンがドラムを叩いているところがヘルムートの目に留まり、ベッシュのドラマーに大抜擢されるまでに成長した。

それまで彼は日中つまらないサラリーマン生活をしつつ、夜はプロのメタルドラマーになる事を夢見て様々なメタルバンドをハシゴする根無し草のような生活を送っていたが、ヘルムートにスカウトされてからは、彼はプロのドラマーとして好きなドラムを毎日叩き、好きなメタルを職業に出来る生活を送れるようになった。よって彼はヘルムートとベッシュのメンバーに全幅の信頼を置いており、とても感謝している。

固い印象の強い彼だが、時には好きなバイクで気ままにツーリングを楽しんだり、甥とサッカーをして遊んだりといった、フランクな一面も持っている。また、酒に弱く、酔うととてつもなく明るくなる。




★ゼノ・クロウ


1960/08/13生まれ 58歳 AB型 身長178㎝ 75kg 既婚 

国籍:フィンランド

眼の色:ブルー

コマ世界での武器:銃

好きなもの:メタル、飲酒喫煙、読書、妻、居候している息子同然の男

苦手なもの:怒った妻


髪型:白髪交じりの黒髪は何と膝下までの長さ。長髪はメタラーの誇りだと思っている彼は、髪の長さこそ栄光の証そのものだと考えている。オフの日は一つに纏めたりしている。ここまでの長さの割に綺麗な毛質を保っていられるのは妻アリシアの手入れのお陰である。

寝ているとき、居候のイェンスがこっそりおさげヘアにして遊んでいる。


容姿:こけた頬に鋭い目をした、死神のような風貌をした男。少し猫背気味で、立っているだけで人に恐怖を与える。顎鬚をヘソ辺りまで伸ばしており、髪同様髭を伸ばすこともメタラーとしての誇りであると考えているらしい。そしてこちらも髪同様、睡眠時にはイェンスに三つ編みにされ遊ばれている。


ファッション:黒いロングレザーコートに上下黒のスーツを着用。また写真撮影時などは雰囲気を出す為、装飾を凝らした銀の柄が付いたステッキを持つことも多い。



フィンランドのブラックメタルバンド「インフェルノ」のヴォーカル/ギタリストであり、バンドのリーダー的存在の男。一人称は「俺」。このジャンルの中ではレジェンド化されている大御所のバンドであり、ゼノを教祖の如く慕うメタラーも多い。

宗教や政治、戦争、世界情勢の事を綴った歌詞に、デス/スラッシュ/ブラック系ジャンルの中でもとりわけ重い曲作りをする。歌詞はとても深く的確な内容で記されており、メタルファンではない政治研究家ですらゼノの歌詞に驚嘆した程である。

その文章力と知識の深さを活かして、メタル雑誌・楽市楽座で「クロウさんの切込み道場」というミニコーナーを持ち、毎月世の中の出来事に関するコラムを掲載している。

メタルとは一切関係はないが、地味に人気のあるコーナーである。

他人に厳しく接する事も多いが、それ以上に自分に厳しいストイックな男。根はとても優しく面倒見のいい男である。常に自分の信念に従って選択し、行動するよう心掛けている。世間一般的に正しい事だとしても、それに対し自分が納得していなければ、必ず後悔がついて回ると知っているからである。そんな不器用な自分についてきてくれる妻アメリアの事を、ゼノはとても信頼し尊敬している。二人の間に子供は居ないが、ある日偶然出会い面倒を見る事にした獣のような青年を、夫婦は実の息子同然の存在として大切に思っている。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ