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4話 俺と仕事と髪フェチと

今回から新キャラ登場です。短く駄文かもしれませんが読んでいただけると幸いです。



朝になり、俺は無意識にベッドの横の小さなタンスの上を叩いていた。日本の暮らしの癖は消えていないらしい。

すると、扉のノックされる音が聞こえた。


『葵さんご飯の時間です。1階のリビングに降りてきてください。』


しかし、俺は今カッターシャツ姿でねているんだが。風呂に2日ぐらい入ってないのでこれ以上これで過ごすのはなかなか辛いものだ。

そして、ちらっと横を見てみるとなかなか良さそうな服が置いてあった。そういえば、眠りにつく前に扉が開く音がしたような気がした。リーリエットが置いておいてくれたのか。俺は、その服を着ると1階のリビングに降りた。リビングには、ハウトゥ家の面々が揃っていた。するとマリーが話しかけてきた。


『葵。おはよう。調子はどう? 』


『気持ちの良い目覚めだったよ。』


『それはよかったわ。』


テーブルの上には、パンやサラダ、ハムなどおいしそうなものが並んでいた。夜勤明けの飯は美味いんだよな。よだれが垂れてきそうだ。


『ささ、召し上がれ』


『ありがとうございます。ではいただきます。』


ハムのジューシーとサラダのシャキシャキ感がたまらないな。やっぱり朝からいいもん食ってんな。そんなことを考えていると、マリーのお父さんが、


『そういえば君に私たちのちゃんとした自己紹介をしていなかったね。私はこの家の当主アレック・ハウトゥ。そして妻のカレン・ハウトゥだ。よろしく。』


アレックにカレンか。アレックがエルフでカレンが人間かな。俺も改めて自己紹介しておいた方がいいな。


『俺の名前は鍵本葵です。よろしくお願いします』


『まずは改めて礼を言わせてもらおう。私の娘を助けてくれてありがとう。マリーはなかなか使いにくい能力を持ってね。それについては知っているかい? 』


『まぁ大体の事は。』


あの高いところから飛び降りればランダムでワープしてしまうとか言う能力だったけか。一生使いたくないしできればもらいたくない能力だな。


『カレンも実は能力持ちでね。カレンの能力は千里眼なんだけど見ての通り私はエルフでね、遺伝どころか全く別の能力になってしまったと言う訳だよ。』


千里眼か。親の方がはるかに良い能力持ってんな。


『なるほど。だいたいわかりました。』


『まぁこの話はここら辺で置いておいて。君はどこか行くあてがあるのかい。』


行くあてねー。あるわけないわな。どうしようか。


『いいえ全くありません。』


『まぁそうだろうね。娘を助けてもらったんだから仕事ぐらいは見つけてくるよ。』


『ありがとうございます。よろしければアレックさんの仕事を手伝うと言うのはどうでしょう。』


『その手があったね。まぁ仕事が見つかるまで葵くんに手伝ってもらうおうかな

。』


『ありがとうございます。ではそうさせていただきます。マリーは学園に行く日なのか? 』


『もちろんそうよ。休学してたぶん遅れを取り戻さないとね。』


その後はとりとめのない会話をして食事は終わった。今日は1日フリーで明日からアレックの仕事の手伝いをすることになった。俺は与えられた部屋に戻ってベッドに寝転がってくつろいでいると玄関の方から声が聞こえてきた。


俺は気になって玄関に行くとそこには少女がいた。多分マリーの友達だ。シノンだかなんだかて言う名前だったと思う。しかし、やはり学園に行っている女の子は全員かわいいのだろうか。彼女の雰囲気は若干気弱そうで大人しそうな感じだ。

まず、瞳は黄色っぽく髪型は艶やかな黒髪のストレートだ。正しく深窓の令嬢と言うのにふさわしいな。あとなんといってもマリーと決定的に違うのはそのスタイルだ。

背は女性にしては少し高く巨乳だ。やはりおとなしい子=巨乳と言う異世界もので常識な事はこの世界でも変わらないらしい。そんな妄想を頭の中で繰り広げていると、


『葵、紹介するわこの子は私の友達のシノンよ。シノン、この男の人は鍵本葵まぁ居候ね。』


『よ、よろしくお願いします。葵さん。』


『こ、こちらこそよろしくお願いしますシノンさん。』


やべえ。またコミュ障が出てきてしまった。横の方から2人とも人見知り過ぎないと言うマリーの声が聞こえてきたが、聞こえてないふりをする。

すると、シノンが俺の顔をジロジロと見てきた。なんだろ俺の家何かついてるのかな。

『シノンさん、俺の顔に何かついていますか。』


『い、いえ。とてもきれいな髪だなと思いまして。』


え?言ってんだこいつそんな顔していると

『シノンは髪が大好きなの。まぁ要は髪フェチといったところかしら。私もよくいじられて大変なのよ』


シノン。それわかるわ。隠れ髪フェチ俺もマリーのポニテのゴムをはずしてみたい衝動にかられる。可愛い顔して結構いい趣味してんな。残念な美人か。まぁ1つぐらい欠点があった方が人間味があって良い。うんうん。でもあんまり男の顔を見つめたらだめだぞ。童貞はそれだけで興奮してしまうんだから。

マリーは俺がそんなことを考えている内にカバンを持って靴を履いていた。


『じゃぁ葵私たちは学園に行ってくるから。』


『あれ、でも中心部まで結構時間かかるくない?』


『それについては問題ありません。この近くに学園の近くまでの転移サービスが通っていますから。』


転移サービス?ああ通勤の時に使う電車の代わりみたいなものか。そうかそういえばこの世界は魔法が使えるんだったか。なんだ魔法結構役に立っているじゃないか。


『マリーは魔法なんか使わないとか言ってたけど、転移の時に使ってるんだね。』



『葵。魔法と言うのはね大きく分けて3つほどあるの。1つ目は、転移魔法などが分類される非攻撃魔法。2つ目は、回復や呪いなどが分類される精神魔法。そして3つ目は、攻撃魔法。こんなの使うのは、はっきり言ってネタよ。この世界では攻撃魔法何か覚えたって剣の方が強いし、もっと言えば魔法全体で使うのなんて限られてわ。転移魔法や回復魔法以外は使わないわ。』


魔法の花形は攻撃魔法だ。遠距離で攻撃ができるというのは強みだとこの世界の人間も当然知っているだろう。

それでも使わないと言うことは弓とか大砲の方が断然強いからだろう。なんてこったい(^o^)魔法ハーレム計画は夢に終わってしまったようだ。


『じゃぁ、改めて行ってくるわ。』


『いってらっしゃい。』


マリー達が出て行った後俺はこの世界の大体のことを知るためアレックさんに頼んでこの世界の本を読ませてもらうことにした。

当然日本語とかで書かれているわけはなくすべて異世界語だったが、アレックさんがどんな言葉も理解できる言語に翻訳できるメガネを持っていたのでそれを貸してもらった。


3時間ほど本を読んでわかったことがあった。それは、この世界には人間以外にもエルフやドワーフ、果てはドラゴンまでいるようだ。しかし、サテラの中心部を見てわかったようにどの国も大体あのような発展をしているらしくそのような種族のものたちは山奥や森に暮らしているらしい。そして、そういった者たちは仕事を求め、都市部にやってくるらしい。


日本みたいだな。まあようは夢を持った田舎民が東京に出て仕事したいと言うのに近い考えもあるのだろうか。


さらに読み進めていくといろんなことがわかった。そして大体の情報を得た頃にはすっかり昼時になっていて俺はリーリエットに呼ばれて俺は飯を食った。その時に風呂に入っていないので貸してくれないかと言うことを聞いたら快く許可をくれたのでまずは風呂に入ってさっぱりすることにした。


風呂に入りながらこの異世界に来た事を再び実感した。まずシャンプーがない。石鹸で頭まで洗うのだ。石鹸で髪を洗うと髪が痛むから嫌なんだよね。まぁそんな贅沢なこと言ってられないんだけど。俺は流水に打たれながらこれからどうするかを考えていた。


風呂に入った後は本を読んだり、カレンとお話ししたりしているといつの間にか夕飯の時間になった。飯ができる頃にマリーは帰ってきて、俺たちに学園であった面白い話なんかをしてくれた。


そんな楽しい会話も終わると俺はさっさと寝床についた。明日からアレックの仕事を手伝わなければならないし、まだまだこの世界の事について学ばなければならないからだ。今日は何もしていないのにすぐにあくびが出てくる。実に健康的な生活だ。さぁ明日から仕事だ。俺の意識はそこで、途絶えたのだった。


このときの俺は、まさかあんなことになるなんて思ってもいなかったのだった。









仕事が見つかり一安心したのもつかの間アレックから任せられた仕事とは


次回

俺とアレックと冒険と


金曜までには投稿します。これもぜひ読んでください。

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