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2話 はるかなる旅路さらば社畜

今回は少し長いかもしれません。楽しんでいただけると幸いです。


『もう一度自己紹介させてもらうわ。私はマリー。ドゥリムトン学園の1年生で16歳よ』


えっ、なにそれはと俺が可哀想な子をみる目を向けているとマリーは


『何よ、なんか文句あるの』


と、ジト目を向けてきた。かわええ子のジト目はやっぱりいいな。俺は


『いえ、日本にはなさそうな名前の学園ですので』


『ニホン?なによそれ、私の住んでいるところはサテラ神聖共和国よ。』


あれ?もしかして異世界人?そうとしか思えないな。


『あっ、そういえばあなたの名前聞いていなかった。教えてちょうだい』


ああ、俺自己紹介していなかったな。


『俺の名前は鍵山葵。天下一の社畜にしていずれ部長の席に座るもの』


某ライトノベルの頭のおかしい女の子とのような自己紹介をすると、彼女はドン引きしていた。


『そ、そう。まあいいわ。しかしこんなわけのわからないところに飛ばされしまうなんて。』


『そういえばなんでビルから飛び降りたのに死んでないの?』


『あなたは純血の人間族ね。人間族は特別な力を持つことがごく稀にあるのよ。』


『じゃあ君も人間族とやらなのですか?』


『いえ、私は人間族とエルフのハーフ』


『?でもそうだったならあのビルの上から飛び降りても無事だったのはエルフとしての力ですか?』


『いいえ、実はハーフでも力を得ることはあるのよ。でも、中途半端だし使いにくい能力ばかりなのよ』


『私の能力は、高さ20m以上の建物から飛び降りるとランダムで何処かにワープしてしまう能力よ。高ければ高いところから落ちるほど遠くにワープするの。』


めちゃ使いにくいなそれ。


『じゃあ、あなたはすごい高いところから落ちてしまって異世界であるここにきたんですか?』


『おそらくそうね。私はサテラで一番高いビルの屋上に友達といたら、突風に吹かれたのよ。私は友達を投げ飛ばして助けたと思ったら、落ちていたわ。』


『自分のいた世界に帰りたいですか』


『もちろん、でもあそこらへんで一番高そうな建物から飛び降りたらあなたの部屋にワープしていたのよ。それでお腹も減っていたしさっきのを食べようとしていたのよ』


『なるほど、それであなたの国で一番高いビルの高さはどのくらいですか。』


『634mよそれがどうかしたの?』


スカイツリーと一緒やんけ。


『ちょっといいところを僕は知っていましてね。もしかしたらあなたは帰れるかもしれません。』


『ほんと?教えてちょうだい。』


『じゃーいきましょうか今から』


こんな可愛い子の頼みだ受けないわけがないのである。



30分後、俺とマリーはスカイツリーの下に来ていた。


『大きいわね。私の国のビルと同じ位の高さね。』


と、とても楽しそうに笑っていた。あれあれ、どうやってスカイツリーのてっぺんまで行くんだ?


『私の能力は高いところに行かないと使えないのだから当然スカイ魔法を使うわ』


『え、あなたの世界には魔法があるんですか。』


『まぁそうだけど、魔法なんか使わないわよ。戦うなら剣のほうが強いし、別に生活面でもそんなに必要ないわ。』


俺には最後の方の言葉なんか耳に入らなかった。魔法が使える、それだけで俺の心は踊り狂った。


『ぜひ俺も連れてってください』


『えっ、だ、駄目よ 。あなたこっちの世界に家族もいるんでしょう仕事もあるでしょうし。』


『そんなことはどうでもいいんです。お願いします。』


俺は地べたに頭をつけて土下座した。そのぐらい異世界に行きたいのだ。スカイツリーの上から飛び降りるとか怖すぎるが異世界に行くことに比べればささいなことだ。


『わ、わかったわよ。後悔しても知らないよ?』


そういうマリーは、魔法を使って俺を抱え上げながらジャンプした。そしてスカイツリーのてっぺんまで行くと、そのまま飛び降りた。凄い風だ。あとほんの少しで地面に接吻しようかと言う時、俺とマリーの体から光が発生した。ようやく夢の世界だ。


そして光が途切れた頃、俺の目に飛び込んできたのは、東京と何の変わりもないただのビル群だった。



ようやく異世界です。葵の運命やいかに。


次回予告

『俺とマリーと異世界。』

是非またやってください。投稿少し遅れてしまうかもしれません。

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