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インタールード -あなたは今大切な物がありますか?-  作者: 箱丸佑介
第三節:未来からの使者
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未来編:弐

アラビアのロレンスをマジで三回見ました(半分以上はお察しの通り寝てます)、どうも!箱丸です。

いやね、グーグルでアラビアのロレンスって調べると映画の時間が見られるいい時代ですが、皆さん調べてみてください、あれは気が遠くなります。

あ、もちろん飛行機は運転できませんよ!?。

茶番もこの辺で、ブラウザバックされる前に本編へどうぞ!

目覚めたら午後三時集合時間は午後五時、あーやってこーやって、かくかくしかじかで、四時半を回っていた。

急いで集合場所の駅まで走って向かうと、もうすでに美咲は着いていた、おかしい、まだ二十分前なんだけどな。

「悪い悪い、またせたね」

「大丈夫だよ、私が早く来ちゃっただけだから」

「じゃあ、いこうか」

電車に乗り込み、片道三十分、山の近くの駅に降りて少し歩いたところにあるロープウェイに乗って十分。

山頂には人影一つ無い、ロープウェイ自体ボロボロで無料で無人、代わりに命の保証はしないという独特な物である。

ほとんどの人間は好き好んで登らないらしい、なんでもおばけが出るとか。

「悪かったね、こんなとこまで連れてきちゃって」

「ううん、なんかあったんでしょ?」

「いや、特にないけど。あ、ここおばけ出るらしいよ?」

「その為にわざわざ呼んだの!?」

「違う違う。それより、おばさんになんて言い訳してきたんだ?」

「お母さんにはお友達の家に泊まってくるって」

「朝までには帰るけどな、まぁ昼間くらいまでなら泊めてやるよ」

「うん」

美咲の手を引っ張って、展望台の方へと歩いて行く、少し顔が赤いのだが、大丈夫だろうか、やっぱり行く場所は言った方がよかったかな?。

「上を見上げてごらん?」

そう言って美咲と一緒に空を見上げるとまだ全部は出ていないが、満天の星空だった。

「すごいね、綺麗」

「星、好きだったろ」

「覚えててくれたんだね」

「なんでか知らないけど、これが最後になりそうでね」

「最後って・・・・・」

美咲が喋る声が後ろからのガサガサッ、という林が揺れる音がした。

スッと立ち上がり、背中に掛けていた木刀を取り出す。

なんだろう、人間じゃないなにかの強烈な殺気が周囲に漂う。

美咲の手を持ち上げ立ち上がらせる、と同時、黒い影が瞬時にこちらに向かい襲いかかってきた。

「危ないっ!」

黒いなにかが口を開けたとき、目の前に出た美咲が身代わりになっていた。

そのなにかが口を閉じたとき周囲には一瞬で、血が飛び血まみれになっていた。

返り血を浴びたそれは美咲を咥えたまま、再び林の中へ走り去って行った。

「おいまてよ、ふざけんなよ、返せよ!美咲を返せよ!」

気がつくと体が勝手に黒い影を追っていた、体が軽い、すぐに追いついた、木刀から中身を取り出し影を切る、逃がさない絶対に。

刃が当たる直前に横から現れた別の影に、足を引きちぎられた。

勢いの止まらぬままふっ飛び一m先で地面にたたきつけられた。

二つの影がくっつき一つになった、俺は悪夢でも見ているのだろうか。

影が近寄ってきた、どうやら俺もここで死ぬ定めらしい。

一度だけやり直せるなら、あの時素直に美咲に想いを伝えておけばよかった。

影が口を開け、死に直面したときだった、急に光の矢が飛んできて影の頭を貫いたのは。

「ったく、手間の掛かる奴だ、お前には死なれちゃ困るんだよ、せめて過去を変えるまではな」

そこにいたのは、見間違えるはずがない、昨日も俺を助けた人、じいちゃんだった。

「じい、ちゃん、なん、で、ここ、に」

「そこの影を追ってたんだ、少なからずこの世界の生き物じゃないからな、そういうのは俺の管轄だ。少し休んでろルカ仇は俺が取ってやる」

「・・・・・」

言葉を出す余裕すらなかった、口からは血を吐き両足はなく、立ち上がることすらできない。

影は射貫かれた頭を分裂させ再び二つに分かれた、じいちゃんが射貫いたのは美咲を咥えていた方の影だった。

分裂し、射貫かれ動かなくなった影は徐々に光の矢と共に消え、美咲の死体だけがそこに残った。

ギンッギンッ、という音を立ててじいちゃんと影が戦っている、俺は腕だけで動き美咲の死体の元へ向かう。

一つ、また一つと、腕を使い美咲に近づく、後悔の念が絶えない俺がここに連れて来なければ、良かったのだろうか、俺が馬鹿なことを考えなければ美咲は死ななかったのだろうか。

美咲の死体に手が触れるまでには、目から涙が溢れていた。

キャイン、という音が聞こえるとじいちゃんが近づいてきた、一体じいちゃんは何者なんだろう。

「早く帰ってお前の治療をしよう、まだ助かるはずだ」

泣きじゃくり美咲から離れようとしない俺を、じいちゃんは刀と共に担ぎ上げ、電話を一本入れそこから走った。

揺さぶられていると意識が薄くなった、まぶたが重くなり、いつの間にか意識を失っていた。



目が覚めるとそこは見たこともない天井の場所、起き上がると、さっき失ったはずの足があった、感覚もある触れば暖かい義足じゃない。

「起きたか、ちょうどいいピッタリこいつの調整が出来た」

「じいちゃん、あんた一体何者なんだ」

「俺はお前のじいちゃんだ、それ以上でも、それ以下でもない」

「じゃあ、なんで俺に剣技を教えられたり、さっき俺を助けたり出来たんだ」

「話は後だ、着替えろ最低限の荷物を持ってさっさとこいつの中に入れ。お前にしかできない大事なことだ、早くしないとさっきの奴らがここに来る。頼む、お前にしか出来ないことなんだ」

そう言われて素早く着替える、じいちゃんにジュラルミンケースと刀を渡され不思議な機械の中へ入れられた。

「今からお前を過去に送る、こいつはタイムマシンだ、過去の俺とお前が作った、過去で俺に会ったら、こいつを渡しといてくれ」

そう言われ一つのUSBメモリを渡された、もう訳がわからない、何が起きているのか自分は完全に置いてけぼりにされているようだ。

「じいちゃん、俺は何しに過去に戻ればいいんだ」

「お前が望むなら、長く生きて、起きてしまったことを変えればいい、彼女を生かす事も出来る」

わかった、と言ったとき上からドンドン、という音が聞こえた。

「頑張れよ、世界のために…何より自分のために」

じいちゃんが扉を閉め機械のスイッチを押した、ガタガタッ、と機械が揺れ始めた。

じいちゃんがレバーに手を掛けていると後ろから影に爪で刺されていた、どにかして助けられないかと考えたがじいちゃんは顔を横に振った。

「いけぇ、ルカ!。俺と共に過去を悔やまずに生きろ!」

それはあまりにも矛盾した言葉だった、過去を変えろと言いながら、過去を悔やむなと言う、この人にはどんな景色が見えているんだ。

じいちゃんは最後の力を振り絞ってレバーを引いた、意識が引き飛ばされると共に、その部屋は爆発によって吹き飛んでいた。


※ルカが居た時代の何年か前、大輝のラオウ撃退後半月後


目を覚ますとそこは見たこともない場所だった、そこら中建物だらけなのは元々住んでいた場所とは変わらないが、俺が居た時代とは何もかもが違った。

一番おかしいのは気温だった、俺の時代では二月中旬でまだ寒かったというのに、外はカラッカラに晴れていた。

うわあぁ、と悲鳴が聞こえたかと思うと先ほどじいちゃんを殺した影の十倍近いサイズの物が暴れていた。

「あいつ、こんな所にも」

ジュラルミンケースを左手に持ち、USBメモリを胸ポケットに入れ刀を抜く。

「二人の仇・・・絶対に取ってやる」

影の目の前に出ると、影はこちらを向いて突進してきた。

よく見ると、先ほどまでは暗かったせいかわからなかったが、奴は赤い虎と狼がくっついたような容姿をしていた。

ふんっ!、と飛んできた爪をはじき上げる、重い、そして硬い、倒せるのか。

そう思った矢先、一つの銃声が鳴り響き赤き虎狼ころうの目を撃ち抜いた。(虎と狼で虎狼でいいよね?)

目を撃たれよろけた虎狼は、体制を整えてその場中に響くような雄叫びを上げていた。

近くのビルから一つの人影が、降りてきた、右手になにか持っているようだが。

【月影流多段:三十段白薔薇の太刀】

そう言っていた人影が、刀のような物で虎狼の頭を切った、一度しか斬っていないギギ(×15)ンという音と共に三十回程虎狼の首は斬られていた。

「なんだ、助けたのは女じゃなく男かよ、ハズレだハズレ」


※ここから主人公は元に戻ります


「なんだ、助けたのは女じゃなく男かよ、ハズレだハズレ」

ミスティの的確に目を射貫いた射撃能力はすごかったが、助けたのが男とは、俺もつまらん人間になってしまったようだ。

(注:クズ、人間のクズ)

「助けてやったんだから例の一つでもないのかくそガキ」

刀とジュラルミンケースを持った、口が開きっぱなし怪しいガキに八つ当たりした。

「じいちゃん・・・」

〔大輝さん今はっきり聞こえたんですけど、一体何処の女性と?〕

五百mも離れていてもよくわかる、間違いないミスティは銃口をこっちに思いっきり向けている。

「ミスティ、早まるのはいいが、俺の年を考えてみろ」

「本当に、本当にここは過去なのか。死んだはすのじいちゃんが生きているなんて」

〔だ・い・き・さ・ん?〕

「いや、弁解の余地を下さい」

ミスティに銃口を向けさせている張本人のガキが無言でUSBメモリを渡してくる。

「これは?」

「未来のあんたに、過去のあんたに渡せと言われた」

「なるほど、冗談じゃ無さそうだな。ついてこい、話を聞いてやる」


会社まで戻り応接室でガキと話す、事になった、なぜかミスティも一緒に。

「お前、名前は?」

「和田ルカ、じいちゃんの名前は和田大輝、父さんは会ったことないけど名前は和田悠人」

「大輝さん、やっぱり」

と言いながら拳銃をミスティがこちらに向けてくる。

「んなわけないだろって、年計算したらおれ最低でも五十近いぞ?」

年計算では15+547,5となります。

(注:+547,5は月影政宗さんの所にいた一年半ざっとの年取り結果です)

「USBメモリは今専門家に渡してロックの会場させてるけど」

何でも出来る男ライムに回したのだが、ロックの内容が結構面倒くさくて、時間が掛かりそうらしい。

「ミスティ、こいつの検査頼むわ俺ちょっとライムの方手伝ってくるから」

「はい、わかりました」


ライムの居る部屋へと入ると、ライムが頭を抱え込んでいた。

「どうだ、終わりそうか?」

「まだ全然ですね、一つは一から四桁の数字打って終わったんですけど。なんですか四桁で0721って」

「作ったロック掛けた人の誕生日じゃないか?」

「そうですかね。二つ目なんですけど結婚したい芸能人は?って出て。芸能人片っ端から入れたんですけど全然です」

「ふふふ、こういうのは俺に任せろって」

パソコンのキーボードで漢字四文字で橋本◯奈と打つと、あっさりとロックが解除された。

(筆者:一つ目は誕生日じゃないです、下のネタです、二つ目は結婚したい芸能人ですけどまあもちろん橋◯環奈ちゃんですよ)

「これで全部ですね、分析班に回して内容解読してみます」

「ああ、頼んだ」

携帯を取り出すとメールが一件入っていた、ミスティから、今すぐ社長室に来いと。




-あとがき-

未来編は次回で終わり、現在進行形で未来編ではないのですが、小さいことは気にしないで。

さてさて、来週のクリスマスに向けてストーリーを書き始めようと思ったのですが、ヒロインどうしようか、と迷って一時間が過ぎた次第でございます。

今のところレギュラーのミスティちゃんは確定としても、もう一人ヒロインをねって事なのですが、読者の皆様からなにかコメントがあったらそのキャラにしようかと思います。

出てきたヒロインの中ならなんでもいいです、コメントが無かったら新ヒロイン作るか既存のヒロインでやるか書き始める前に決めときます、ちなみに今週の土日をめあすに書き始めると思うのでそれまででお願いします!


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