それぞれの思惑
お久しぶりです。家庭の事情にて執筆できませんでしたが、ゆっくりと復活していこうと思います。なぜかスマホで書くと文章の始めが空白にならず、すみません。暇つぶしに読んでいただければ幸いです。
「見つかっても知らないよ?」
「なーに、あやつらならバレまい。現に気付かず行きよるわ」
目の前で手を振って別れている三人。その映像を魔法具で見ているのは言うまでもないラディスだ。この間イレーネに壊されたにもかかわらず性懲りも無く改良して飛ばしていた。
「それにお前さんのお気に入りも気になるしの」
「言い方……」
まぁ良いけどと、手に持っていた資料をテーブルに置く。その一部に選別の道の資料が紛れていることにラディスは気づき目を細める。
「お主こそ見つかっても知らんぞ」
国家機密にも相当するであろうその資料。十中八九写しだろうが、バレれば命はないだろう。わしは何も見なかったとラディスはそれから目をそらす。
「で? そろそろ教えてくれる?」
「何をじゃ? お姉ちゃん達の盗撮画の場所なら教えんぞ」
「いらないから! ってか、それこそ捨てろよって、そうじゃなくて! 何でここにいるわけ!?」
バンッと机を叩くシャルにラディスは短気じゃのーとつまらなそうに頬を掻く。
「別に何処におろうが関係なかろう?」
「その答えで納得するとでも?」
いつまでも誤魔化されると思わないでねと忠告してくるシャルにラディスはため息をつく。色々仕事を与えて誤魔化してきたが限界のようだと。
「なーに、わしはただ先代との約束を果たすためにここにおるだけじゃわい! 約束が無ければとうの昔に去っとる」
「約束って?」
「主に言う必要なかろう? お主とて何であんな人間と一緒におるんじゃ? 命を救われたから? 馬鹿を言うな。お主はそんな義理堅い奴じゃなかろう」
まぁ、大体の予想はついとるがのと、ニヤリと笑い口を開く。
「見つけよったか」
その言葉にシャルは目を細める。答えずともその反応で満足したラディスはそうかと未だ城内を映し出している映像を見る。
「あいつらに言う気?」
美琴を利用しようとしていることを。それならそれで考えがあるとでも言うような目を向けてくるシャルにラディスは首を横に降る。
「さっきも言うたじゃろ? わしは先代の約束にしか興味ないと」
だから、さっさとその物騒な殺気を収めろ促す。本当に言うつもりがないと踏んだシャルは放っていた殺気を霧散させ扉へと向かう。
「勘違いしないでね。俺だって命を救ってもらった感謝はしてるし、恩人だとも思ってる」
ラディスにとって意外ともとれるその言葉に瞠目する。いつのまにそんなに丸くなったのかと。それとも、あの人間に特別な何かを感じたのかと。それならそれでますますあの人間に興味が湧いてくる。しかし、それを察したシャルは部屋の扉を開きながら口を開く。
「あの娘に手を出したら許さないから」
そして、それ以上何も言わせないと言うように扉を閉めていく。
「忠告したからね。兄さん」




