第一話 始まり
読んでくださるみなさんに大感謝です!!
春の代名詞桜が咲き乱れ、そして散り始め、季節が春から初夏へと移り変わるのを告げたこの頃。
桜が立ち並ぶ小川の河原で静かにたたずむ少年が一人。その小さな背中は、どこか寂しそうで頼りない…
盛りを迎えた桜の花びらがサラサラした風に流され、少しの間空を舞う。そして小川まで流され、また川の流れに流される……
その一連の移り変わりを目にして、僕は思う。
ただ、
「儚い」と。
何を偉そうに考えてんだか……情緒も趣も、まだ何にも知らないのに…
何で『儚い』って思ったんだろう……、何を根拠に理由にして……
口に出して言ったのに、何も根拠も理由もありはしない。ただの直感…………
河原には、僕一人しかいないけど無責任な言葉を吐いた自分がひどく恥ずかしい。
恥ずかしいと思いながらも、無責任な僕を肯定しようとする僕がいる。
確かに根拠も理由もないけど、本当は根拠も理由もあったかもしれない、僕のボキャブラリーが少なくて説明できなかっただけかもしれない。かもかもうるさいけど、可能性が0パーセントとは限らない。
予測の範疇を超えないけど、今の未熟な僕には救いになるから、そう思っていたい。
土手に上がって、もう一度河原を見下ろす。
ただ、
「もう一度ここへ…」と呟いた。
通りかかった男の子が、そんな僕にぎょっとしていた。聞かれてしまい少々恥ずかしい……
今さっき呟いた言葉はまぎれもなく直感によるもので無責任なものだが、これから起こることと比べれば大きな救いがある。
恥ずかしいけど、軽くなるんだ。
ポカポカ陽気に誘われ、昼の授業をサボって桜の枝にのって昼寝した…………だけど眠れない。ぼんやりしてると見慣れない少年が河原にたたずんでいる。 顔は後ろを向いているのでわからない。髪は長くも、短くもない黒髪。身体格好からまだ中学生くらい。ってことは多分自分より年下だろうなぁ〜。カワイイなぁ〜〜♪
しかし、以後全くカワイイと感じなくなる。
少年の後ろ姿は、寂しいの一言につきた。他には言いようがない…思いつかない……
少年を眺めるのは…………………楽しい。
突然挙動不審になったり、寂しそうな背中が、重たそうな背中が急にしっかりし始めたし。
少年が土手を駆け上がり、ゆっくり消えていく……
これでゆっくり寝れるや…………やっぱり……気になるよぉ〜〜
てなわけで尾行スタートだね。
読んでいただきありがとうございました。 正直わけわかんないと思う人がほとんどだと思います。けどこれから続く話でいろいろ繋がるので我慢強く読んでいただけたら本当にありがたいです。




