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チートだけど宿屋はじめました。  作者: nyonnyon
第六章:宿拡充編
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従業員増やします。 第1話

どうも。


タイトル通りです。


遂に増やします。


どうぞ。

「めずらしいわねぇこんな時間にどうしたの? カーラちゃん」


 いつもなら見かけることの無い時間、昼前のたぶん昼食の仕込みなどをしているであろうこの時間に珍しくカーラちゃんがギルドを訪れた。


「あぁ、リリカさん今日は少しお願いがあって……」


 これまた珍しくカーラちゃんが依頼に来たようだ。


「へぇ、珍しいわね。 カーラちゃんが依頼に来るなんて。 大抵のことは自分で片付けるのに」

「からかわないで下さいよ……。 私だってそんなに何でも出来るわけじゃないですから」

「またまた~、そんなに謙遜しなくてもいいわよ」


 本当にカーラちゃんの才能はすごいものがある。

 過去・現在・未来において人類がたどり着けないとされていた超越者級の冒険者であったし、格闘術は現在騎士団最強の男『ディック』……まぁ私の旦那様になるのだけれど、そのディックを圧倒するレベル。 魔法は一部のものしか知らない極秘情報だが失われた古代魔法まで扱える、……なんでも癒しの魔法まで使えるとか。 さらには死者蘇生まで行えるとか何とか……、正直そんなことが出来れば世界がおかしくなりそうなのでありえないとは思うけれど……。

 冒険者を辞めて久しい今でも弟子入りを志願しにギルドを訪ねてくるものは多い。 その全てがただの野心家だったり、隙あらばカーラちゃんを倒して名を上げようとするものばかりだったけれど……。


 冒険者を辞めた後は昔からの夢だったと言っていた宿の主人をやっている。 料理の腕は抜群、見たことも聞いたことも無いような料理を作りだしているがその全てがとてつもないほど美味しく、また初めて食べたものが何故か「おかぁさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」と叫んでしまうほどどこか懐かしい味わいも持っている。 今年で28になるはずの彼女がどうしてそんな懐かしい味を出せるのかは未だに謎である。


 謎といえば彼女は28歳になるのだが少々若々しすぎないか? せいぜい20歳ぐらいにしか見えないその美貌は私達女なら誰でも(うらや)むほど。 どんな生活を送ればそんなに若さを維持できるのだろう? 教えて欲しい。


 おっと、話がずれてしまったのでここで軌道修正を、『ティレプー夫妻』のやっていた宿を譲り受けた彼女はその才能を遺憾なく発揮し、たった一人で経営(夜だけ夫妻の助力を得ている)して今では王都で一番有名な宿屋になっている。 ただ昔から予約の制度だけは変えておらずギルドの仲介を行えない唯一の宿屋である。

 最近拡張し、最大16組のお客様を迎え入れるだけの部屋数を確保したようだけどね……。


 あれ? あんまり軌道修正できていないなぁ、カーラちゃんの才能の話だったはず……。 とりあえずまた話に戻ろう。


 他にも数多くの才能を持っている彼女、小説界の巨匠『ライース・神楽』は実は彼女じゃないかといわれているし、伝説級の魔装具職人『ララ・カイグース』も彼女じゃないかといわれている。 まぁ流石にそんなわけは無いと思うけど……、カーラちゃんならやりかねないって思ってしまうところが怖いわね。


 最近では今王都で人気の楽団『悠久の幻想曲』の団長にして世界一のギルタ弾き『幽玄の弦奏者』こと『クエルダ・アルシナシオン』と副団長にして人気絶頂の歌姫『神域の歌姫』こと『ナーオス・エウアンゲリオン』の2人もカーラちゃんから指導を受けたって噂だし、王室特務隠密機動部隊もカーラちゃんが育てたって話しだし、あのエルクラン帝国の皇帝陛下ともつながりがあるって話しだし、ミルクラン王国の中で唯一他種族を見下しているハイエルフ族にさえ頭を下げさせるとまで言われているし……。 まさに完璧超人じゃないだろうか?


 もっと言えば、カーラちゃんの肖像画はいま破格の値段で取引されてる。 まぁ、神の造形とまで言われている圧倒的な美貌と、無駄など一切ないといわれているプロポーション(あのOPPAIは無駄じゃないのか!?)を持っているので仕方ないといえば仕方ないか……。 それに現在付き合っている男性の影もない(国王様とのやり取りは一種の名物扱いになっている)。

 そのほかでは、地下組織『美しい女性は世界の財産』主催の闇オークションはカーラちゃん関係の物品が提示されるだけで異様な盛り上がりを見せるらしい。


 またなんだか話がずれた気がするが、これでカーラちゃんのすごさが分かっていただけただろうか……。 そんなカーラちゃんがギルドに依頼? 驚くなという方が難しい気がしますよねぇ? というより私は誰に説明していたんだろう?


「リリカさん? 依頼というよりはギルドの情報網を使って欲しいというお願いなんだけれど」

「ん? 情報網を使いたいの? いいんじゃない? なに? 宿の宣伝とか?」


 ギルドでは様々な内容の情報を流すことが出来る。 宿の情報であったり、魔物の情報であったり色々だ。 この情報は瞬時に他のギルドに送られてそこでも閲覧が可能になる。 またギルド職員からギルドに来た方に直接お伝えすることもある。 最近は市民カード、ギルドカード共に開発が進み、様々な情報がカードに転送されるような仕組みまで作られた。 カードが震えるお知らせ機能付だ。 また、仲の良い者同士なら文を送れる手紙としての機能までついた。 製作者はやはり『ララ・カイグース』よくこんな物を思いついたと言わざるを得ない。 流石のカーラちゃんでもこの機能の考案は出来ないだろうからやっぱり別人よね? とにかくギルドの情報網は圧倒的に進化を果たした。


 そんなギルドの情報網を使いたいって? 一体どんな用事だろうか?


「……ええ、従業員を増やそうかと思いまして」


「…………えっ? …………、


 …………、


 えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!????」


 驚いた私の大絶叫がギルド内にこだました。


 その後騒ぎを聞きつけたギルドマスターに怒られたのは記憶の片隅に封印しておこう。 カーラちゃんの話を聞いたギルドマスターの反応も結局私と同じだったし……。


 怒られ損だ……。(泣)

とりあえず一気に書き上げました。


新しい名前などがかなり増えてきました。 気をつけないとかぶりそうで心配です。


誤字・脱字などありましたら、ご報告お願いいたします。

極力修正させていただきます。


3/31 多種族→他種族 に修正いたしました。

Y.S.S様 ご指摘ありがとうございます。

4/1 造詣→造形 に修正いたしました。

ごるば様 ご指摘ありがとうございます。

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