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チートだけど宿屋はじめました。  作者: nyonnyon
第五章:宿での出会いは一期一会編
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冒険者女の密かな願い 前編

お久しぶりです。

作者です。


中々リアルの方で忙しく更新が出来なくて申し訳ございません。


とりあえず作りましたのでご覧下さい。


どうぞ

 私はF級冒険者のルカといいます。


 地方ギルド所属の私ですが、この度依頼で王都を訪れ、この『竜帝の宿木』に泊まらせて頂いているものです。

 本当は依頼が終わったらすぐに帰ろうと思っていたのですが、路銀がなく帰ることが出来ませんでした。


 え? 冒険者なんだから依頼で護衛とかしながら帰ればいいのでは? って?


 私の様なランクの低い冒険者は護衛を雇わないとたちまち魔物に襲われてお陀仏ですから……。


 受ける依頼もお届け物などの比較的安全なものを選ぶようにしています。(そのせいで強くなれないんですけどね……)


 なので、今日から王都でしばらく依頼を受け、路銀を稼ぎ帰りたいと思っています。


 え? 路銀がないのにどうやって宿に泊まったのか? ですか?


 こちらの宿はとても良心的な価格設定で、一般的な宿の3分の2ほどの値段で宿泊できるんです。しかも、食事つきなんですよ!! 女将さん(とても綺麗な方でした。OPPAI大きい……、羨ましい)に交渉したところ連泊も可能だということでしたので、とりあえず三日分先払いで泊まらせていただくことになりました。


 さて、この度私が語らせて頂くのは宿での不思議な体験です。



----



「「「「ご馳走様でした」」」」

「お粗末さまです」


 このやり取りは宿で食事をするときの恒例行事だということです。昨日の夕食時「頂きます」という掛け声を行わず料理を食べようとした冒険者の男性が有無を言わさずつまみだされてしまいました。


 朝の食事が終わり、私以外の冒険者が依頼に出かけてしまったあと女将さんが声をかけてきました。


「確か貴方も冒険者ですよね? 路銀稼ぎに行くって言ってたけど依頼を受けに行かなくて大丈夫かしら?」

「あ、はい、私はF級ですので討伐依頼などは危険で行えないんですよ。

 なので簡単なお届け物などの依頼を受けて地道に経験値稼ぎをしなければならないんです」


 何でもこの女将さんも元冒険者だそうで(全然そんな風には見えませんが……)私のこの言葉になんだか驚いた顔をしていました。

 何かあったのでしょうか?


「……冒険者になるには学校を卒業しなければいけないからそれなりに強いはずよね?」

「あぁ、王都ギルドでは学校という制度がありますが、地方はまだそんな制度が確立されていないんですよ。ギルドに書類を提出すればそこでG級冒険者になれるんです。

 なので私みたいな大して強くない冒険者が大勢いるんですが……」

「………………え?」

「G級を頂く時に簡単なギルドの説明、冒険者の心得、依頼の受け方など諸々の説明と、魔力測定が行われ魔法理論が説明され、緊急時の傷の手当て方法が説明された後、普通に依頼を…………ってどうしたんですか!?」


 説明していると女将さんはがっくりと膝をついてうなだれてしまいました。

 うなだれた状態で何かブツブツ言っているようですが怖くて聞けません。


 やがて自分の中で何か結論が出たのかすくっと立ち上がりこちらに無表情な顔を向けてきました。

 笑えばもっと綺麗だと思うんですが……。


「ごめんなさいね、変なとこ見せちゃったわね」

「いえ、王都ギルド所属の方は必ず同じ反応をされますので……」

「そう? よかったわ。

 それで? 依頼には行かないのかしら?」


 あぁそうでしたこのお話をしてたんですよね。


「お届け物などの依頼は午後からのものが多いのですよ。

 朝に行っても余り依頼がないので昼ごろまではこちらでゆっくりさせて頂きます」


 その言葉への女将さんからの返答が不思議世界への扉でした。

はい、冒険者今度は女性です。


意外な事実が発覚し、驚愕のカーラ。


次話は後編です。


よろしくお願いします。

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