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チートだけど宿屋はじめました。  作者: nyonnyon
第四章:宿はじめました。
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宿屋の日常3

日常と言いながらも

語りが多くなってしまいました。


それでもいいよと言う方はどうぞ。


あとがきにちょこっとしたアンケートがありますので、

本文を読み終えた後にでも読んでいただけたらと思います。

 宿屋の一日は恐ろしく早くから始まる。


 この世界に来た当初の私はそのことにまったく関心を抱いてはいなかった。

 ただ平和に過ごすだけのことを考え宿屋などというものに着手したわけだが、


 ちょっと安直に考えすぎていたかもしれないと、思い知らされた。


 宿自体を始めることは簡単であった。

 冒険者でB級以上になり、王の許可も驚くほどあっさりと取ることが出来た。(注:王はカーラに興味がありませんでしたので出来るだけ早く会話を打ち切りたかっただけです)

 開業する場所も大通りから少し外れているが、老夫婦がやっていた宿をそのまま譲り受けることが出来た。まぁ、この夫婦は最近腰を悪くしたと言うことで近々長年やっていた宿をたたむと言うことだった。

 そんな折、宿屋の開業場所を探していた私と出会い、このまま思い出の場所が無くなるくらいならばっと私に譲ってくれたわけである。


【ご都合主義】? ……そうだなぁ、久しぶりにきました。


 ……まぁそんなことで、開業場所も手っ取り早く整えられた私は、すぐに開業に踏み切ったわけだが、当然の如く客なんて来るはすが無かった。

 元々老夫婦時代から、『歓喜の庭園亭』が王国一の宿として有名になったため人が来なくなったらしい。


 ……別に『歓喜の庭園亭』を否定する気も、非難する気もないが。


『歓喜の庭園亭』に泊まれなかった方達が他の宿屋に流れていき、更にそこからあぶれた方達が新規参入者である私の宿に泊まりに来ると言う方程式がなりたっていた。

 その当時は、客も少ないことから忙しさなんてほとんど無く、時々来る冒険者時代の仲間達と盛り上がっていることもしばしばあったぐらいだ。


 しかし、一度泊まれば宿のことなど分かってしまう。


 たまたま泊まった初めてのお客様は商人の方であった。

 その方は、私の料理をえらく気に入ったようで、宿全体も落ち着いた雰囲気で良いと評価してくださり、これから行商で訪れるときは必ず私の宿を取るとまで言ってくださった。

 その言葉に偽りは無く、次のときも、その次のときも、宿に泊まって下さった。


 ある意味宿を救ってくれたのもこの商人であろう。


 あるとき、商人仲間とその家族を連れて宿にやってきたことがある。

 何でも行商で王都を訪れるたび『歓喜の庭園亭』には泊まらず、いつもふらっといなくなるが、次の朝には元気に何処からとも無くやってくる商人の男に2~3回前の行商の頃から疑問を持っていたらしい。

 問い詰めてみたところ『竜帝の宿木』と言う聞いた事も無い宿屋に泊まっていると言う。

 有名な宿屋なのか? と聞いてみても曖昧に言葉を濁すだけの商人に苛立ち、一緒に連れて行けという流れになったそうだ。

 こちらとしてももちろん断る理由は無い、と言うより断る理由が無い。

 精一杯の愛想(無表情)を出して、接客に望んだ。

 そうして来た商人と商人仲間、その家族を泊めたのが宿屋の転機の始まりだった。



 商人とは仕事上情報を扱うことが多く、信頼性の高い情報から、噂程度の情報まで多岐にわたり情報を持っている。人々はその情報を求めにやってくるのである。

 ある日を境に、そんな商人たちの間で話題になっていることがあった。

 宿『竜帝の宿木』である。


 商人曰く『女神のいる宿屋』、『天上の料理を食べることの出来る宿屋』などと、到底信用に及ばないような噂であった。


 最初は話半分で聞いていた買い物客たちであったが、商人の取り出したものでその話が半分は嘘でないことを悟ることになる。


 商人が取り出したものは『パン』であった。――商人曰く【天上のパン】である。

 自信満々に差し出されたパンを疑いながらも食べた主婦の一人は、その美味さに失神しかけたほどであった。周りで見ていた客たちは当然味が気になって仕方が無かったがパンを受け取った人がものすごい勢いで食べ終えてしまったのである。

 『天上の料理』が本当であると、その場に居た誰もが思った。そうなると当然もう一つの『女神のいる宿屋』と言うのにも信憑性が出てくる。

 客達の期待は膨らんだ。


 しかし、商人から得られた情報はそこまでである。宿の場所、名前などの情報、さらには『女神』の情報は一切流されることはなかった。


 "商人の言う『女神の宿』は実在する" この噂は瞬く間に庶民の間を駆け巡った。



----



(まさかこんなに忙しくなるなんて……)


 日も上る前の宿屋の一室で、私『カーラ・グライス』はぐぅ~っと伸びをする。これから朝食の仕込みが始まるのだ。

 お客様が寝ている時間帯なので大きな音を立てないように寝台から降り、服を着替える。もう見慣れた自分の身体なので特に思うことも無く着替えを済ませ、厨房に向かう。


 厨房までに行く間にも気は抜けない。


 中々に古く規模の小さなこの宿に当然魔法等による防音設備などは無い。私自身の魔力でかけても問題ないのであるが、私が眠ると効果が無くなってしまうためそれも意味が無い。

 魔導具を使えばいいが現状持ってはおらず、製作までに時間がかかる。

 そのため仕方なくそのままにしているのだ。


 あ、ちゃんとお客様にはお伝えしてあるのでその辺りはよろしく。

 魔導具も近々数が揃う予定である。

 それに大体日が昇る頃からは音を立てても問題は無い。


 私は、今日一日の食事について考えながら静かに厨房まで向かっていった。

この商人さんは閑話で貴族にパンを売っていたあの人です。

毎回カーラの宿に泊まりに来ていましたが、最近は中々泊まれなくなりました。


唯一宿以外でカーラのパンを売る商人って事にしています。

その内ちゃんとしたキャラ付けは行おうと思いますが、今は商人A的な扱いです。


この後の話を考えていますが少しアンケートのようなものをしたいと思います。


とりあえずはカーラの魔力に物を言わせた無茶をします。

(一応の確定事項です)


その後ですが、


1、カーラ一人での宿経営を続ける。

2、従業員を増やす。


このどちらかを決めかねております。


さらに、


3、他の転生者、トリッパーを出す。

4、出さない。


これも決めかねておりますので、

一応アンケートをとらせて頂きます。


初アンケートですのでどうしたらいいのかが分かりませんが、

期限は明日2/12までとしようかと思います。


皆様よろしくお願いいたします。


次話もよろしくお願いいたします。


2/12午前三時をもってアンケートを締め切ろうと思います。


よろしくお願いいたします。

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