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作戦その1
翌日の昼休み。
「ふっふっふ!どうだ、風間潤!」
屋上で私が見せたのは手作り弁当。
手作り弁当を「はい、あーん。」とやられて落ちない男はいない!
朝、五時起きで作った。
かなり眠いけど、風間潤を惚れさせるためには仕方ない。
「・・・は?」
「は?じゃなくて、どう?」
「どうって・・・。何で弁当?」
「何でって決まってるじゃない!あんたを落とすための・・・。」
危ない危ない。
自分から暴露するところだった・・・。
「俺がどうかしたのか?バカ女。」
「んだとこの野郎ー!」と、言いたい所だが、抑える。
「何でもないよ♡それよりも、はい、あーん♡」
「お前さっきと態度違っーーー!」
何か言いかける風間潤の口に無理やり卵焼きを押し込む。
「どう?おいしい?」
「ゲホ・・・、ゴホ・・・。てめえ、何すんだ!死ぬかと思っただろ!?・・・ん?・・・美味い・・・。」
「よっしゃあーーー!」
・・・素に戻った。
「おーい、素に戻ってるぞー。あーあ。折角、心が傾きかけたと思ったのにこれじゃあダメだな。」
「ええええええーーーーーー!!!」