ものまねさん
私のクラスには「ものまねさん」と呼ばれる女子がいます。
誰かの服装や持ち物をすぐに真似をするのがあだ名の由来です。
喋り方とか髪型も真似するため、美人なのに周りからは嫌われています。
裏ではイジメなんかもあるそうです。
ある日、私はものまねさんの標的になりました。
なんでもかんでも真似されて辟易した私は、とあるイタズラを閃きました。
ものまねさんと連絡先を交換して、その日のうちに一枚の画像を送りました。
その画像とは、ものまねさんを盗撮したものです。
しかもAIに頼んで顔をぐちゃぐちゃに加工してもらいました。
加工後の画像は原形を保っておらず、まるでホラー映画のモンスターです。
それを私は「整形してみたよー」とものまねさんに送信しました。
真似をするのが大好きなものまねさんが、この滅茶苦茶な画像にどう反応するか気になったのです。
加工に似せるようなメイクをしてくるのか。
それとも、被り物でも作ってくるのか。
明日の学校が珍しく楽しみでした。
ところが期待とは裏腹に、ものまねさんは学校を休みました。
翌日も、その翌日もずっと来ません。
誰かが「イジメで不登校になったんじゃね?」と言っていました。
でも私のせいではないと思います。
数週間後、ものまねさんが学校に来ました。
ただし顔は何重にも巻かれた包帯で隠された上、所々に血が滲んでいました。
ものまねさんは私を見ると、しゃがれた声で驚きました。
「なんで……一生懸命マネしたのに……」
ものまねさんは包帯を外し始めます。
そうして現れたのは、私が加工した滅茶苦茶な顔でした。




