裏4話「魔法大会? 召喚阻止? 当然でしょ、準備済みよ!」
魔法大会? 召喚阻止? 当然でしょ、準備済みよ!
暗殺未遂騒動を華麗に潰してから数日後。
次なる舞台は──魔法学園最大の祭典、『大魔法大会』。
ふん、ここも台本どおり。
もちろん、私はすべて把握済み。
会場は王都中央のコロシアム。
白い大理石の観客席に、貴族、市民、王族、学園関係者がずらりと並ぶ。
その中央に設置されたバトルフィールド。
ここで、各生徒が魔法の実力を競うことになっている。
──が。
本来、この大会中に、偽聖女ミシェルが「ブラッドウルフ」を召喚して、
英雄気取りで討伐ショーを演じるのが筋書きだった。
そう、普通なら、ね。
私はミゲルに目配せした。
「召喚陣、仕込んであるわよね?」
「もちろんだ。『星輝式爆裂干渉呪文』、設置完了。」
準備万端。
召喚される前に、魔法陣ごと爆破してやるわ。
* * *
「次、ミシェル・リュミエール!」
司会の声が響き、ミシェルが得意満面でフィールドに登場する。
「偽りの闇を祓い、聖なる牙を──召喚!」
ミシェルが詠唱を開始する。
床に描かれた召喚陣が、不気味な光を放つ。
魔力が渦巻き、巨大な狼型魔獣──ブラッドウルフ改が生まれようとする、その瞬間!
「発動。」
私が指を弾く。
バァン!!!!
召喚陣が爆裂し、光と魔力が四散した。
「きゃああああっ!?」
ミシェルが吹き飛び、観客たちが悲鳴を上げる。
当然、ブラッドウルフは生まれる前に完全消滅。
「……何事だ!?」
「聖女様が……!?」
「召喚失敗だと!?」
観客席が騒然となる中、
私は悠然と歩み寄り、ミシェルに向かって冷たく言い放つ。
「ふん、召喚に失敗するような偽聖女が、何を救えるっていうの?」
ズタボロになったミシェルは、何も言い返せず、ただ唇を震わせるだけだった。
これで、彼女の信用は完全に地に落ちた。
フィールド中央、私は星輝の杖を軽く肩に担ぎ、
民衆と貴族たちに向けて一礼。
「次、私の番ね。」
フィールドに立った瞬間、レベル通知。
レベル30から──36へ!
よし、順調順調。
* * *
大会後半。
もう、誰も私に勝てる生徒などいなかった。
適当に魔法を連射し、
適当に無双して、
適当に圧勝していく。
まるでチートゲーの中にいるような無双感。
だけど、もちろんこれは偶然なんかじゃない。
全部、2周目の知識と準備の賜物よ。
「ふふ、楽勝ね。」
私は指を鳴らし、空中に星輝の紋章を描いた。
魔法大会、完全勝利。
学園内の序列トップを、正式に獲得。
そして次は──
「王都貴族会議、ね。」
ミカエラ・フォン・エルミナ、さらに格上げして、
この国すら手中に収めてやるわ!




