裏2話「図書館探索? ゴーレム軍団? 地形爆破で沈めてあげるわ!」
偽聖女ミシェルの信用が地に落ち、学園の空気は一変した。
──だが、まだ終わりじゃない。
次のイベントは、例の「図書館探索」。
本来なら、ここで偶然「聖女の秘密の証拠」を見つける流れ……
だけど私は、そんな茶番には付き合わない。
「ふん、証拠探し? そんなの、とっくに位置把握済みよ。」
私はミゲル、ミハイルを引き連れて、真夜中の図書館へと忍び込んだ。
図書館の奥深く、封印された古文書の間。
そこに、ミシェルが偽装した魔法契約書が眠っている──知っている。
「結界は、解析完了だ。あとは進むだけ。」
ミゲルが淡々と報告する。
「敵は?」
「30体のシャドウゴーレム改。2周目仕様だ。」
ふん、わかってるわよ。
私は星輝の宝珠をかざし、床に小型の魔力地雷を次々と設置した。
──誘い込み爆破作戦、準備完了。
* * *
しばらくして、
「ゴゴゴゴゴ……!」
鈍い地鳴りと共に、闇の中から黒い巨体が現れる。
30体ものシャドウゴーレム、まるで地獄絵図。
普通なら絶望する場面だけど、
私にとっては、予定通りの進行にすぎない。
「ようこそ、地獄へ。」
私は指を鳴らす。
バチン──!!
床下に設置していた魔力地雷群が連鎖爆発。
図書館の一角が一気に崩壊し、ゴーレムたちごと地盤沈下!
ゴゴゴゴゴゴ……!
怒涛の音と共に、あの黒い巨体たちは、地下水脈へと飲み込まれていった。
煙と瓦礫の中、私は悠然と歩みを進める。
「ふん、これくらい朝飯前よ。」
焦げた空気の向こう、祭壇に隠されていた古文書を発見。
星輝の杖で結界を解除し、慎重に手に取る。
──これが、偽聖女ミシェルの魔力不正契約書。
証拠確保、完了!
「レベル22から……レベル26へ、っと。」
私はメニュー画面をチラリと見ながら、ひとつ息を吐いた。
学園の裏の真実。
これで、偽聖女も、王子も、まとめて詰みよ。
「さあ、次は……貴族パーティーの暗殺劇ね。」
私は笑った。
もちろん、暗殺未遂も、最初から読めてるわ。
準備はもう、できている──!




