第7話 “界外の駅”
受験勉強から逃げてきました。
チュンチュン
「ふあぁ〜」
もう朝か。あのあと道に迷って、家についたのは日が沈んだあとだったから全然寝れてないや。
……“底なし沼”を出発したの4時くらいなのに。
……眠い。二度寝しようかな。
ピンポーン
……あ。そういや今日友達と遊びに行くんだった。
……眠いなぁ。でかけたくないなぁ。
ピンポーン
……いくかー。
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ガタンゴトン ガタンゴトン
都市部に行く電車に乗った。降りるのは……10駅は先だから寝てていいな。
「おやすみ〜」
「えっ!? ちょっと みこ おーい」
「ZZz」
「みこー!!」
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「次は 都市中央 都市中央 降り口は右」
「みこー 次だよ おきてー」
「ZZZ」
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「おきろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
「ふあぁ おはよー」
「やっと起きたか」
目を覚ますと、薄暗い駅だった。
……え?ここどこ?
「ともー ここどこー?」
「都市伝説で有名な“界外の駅”だよ」
……え。なにそれ。
「“界外の駅”?」
「電車で寝過ごすとたどり着くとされる異界の駅だよ まさか本当にあるなんて」
……そういやここ魔力があるみたい。じゃあここは魔境か。
……ん?魔力不適合者とかいうのあった気が……
「でさ 見てよこれ」
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愛川 友 人間 LV 2
MP 40/40
一般スキル
「滅びの歌」
称号「滅びの歌い手」
「界外駅利用者」
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……なにこれ。
===「滅びの歌い手」=====
滅びの歌を歌う者に与えられる称号
効果 LVが上がるとスキルを獲得する
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……うん。まじでなにこれ。