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Grave of My Poetry  作者: 敬愛
メッセージボトル2
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Turning

悩みが木造ワンルームの天井をぐるぐる 僕はと言えば同じ所を延々と旋回している 全然前に進めない ミステリーサークルでも作りたいのか 抜け出せない堂々巡りに死にたくなってきた


太宰の人間失格の作中でギイ・シャルル・クロオのこんな詩句が引用されている


してその翌日(あくるひ)も同じ事を繰り返して、昨日に(かわ)らぬ慣例(しきたり)に従えばよい。即ち荒っぽい大きな歓楽(よろこび)を避けてさえいれば、自然また大きな悲哀(かなしみ)もやって来ないのだ ゆくてを塞ぐ邪魔な石を蟾蜍(ひきがえる)は廻って通る。 と 


葉蔵はこの詩句を見つけた時、ひとりで顔を燃えるくらいに赤くしたらしいが 僕も違う世界線なのに同じく恥ずかしくて顔を赤らめた


歓び…… そんなもの僕の人生でかつて1度でもあっただろうか? 昔はあったな そして悲しみなんて知らなかった だから青春だった 泣いた悔しさも笑顔に変わっていく若さ 今となっては2度と戻らないあの日々


そしてまた悦びを避けて生きているのに頻繁に悲しみに襲われる 1人ぼっちだからかな 違うか 出会って無いから別れも無いゆえに これは虚しさなのだろう


僕も終わるのか もう諦めようか なんてね そんな歳でも低能でも無いよ 今までそうやって続けてきたようにここからも吹き荒れるんだよ 暴風のように 全てをひっくり返す逆転のシナリオなんて無限に作り出せる 生きているかぎり


延々と続く僕のTurn 誰も口をはさめない圧倒的な力で Burnしてそれまでだよなんて制止を振り切って生死の狭間で千回でも繰り返していく 諦めなければ勝てる 最低限自分にだけは これからもここで旋回しながら遠心分離してやろう 面は表と裏の2層 いつも 


ぐるぐる回る悩み 君にもあるよね 誰もがそれに敗北しそうになりながら 考えて考えてそれを解決しながら生きて行くんだ 僕達は石を廻って通る蟇蛙じゃないよね 泣きながらプレジャーを貪るソルジャーだ 常に正解を導き出す Turning up answer

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