221 クラン結成 6
長くなってしまいました…。
アダルブレヒトさんからの手紙が届いた。
配達人は以前届けてくれたAランクハンターだ。
前回と同じくぜーはーと肩で息をする彼から手紙を受け取り、客室に案内する。
冷たい水と濡れタオルを渡して食事が取れるか確認すれば、やはり今はちょっと無理だそうだ。
水を飲み、濡れタオルで顔を拭った後、ホッと一息ついた彼は相変わらず疲れが目立つ。
前回と同じ様に水差しとコップをベッドサイドにのせ、気にせず休んでくれと言って部屋を出た。
今回も扉が閉まるかどうかというタイミングでベッドに重い物が落ちる音がして、大きないびきが聞こえてきた。
鍵ぐらい掛けないと不用心だよ……。
何にも盗らないし、盗らせないけどさ。
本当にお疲れ様です。
彼は前回夕食と朝食を摂って丁寧に礼を言ってにこにこと帰っていったというが、今回は夕食を摂った後、面会を求めてきた。
夕食と言っても、時間はそこそこ遅い。
なんせ夕方にやって来て一度ぐっすり寝た後だもんね。
時間は十時過ぎだ。
翌朝でも良いと言われたが、渡された手紙の内容が不穏すぎたのでそのまま集まって話を聞く事にした。
今回集まったのは『飛竜の庇護』と『三本の槍』だけだ。
『三本の槍』は直接的には関係ないが、状況を知っているし、俺達に何かあればクランのみんなを守ってもらわねばならないからと来てもらった。
「こんな時間に集まってもらって申し訳ない。ギルマスから……あ、いやヒメッセルトのギルマスからの伝言がある」
「いや、気にしないでください。オレ達もすぐに情報を聞きたくてこの時間を指定したんです。むしろお疲れの中ありがとうございます」
オーランドが丁寧に答えて頭を下げる。
それに合わせて俺達も一斉に頭を下げた。
エレオノーレさんが取り入れた礼儀作法のお勉強の効果もあり、一糸乱れぬ礼であったとだけ記しておく。
「お、おう。大丈夫だ……」
なぜかあまり大丈夫ではなさそうな調子で返事が返ってきたが、時間も無いのでそのまま進める事にした。
「それでアダルブレヒトさんからの伝言があると聞きましたが……」
オーランドが水を向けると「手紙は既に読んだと思って大丈夫か?」と切り込んでくる。
読んだ。
読んだよ?
あの意味不明の怖いお手紙。
自分達だけでは不安だったのでパウルさん達にも一緒に読んでもらった。
「ええ、まあ……」
「オレは内容は知らないが、手紙を読んだ後で伝えろとの事だったからな」
そういうと彼はひとつ咳払いをして「本日から二週間後、重要な話があるので帝都のハンターギルドを訪れるように」と重々しく言った。
お前達何をやらかしたんだ?という目で。
これ絶対誤解してるよね?
「確かに伝言承った」
「部屋は前回同様ゆっくりご利用下さい。ご希望でしたら昼食も摂られて結構です。拠点にいる者の誰かに一言言伝ていただければそのまま帰られても大丈夫ですよ」
エレオノーレさんが作り笑いで「余計なこと詮索せずにさっさと引っ込んで飯食って帰れ!」と丁寧に伝える。
お貴族様であればブチ切れ発言だが、相手はハンターである。
額面通りに受け取って、「では昼食まで…」と嬉しそうに返事して客室に戻って行った。
「二週間後か……」
「なんの話かしらね」
皆で渋い顔をする。
まずお手紙に書いてあった内容から既に物騒だったのだ。
元々は「審問会に掛ける」との話だったはずなのに、何故か「騎士団やヒエロニムス様と協力する事になった。安心しろ、変な噂をする者達は根絶やしにしてやる」などと書かれていたのだ。
確か頼んでいたのはクランに関してだったのに一体何がどうなってそういう事になるのか……?
エデルトルート様からの連絡がないので間違いなく「クラン登録完了したよ」とかそんなんじゃないよな。
どんな話が出てくるのか考えただけで気持ちが重くなる。
はぁ。
指定された日付まではあっという間だった。
ぶっちゃけ人気商品の作成と販売に追われていたのだ。
あちこちに依頼を出して、書類にサインしたり契約書を確認したり回収した材料を持ち込んだりとバタバタしていた。
そして約束の日の二日前、夜にカールハインツが大荷物を抱えてやってきた。
いや、もちろん荷物は下働きの人達が丁寧に抱えて手ぶらのカールハインツの背後に従ってる状態だよ?
「経営主は荷物なんか持ちません」だそうだ。
「お待たせ致しましたキリトさん!出来ましたよー!」
底抜けに明るい声で現れたカールハインツは幹部達の常装だけ先に作って持ってきてくれたらしい。
どうやら俺達の呼び出しについて知っていた様で、急いで間に合わせてくれたみたいだ。
「気合い入れていかないといけませんからね」と笑顔で言われた。
最後のサイズ調整が必要との事でこの時間だったらしい。
サクッと試着とお披露目を行った。
団服はベースは黒のクルトカ。
詰襟に前当ての付いた軍服に似たデザインだ。
この上着にパイピングを施すのだけど、そこをメンバーカラーとして差し色に使っている。
そのクルトカ、別名ランサージャケットと呼ばれる上着と、丈夫で細身のスラックスパンツ、黒の膝下までのブーツ。
そしてケープマントと呼ばれるあまり長くない腰までのマント。
これらを皆自分に合わせてカスタマイズしたのだ。
まずはオーランド。
オーソドックスなスタイルでどこかの騎士だと言われても違和感のない見た目だ。
ご所望のマントは剣を振るう為、左肩に寄せられてクランマークの意匠を施したブローチで留めてある。
パイピングは赤で、赤みがかった茶色の髪と相まって戦隊レッド感がある。
ボタンやちょっとした装飾などが他の者たちよりも豪華に作ってあり、クランマスターにふさわしい意匠に仕上がっている。
次にパウルさん。
デザインはほとんどオーランドと変わらないはずなのだが、いかんせん体格が違いすぎる。
逆三角形の分厚い胸板とクルトカの相性が良すぎていて、眩しいくらいだ。
これ絶対筋肉フェチの女の人がキャーキャー騒ぐやつ。
パウルさんの差し色は瞳に合わせたオレンジで、オーランド程ではないが要所が他の者より少し豪華である。
ヤンスさんは上着の丈が他の人達よりも短めで、腰回りにポーチや武器をたくさん刺すことができる。
本人たっての希望により、袖の内側などには暗器を忍ばせることが出来る様になっているらしい。
逆にマントは少し長めになっていて、マントで隠した所から何やら飛び出てきそうな怖さがある。
差し色は青。
瞳やバンダナに合わせてあるらしい。
袖元には、以前手に入れたマジックアイテムであるカフスが煌めいていて、中々にかっこいい。
ブーツはドドレライスデンのダンジョンで手に入れたシーフズブーツ。
少しカジュアルなデザインだが、団服との違和感はそれほど感じられない。
シュッとしたとことダボっとしたとこの対比が強いイメージだ。
イェルンさんは弓士らしく厚いグローブも付いていた。
腰部分に分厚い革のベルトがあり、矢筒を当てても服が傷まぬ様にデザインされている。
あと少しだけマントが短い。
矢を取り出す時にマントが邪魔にならない様に計算されているのだとか。
それ以外はベーシックなデザインで、パウルさん同様、体格が格好良さを引き上げている。
差し色は浅葱色だ。
ジャックはエレオノーレさんがあれこれ希望を出していたので細かいところの作り込みがすごい。
同じ様な型なんだけど、布や刺繍が桁違いである。
でもそれをひけらかさない抑えたデザインになっている。
よく見ると襟元の生地が織り込み生地になっていたり、袖の折り返しが違う布になっていたりと、かなりオシャレだ。
差し色は芥子色。
赤いシャツ着た黄色い熊がチラつくが全く関係ない。
マントは普通に羽織るタイプである。
他の男達は俺を含めてベーシックなデザインにそれぞれ差し色を使っている。
ぶっちゃけ弄る程の戦闘スタイルなどないのだ。
俺は暗めの緑にした。
そしてお待ちかねの女性陣!
まずはエレオノーレさん。
ミニスカートはジャックNGが出ました。
なので前面はウエストまで、背面はお尻の下まである燕尾スタイルのジャケットに足首までの柔らかい布を複数重ねた普段と似たスカートだ。
ジャケットはかっちり、スカートはふんわりで程よくバランスが取れた仕上がりとなっている。
マントも柔らかめの素材でローブの様になっている。
エレオノーレさんの差し色は青銀。
サークレットやイヤーカフがキラキラと煌めいていて、団服なのにとても幻想的である。
妖精かエルフの女王様かなって思っちゃうよね。
次はカトライアさん。
カトライアさんはなんとショートパンツスタイルだ。
しかもサスペンダー付き。
ジャケットも胸元しか隠れない程短く、綺麗な腹部は丸出しである。
ショートパンツは小学生の男の子の短パンスーツ、といって伝わるだろうか?
ちゃんとフォーマルなんだよ。
ちゃんとフォーマルなんだけど、それを低身長巨乳なカトライアさんが身に付けちゃうとさ、なんとも言えないアブノーマル感がね?
しかもサスペンダーを二つのお山が押しのけていて……本当にこれ大丈夫?
警察飛んで来ない?
なんとかぶつちんれつざいとかになりませんか?
マントもかなり短め。
申し訳程度で、肩甲骨が隠れるくらいしかない。
あなた回復役じゃん?
そんな紙装甲で大丈夫なわけ?ってなる。
そして差し色は紫。
足元はハイソックスをソックスガーターで留め、ショートブーツにしてある。
どんだけフェチをぶっ込むんですか?
はっ!もしかしてイェルンさんの趣味……っ?!
ばっと振り返ってイェルンさんを見たら大変険しい目でこちらを見ていた。
タマがヒュンとなりました、まる。
ジャックとイェルンさんは同類かな。
三本の槍、槍士のグレーテさんは男供と同じベーシックなパンツスタイル。
でも、胸や腰回りの柔らかなラインが男装の麗人という言葉を想起させる。
服自体は同じデザインなんだけど、立体縫製のおかげで形の良い胸部装甲や、上向きのヒップラインが美しく顕になっているのだ。
男装しているからこそ女性らしさが際立つと言えば良いのか?
これはこれでありである。
グレーテさんの差し色は藍色。
そしてデイジー。
ジャケットの丈は短めで肋骨の辺りまで、逆に袖は振袖の様に長くとってある。
ハイウェストで腰の辺りからプリーツに切り替えたスカートは太ももまでのかなり大胆な長さ!
代わりに黒のタイツを履いてスカート内を守ります。
サイハイブーツは俺の好みで推したら無事選ばれました。
絶対領域最高かよ!
これでツインテールにして軍帽被ったら某カロイドになってしまう。
デイジーが前下がりボブで良かった。
マントは少し長めでスカートの裾がチラ見えする絶妙な長さだ!
これは譲れん!
くるりと回った時の可憐さといったら、もう!
……正直思ってたより育ってた。
どことは言わないよ。
どことは。
あっちこっち立派に育ってて大変眼福ものでした。
差し色はピンクを選んでいて女の子を感じた。
うん、かわいい。
そんなこんなで最後の仕上げのサイズ調整も終わり、俺たちは団服でギルドに向かった。
デザインはバラバラだったが、全員で着て並ぶとやはり一体感があって圧巻だった。
ベースが黒なのもそうだし、軍隊程揃っていないってところもでかい気がする。
すごい。
私設武装集団感 (語弊)がはんぱない。
黄巾党も真っ青だね。
そして皆でギルドに向かって歩けばそれはもう目立つ。
嫌と言うほど目立ったのだ。
何せ背中のマントにはクランマーク飛竜の槍がデカデカと刺繍してある。
一目見れば同じ組織だということが一発でわかるだろう。
とは言え、こうやって武装しておかねば心が折れてしまいそうだったのもある。
何故ならばーーーあの不穏なお手紙と伝言だから。
重い気持ちで訪れるとなぜかギルドマスター部屋にはアダルブレヒトさんが座っている。
「よく来てくれたな」
「あ、あだるぶれひと……さん?なんで?」
なんでここに?
疑問で溢れ身体が固まったのは俺だけではなかったらしい。
全員の足が止まり、ギルドマスター部屋の入口付近に溜まっていた。
「まずは部屋に入りなさい」
そう言って部屋の応接エリアを指し示した。
通常の応接セットのソファを沢山の椅子が取り囲んでいた。
促されるままにクランリーダーと副クランリーダーがソファに腰掛け、他の者達は周りに置かれた椅子を使用する。
アダルブレヒトさんはオーランド達の向かいの席に座り、その長い脚を組んだ。
「簡単に言うと帝都のハンターギルドのギルマスはワタシになった」
そして滔々と話し始めた。
クランのシステムをギルド本部(隣の国にあるらしいよ)に報告・申請したこと。
騎士団とヒエロニムス様と協力して、癒着していた一部の貴族と前ギルマス、あと数人の幹部を捕らえたこと。
前ギルマスが不正にパーティランクを上げていた者達のランクの修正。
不適切な依頼の受注をした者に対する厳重注意。
「前ギルマスは貴族の出でな。貴族出身のハンターを不正に優遇していたのだよ。幾つかの後ろ暗い依頼も請け負っていた様だ」
某男爵家の五男という立場から帝都のハンターギルドのマスターになれる程度には有能だったらしいよ。
ただちょっと貴族贔屓ってだけだったらしい。
正しくは貴族出身者に対して、らしいけど。
同族意識がどうのと言われても俺達はなんとも言えないよね。
『捧ぐ意思』とかは、かなり不正に評価されてたみたいで、他にも数組ズルしてるパーティがいたそうだ。
だからこそ俺達の評価が「不正なもの」「貴族が手を回した」と言えたのだろう。
自分達の事を棚上げして。
で、自分は貴族から下されたのに、平民だった俺たちが貴族になった (準貴族だけどね)のが気に食わなくてちょっとした嫌がらせで『捧ぐ意思』をこちらに差し向けたんだとか。
嫌味を言われたり、何か少し盗まれて仕舞えば良いと考えていたみたいだ。
それが思ったより大事になって、しかもあちこちの貴族や皇宮から抗議が多数届いてパニックになったらしい。
自身の心の安寧と保身のために、どうしても俺たちが悪いということにしたかったらしく、あえてあの噂を煽っていた疑惑があるそうだ。
「とりあえずすぐに手を付けられるこの辺りは目処が付いた」
長い脚を組み眼鏡をクイっと持ち上げたその姿はインテリヤクザ以外の何者でもなかった。
爽やかに告げられたが、その言葉の向こう側に血生臭い臭いが漂っていて、胃の辺りがギュッとする。
ヤンスさんが嫌な顔を隠しもせずに床を蹴った。
「首をすげ替えればなんでも解決すると思うなよ」
小さな、本当に小さな声でぼそりと何か言ったけれど、それは全く聞き取れなかった。
「それにしても面白い格好だな。それぞれに良く合っているし、一体感があるではないか」
「うむ」
ニヤリと悪い笑みを浮かべるアダルブレヒトさんにパウルさんが重々しく頷いた。
何気にパウルさんが一番団服気に入っているんだよね。
それを皮切りに団服の概念や今後のクラン運用予定について色々質問され、順に答えていく。
ほとんどはオーランドとパウルさん、時々俺やヤンスさんイェルンさんが補足する。
「ふむ、大体解った。その調子で活動してくれ。くれぐれも問題を起こさぬ様注意してくれよ」
「了解した」
「それと、今後不確かな噂で一部のハンターを貶める者には注意喚起を行う。複数回注意を受けても改善されなかった場合降格処分や罰則も視野に入れる」
「あ、ああ……」
手帳にサラサラと書き付けていたアダルブレヒトさんが言い放った言葉にオーランドが返事をするが、とても微妙な表情だ。
だってこれ、絶対俺たちが裏で糸引いてる感じになるよね?
“ギルマスの入れ替えまでしやがった”
“次は俺達の首を刎ねるかもしれねぇぞ”
“やっぱり貴族の後ろ盾があるんだな”
みたいな感じで。
うーん……しばらくはギルドに顔出せないかもなぁ……。
あと、現在皇宮とクランについての情報を擦り合わせ、法律などの調整をしてくれている最中らしい。
俺たちの自称クランをテストケースとして監視……もとい観察していくのだそう。
クランならではの働きを期待していると言われてしまった。
ぶっちゃけ拠点を守りたかっただけなんだよね。
この法律の調整やギルドでの認可など、ここから運用にいくまでが長いのでそれだけは覚悟しておいてくれとのこと。
その辺の通達が全て終わり、本日の会合は終了した。
「あいつらギルマスまで入れ替えやがった……っ!」
「バカっ!よせよ、次はオレ達の首を刎ねにくるかもしれねぇだろ!」
「やっぱり貴族と繋がってるんだよ」
「こえぇよ……っ!」
「お前らマジで声落とせ!聞こえるだろ!」
……ハイ、聞こえてます。
そして案の定腫れ物に触る様な扱いに変わった。
想像していた通りの会話があちらこちらでなされている。
いやまあ、そうなるよねー……。
でもギルマスが変わってからというもの、ギルドの雰囲気はとても良く、市民からの受けも良くなった。
以前はお金にならない依頼は受ける者がいないのだとかなりお断りされていたらしいのだが、いまは普通に受け付けてくれるらしく、一般の依頼者も足を運ぶ様になっている。
そのおかげで、低ランクの者達の仕事も増えて、ハンター達も活気付いている。
そうなると誰かを妬む暇などない様で、流言飛語はだいぶ鳴りを潜めた。
とはいえ、相変わらず一部のCランクハンター達からは白い目で見られているし、ギルマスの首をすげ替えたという噂は飛び交っているけどね。
まぁ、以前よりはマシかな?
いつも俺不運を読んでいただきありがとうございます。
リアクション、ブックマーク、評価、感想いつもありがとうございます。
日々制作の励みにさせていただいております。
以前クルトカのイメージが掴みにくいとのお言葉がありましたので下手ながら頑張って描いてみました。
これで見れていると良いのですが……。
見れなかったらちょっとヘルプ先生に教えを乞いにいくしかない……。
クルトカは背面のパイピングがめちゃくちゃかっこいいのですが、私の画力では如何ともし難い難しさでした。
むり……。
あとイケメンも無理。
足も手も無理。
とりあえず絵が無理。
先日ジェットコースターに乗ったら指を骨折しました。
前にあるハンドルを握るタイプだったのですが、掴んでいた手が滑り前の座席に強打、剥離骨折。
利き手でなかったことが不幸中の幸いでした。
霧斗……不運を移さないで欲しいな。




