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プロローグ1 少年は、夢を見る。


「優勝は『SkyFields(スカイフィールド)』」


鳴りやまない歓声。

アナウンサーの熱い声。

プレイヤーたちの抱き合う姿。


全てが光輝き、眩しい。




ここは、cleariumで誰もが求める頂点を決める戦いの場。


今この瞬間、今年の優勝チームが決まった。

優勝は『SkyFields(スカイフィールド)』。


世界中の強豪を乗り越え、初めて世界の頂点に立った。




チームのリーダーは「空渡(そらわたり) (はじめ)


並外れた感覚と立ち回りで、

世界中の強豪を打ち破ってきた。

SkyFields(スカイフィールド)』の司令塔だ。



cleariumは6対6で行うスポーツ。


フィールドの下半分が水中で、上半分が空中。

そんな世界を人が自由に泳ぎ、

相手のゴールにボールを入れる球技である。


今この世界で最も人気があるスポーツだ。

世界人口約100億人に対し、1000万人ほどのプレイヤーがいるとされている。


世界にはプロが存在し、それぞれがこの日の優勝を目指し、日々練習を続けている。



そんな歓声に飲まれる少年が一人。

名を「空渡(そらわたり) (とおる)


「やっぱり、父さんはすごいや。」


透はそうつぶやいた。

世界をかけた決勝戦。


(はじめ)(とおる)を世界の頂点が争うこの場につれてきていた。



「え~。次は『SkyFields(スカイフィールド)』のリーダー、空渡(そらわたり) (とおる)選手にお話を伺いたいと思います。」


アナウンサーの声。


父が出てくる。

観客席からは大声援。


「今のお気持ちをお聞かせください。」


「とてもうれしいです。」


「ありがとうございます。今回の試合はどんな気持ちで臨まれましたか?」


「今回は絶対に負けられないと自分に言い聞かせてきました。大事な家族の見守るこの場所で絶対に世界を取りたい。そう覚悟を決めてきていました。」


「ご家族様もいらっしゃっているんですね。最後に見ている皆さまに一言お願いします。」


「ここは、誰もが目指す最高の場所です。僕たちがずっと居座る場所ではありません。次のこの場所を目指すのは君たちです。」


大歓声が上がる。


「ありがとうございました。続いては~」


アナウンサーの声を後ろに、

父、(はじめ)が壇上から降りる。


こちらを向いた気がした。

拳を掲げてこちらに向ける父。


透は父の声を頭の中で何度も反復した。


『次のこの場所を目指すのは君たち。』


「いつか俺もあの場所に。」

少年は、拳を握り。父に向けて拳を掲げ返した。




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