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親友が酷い目に遭わされたので全てに復讐しました。  作者: ふるか162号
2章 教会編

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教会編 18話 世界が敵になりました。

 マイザー王国から帰ってきた私達は、姫様に報告に行きます。

 マイザー王国から連れて帰って来た子供達は、皆、マジックにまとわりついています。

 まぁ、知らないところに連れてこられて、戸惑っているのでしょう。

「レッグさん。姫様に報告する前に、この子供達をリチャードさんの所に連れて行きましょう」

「いや、俺達はネリーに報告をしよう。カチュア、マジック殿。この子達を、リチャード殿の所まで連れて行ってくれないか?」

「そうだな。俺達全員で報告に行っても仕方が無い。カチュア。レーニス。ガキ共の手をつないでやってくれ」

「分かりました。レーニスちゃん。行きましょう」

 そう言って、三人は、リチャードさんの所に子供達を連れて行ってくれます。

 リチャードさんなら、子供達を大事に育ててくれるでしょう。

「さて、俺達はネリーに報告に行こう。何か嫌な予感がする」

 嫌な予感? 姫様に何かあったのですかね?

「レティシアちゃんが考えている様な事じゃないさ。マイザー国王の反応を見る限り……。いや、憶測で話すのを止めよう」

 憶測? 反応?

 姫様の所に行けば分かるでしょうか。


 姫様は、執務室で仕事をしている様でした。

「あら? レッグさん。おかえりなさい。レティもご苦労様」

 私は姫様に、頭を下げます。

「どうだった? マイザー王国は……って、レッグさんの顔を見ればわかるわね。まぁ、あの王の性格じゃ、話にならなかったみたいね」

「あぁ。一方的に、招待状を渡してきたぜ。まぁ、教会とつながっている事は間違いない。こりゃ、戦争は避けられないかもな」

 お二人は、暗い顔になります。

 仕方ありません。ここは、私がアレを実行しましょうか?

「姫様。私が、再びマイザー王国へと行きましょうか? あの生ゴミを暗殺するのくらいはたやすいです」

「レティシアちゃん。それは駄目だ」

「何故ですか?」

 レッグさんも、生ゴミを殺せば戦争を回避できると、言っていたじゃないですか。

 私は、意味が分からずレッグさんを睨みます。

「レティ……。もう遅いといえば遅いのよ」

「予想通りだったか……」

 はい?

 遅い? 予想通り?

 ……まさか、生ゴミがすでに挙兵でもしたんですか?

「教会がこの国を滅ぼす為に、各国に御触れを出したそうよ」

 という事は、この国は世界の敵になったという事ですか?


 しかしです。私には疑問で仕方ありません。

「何故、一国の運命を決め付ける権力を、教会は持っているのですか?」

 アブゾルが唯一神とはいえ、全世界の人間すべてが、アブゾルを信じているわけでもありません。

 むしろ、勇者タロウを選んだ事によって、全世界から嫌われてもおかしくない筈です。

「姫様。どうして教会は、ここまで権力を持っているのですか?」

 普通に考えて、各国に御触れなど出しても、各国の王が従うとは思えません。

 確か、教会は、各国に支部を置いているだけで、お互いに不可侵の筈です。

「教会は、世界でも救ったのですか? 魔王を倒したんですか?」

 私の質問に、姫様が困ってしまいます。

 それはそうです。

 クランヌさんは生きているとはいえ、魔王を倒したのは私です。


 ……姫様を困らせてしまいましたね。反省しましょう……。

「俺から説明しよう」

 レッグさんが説明してくれるみたいです。


 レッグさんの話では、教会とは……、神とは、存在そのものが救いになるそうです。

 私には意味が分かりませんが、救いを求める時に、神に祈るそうです。

 神に祈って、何がどうなるのでしょうか?

 私も、神に祈れば、お母さんを失わずに……、エレンを奪われずに済んだのですか?

 それは違いますよね。

「あの幼少時代を送ったお前には、理解は出来ないのも分かるが、世間の人々はそうじゃない」

 そうじゃない……ですか。

「お前なら、越えられる壁でも、他の人間は簡単に挫折してしまい、そして神に縋る。結局、人間はそういうものだ」

 なるほど……。

「しかし、思っていたよりも、早かったな。で? クランヌ殿に連絡は?」

「したわ。明後日にはエスペランサ軍をファビエ王国に送ってくれると言ってくれている……しかしね……」

 そうです。

 私達の目的は、アブゾルを魔王に仕立て上げる事です。

 教会が、強硬手段に出てきた場合、この作戦は使えません。

 そう考えれば、あの招待状を渡したのも、失敗だったのかもしれません。

「とはいえ、時間が無いわけじゃない。レティには、ちょっと頑張ってもらわなきゃいけないわね」

 そうですね……。

 私ならば、どの国にも入る事が出来ます。

 そうなれば、国王を殺す事は可能です。

 やはり、暗殺しかありませんね。

「レティ。暗殺を考えているのだろうけど、違うわよ。教会が御触れを出したからと言って、すぐに攻め込んでくる国はないわ」

「何故ですか?」

「それをしてしまえば、攻めてきた国の国王の威厳は完全に失墜するわ……」

 え? どういう事ですか?

「だって、もし、素直に攻め込んでしまえば、教会に従ったという事になるでしょう? 王家と教会は不可侵の筈なのに、王家が教会の()()に従って、自国の兵士……いわゆる、国民の命を無駄に危険に晒す……、国民はどう思うかしら」

 なるほど。

 確かに、アブゾルを信じていない人からすれば、教会の命令を聞く王家……必要が無くなりますよね。

「で? 暗殺でなければ、私は何をすればいいのでしょう?」

「そうね。レティにやってもらいたいのは……」


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 新・クジ引き  https://ncode.syosetu.com/n4468fd/

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 最初はしっかり容赦なく復讐に動いて面白かったけど いい加減女王夫妻足かせ過ぎてウザい もっと主人公に自由に動いてスカッとさせて欲しい 正直最初の流れが続くの期待してただけにどんどん微妙…
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