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親友が酷い目に遭わされたので全てに復讐しました。  作者: ふるか162号
1章 親友が酷い目に遭いましたので全てに復讐しました

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15話 とりあえず宣戦布告でもしておきましょうか(19.8.22.改稿)


 私は驚く紫頭と対峙します。


「貴様がコイツ等を殺したのか?」

「そうですよ。私がここにいる以上、私以外に在り得ないじゃないですか」

「まさか、こんな小娘一人にブレイン様から預かった大隊を殺し尽くされるとはな……」


 ブレイン様?

 それが魔王の名ですかね。


「貴方は何者ですか? それとブレインとは何者ですか?」


 私は紫頭に質問してみましたが、答えてくれそうにありません。それどころか体を震わせています。


「ブレイン様の部下を皆殺しにして、生きて帰れると思うなよ、人間!!」


 人の質問は無視ですか。

 いい度胸ですねぇ……。


 私は、小石を拾い紫頭に投げつけます。


「ぐぼぉ!!」


 小石は、紫頭の腹部にめり込みました。


「ふふっ。偉そうに怒鳴っていた割には小石が当たったくらいで情けない。もう一個投げてみますから避けてくださいね。えいっ!」

「ごはぁ!?」


 ふふっ。

 頑張って避けてくださいね。

 私は小石を幾つも投げつけます。

 紫頭は小石を必死に弾き落としています。


「き、貴様!! 怪しげな魔法を使いおって! 俺を誰だと思っている! 俺はブレイン様の右腕、ケン様だぞ!」


 ブレイン様の右腕ですか。

 という事はブレインというのが魔王ですかね……。

 しかし、怪しい魔法ですか……。

 さてはこいつ……アホですね。


 私は紫頭の目の前に移動します。して、立派な紫の髪の毛を掴みます。


「私は魔法なんて使っていませんよ。ただ小石を投げつけていただけです」

「え?」


 紫頭の頭を地面に叩きつけます。


「ぎゃあ!!」

「さて、魔王の腹心の力を見せてくださいよ」


 紫頭はすぐに起き上がって……こないですねぇ。紫頭は動かなくなりました。まさか、あの一撃で死んだのですか? そうだとしたら、かなり弱いですよ?


 私は紫頭の背中を踏みつけます。死んでいるのなら、反応せず潰れるだけですが、どうでしょう?


「ぎ、ぎゃああ!!」


 反応がありました。生きている様です。


 私は自慢かどうかは知りませんけど、紫頭の髪の毛を掴み、持ち上げます。


「う……、ぐぐぐ……」


 どうやら、気を失っていただけで、ちゃんと生きていますね。


「さて、紫頭。貴方には色々と聞きたい事があります」

「け、ケンだ……」

「名前なんてどうでも良いんですよ」


 私は、紫頭の頬をビンタします。

 パァン! という小気味良い音が響きます。いいですねぇ……。紫頭は涙目ですが。


「貴方は魔王の腹心ですか? ブレインというのは魔王ですか? そして、魔王城の場所を知っていますか?」

「い、いや。ブレイン様は魔王じゃない。ブレイン様は魔王四天王だ」


 ふむ。自分の立場を分かっているのでしょうか? 偉そうなので、往復ビンタを喰らわせてあげます。嬉しいですか?


「や、やめてくれ」

「やめてください……でしょう?」


 こんな事で泣かれると、もっと虐めたくなるじゃないですか。いえいえ。私にそんな趣味はありません。


「止めて欲しかったら、私の言う事を聞きいてください」

「は、はい」


 私は紫髪の髪の毛を離します。

 紫髪は、私が髪の毛から手を離した瞬間逃げ出そうとしますが、「逃げた瞬間、追いかけて捕まえて惨たらしく殺しますよ?」と笑顔で呟くと、その場で土下座をしていました。面白い魔族です。

 そうです。こいつを仲間に引き込みましょう。


「さて、貴方にして欲しい事は一つです」

「え?」

「魔王城、ブレインとやらに連絡を入れなさい」

「は、はい」


 私は紫髪を脅して魔王城に連絡を入れさせます。

 何やら変な玉っころでに話しかけていますね。アレが噂の連絡用の魔宝玉なのでしょう。とても高価と聞きましたが、魔王軍はお金を持っているんですねぇ……。

 紫頭が玉っころに声をかけると、玉っころから声がします。

 

『どうした? ケン』

「ぶ、ブレイン様……」

「これは誰ですか?」

「この方が魔王四天王の一人で頭脳の『ブレイン』様だ」


 頭脳のブレインですか……。

 頭脳と言われるくらいですから、頭が良いのですね。話が通じる魔族だと良いんですがね。


「どいて下さい。私が話します」

「あ、ちょっと待て」

「うるさいです。そこで座っていてください。逃げたら……」

「はい。大人しく待っています」


 紫頭は正座で大人しくしています。


「さて……。貴方がブレインですか?」

『そうだ。キサマは何者だ?』


 ふむ。

 声を聞く限り、話は通じそうですね。少し、挑発してみますか。


「聞いておいて何ですけど、嘘を言ってはいけませんよ。貴方は頭悪そうな声です。通信係の雑魚が偉そうにしちゃいけません」


 少し分かりやすい挑発ですかね? 紫頭も呆れた顔で見ています。その顔ムカつきますねぇ……殺しますよ?

 私の笑顔が怖かったのか、紫頭は顔を青褪めさせて俯きます。


「で? 私は紫頭に偉い人に繋げと言ったのですが、貴方の様なアホは偉い人とは違うようです。さっさと偉い人に代わってください。時間の無駄です」

『貴様!! 私を誰と思っている!!』

「知りませんよ。通信係でしょう? もういいですって。早く偉い人に代わってください」

『もう一度言おう。私は魔王四天王の頭脳、ブレイン様だ!!』

「嘘ですね。本当に頭のいい人は、言葉遣いも綺麗なものです。貴方の口調からはゴミクズの様な汚さしか感じません」


 まぁ、こんなモノは私の偏見ですが、まぁいいでしょう。

 私は静かな紫頭に視線を移します。あ。笑いを堪えていますね。さっきまで死にかけていたのに、元気なものです。もう一度痛めつけておきましょうか?


『キサマ……良いでしょう。そこにいなさい。私が直々に殺しに行って「来なくていいです。私から行きますから。あ! ちゃんと四天王全員で待っていてくださいね。それとこれは忠告ですが、一人ずつ襲いかかってくるのはやめてくださいね。そんな事されたら、この世界に生まれてきた事を後悔させてしまいますよ?」……ははは。随分と自信過剰だな』

「自信過剰じゃなくて、できる事(・・・・)を言っているだけですよ。魔族を皆殺しにすると決めたんです。待っていてくださいね」


 そう言って、魔宝玉を握り潰します。

 魔宝玉は、砕け散って、きらきらと綺麗な粉へと変わります。


「ちょ……。それ高価なんだぞ!?」


 その光景を見ていた紫頭は、青褪めています。


「さて、次は貴方に用があります」


 そう言って、紫頭の額辺りを掴み持ち上げます。とはいえ、私は背が低いですから浮かせる事はできませんけど。


「ぎゃああああ!!」

「少し、頭の中を読みますから大人しくしていてくださいね」


 私は紫頭の額を掴む手に力を入れます。


「ぎゃああああああああああああああ!! 頭が潰れる!!」


 失礼ですね。潰さないように掴んでいるから大丈夫ですよ。

 暫く紫頭の絶叫だけが響いています。うるさくて集中できないんですけど。


「ふむ。頭の中を読めると思ったのですが、やはり頭を潰さなくては読めませんかねぇ……」

「ま、待ってくれ!? 話す。魔王城の場所を話すから離してくれ!! ぎゃああああああああ!!」

「嫌です。場所を聞いただけでは転移魔法陣で転移できませんからね」


 まぁ、潰すというのは嘘ですけどね。

 私はさらに力を込めます。


「ぎゃああああああ!!」


 ようやく読めました。これで魔王城近くへと転移できますね。

 私は紫頭を離します。


「さて、私は今から魔王城へと攻め込みます。貴方はどうします?」

「はぁ、はぁ……。どうするって何をだ? まさか、俺に魔族を裏切れと?」

「そうです。貴方を魔王城に連れて行っても、弱すぎて足手まといで邪魔です。貴方には三つの選択肢があります。まず一つ、ここで私に殺される。二つ目は、単騎で王都を攻めて、レッグさん辺りに殺される。三つめは、魔族を裏切って姫様の為に働く。どれが良いですか? 私としては一つ目がおススメですね」

「おススメを選んだら死ぬじゃねぇか!?」

「そうですよ。でも、ちゃんと生きる道を残してあげているじゃないですか。貴方は面白いので選択肢を与えてあげているんですよ」

「し、しかし……」


 まだ迷っているんですね……。

 もう一押ししておきましょう。


「私は魔族を全て殺すんですよ? あ、やはり考えを変えました。すべての魔族を殺し尽くすのに貴方一人で生き残るのも酷でしょう? だから殺してあげます。一つ目を選択してください」


 紫頭は少し考えた後、「三つ目でお願いします!」と土下座していました。


 ふふっ。

 本当に面白い魔族です。


 少しでも面白いや続きが気になるという方がいれば幸いです。

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