7話 秘密
「お前ら、スパイだろ」
「「!?」」
「ちょっとなに言ってるんですか?」
「・・・お前ら二人になると、お嬢様って呼ぶだろ?それで不思議に思ってな。だからちょっと調べさせてもらった」
「…っ、なにが望みですか?情報提供?人質?」
「いや、ルリシア王国を倒してもらう」
「「へ?」」
「言いたいことは分かる。だが断れる立場か…?」
うむ、ここは引き受けておいたほうが良いっぽいか…?
情報も入るだろうし…
でも見張りがつくのは明白か
「そうですね。引き受けましょう」
「お嬢様!母国を捨てるということですよ!?それに国王陛下を切ると言うことなのですよ!?」
「分かってるわよ。でも母国は日本だし、王宮から出てないからどんな国か知らない国を助けるなんて嫌よ。お父様には感謝してるけど前世のお父さんのほうが感謝してるし」
「いや、でも」
「正直、今回は生きたいのよ」
「お嬢様…?」
「それに、貴方がどちらにつこうか貴方しだいだから」
どっちにつこうか迷ってるのかしら?
「・・・分かりました。ついていきます」
「ありがとう。ボンドエル」
「お二人さん、感動シーンの所悪いですが、もう一つ言っておくことがあります」
「はい、なんでしょう?」
「ルリシア・エリオーヌ貴方実はコグアナ王国の姫なんです」
「「・・・・・はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」」
いやいやいや、なに言っているのですか?
そんな設定ありませんでしたもの!
設定崩壊してるのは分かってましたが…!!
「えーと、ですね王子と双子で生まれた貴方は赤ん坊の時行方不明になったのです。ルリシア王国のスパイが盗んだことは分かっていたのですがどこに行ったのか分からず王子一人が生まれたことになったのです」
「な、なるほど?」
「お嬢様、絶対わかってないですよね?」
「いや、大体はわかるよ?ゲームのときはそんな設定無かったけど…超展開だけど私が暴れまくったのを助けて仲良くなろうとでもしたんじゃない?」
「どういうことですか?」
ぐぇ…説明苦手なのですが…
どうせつめいしましょうか?
「だから、私がこっちでぐぁぁぁぁぁ!って暴れるのをルリシア王国が助けるシナリオなんじゃない?」
「どうやって暴れるのですしょうか…」
「あれ?言ってなかった?能力が上がるのはルリシア王国の薬を大量に飲んだから」
「聞こえてる!?妖怪…?」
「声に出てた」
あと妖怪とはなんだ…
「ぐっ、でも何故民間人じゃなくて王族なんですか?」
「んー…脅しじゃない?実はお前の子供だぞ!助けてやったぞオラオラって感じなのでは?」
「なるほど、分からんです」
「簡単に言えばお父様に使われたのよ…お父様許すマジ」
「国王陛下ェ…ではお嬢様作戦会議とでもしましょうか」
「そうね…じゃあ先生さよなら」
「はーい。さよならぁ」