混乱そして会合2
見事に話が進まない・・・
妖狐族と名乗った少女がでていってから、誠也はいまだに布団から上半身を起きあがらせた状態のまま、混乱していた。
(と、とりあえず俺を助けてくれたであろう、あの少女の事を整理してみるか。)
金色の頭を右手で掻きながら誠也は考える。
1.中学生くらいの着物姿の美少女
2.狐耳に2本の尻尾
3.銀髪・赤い瞳
4.俺の事を『主様』と呼ぶ。
5.狐の行列に籠で運ばれていた。
(特徴としてはこんなもんか。)
5つほどの情報を頭に思い浮かべ誠也は考えを巡らせる。
混乱する頭で考える。
(1.美少女についてはとくに問題はないよな。日本人だし着物をきる習慣の家だったあるだろ。)
(2.狐耳に2本の尻尾か・・・これはなんだろう?そういえば…数年前になんか動物の尻尾型のアクセサリーが流行ったような気がする。
狐耳にしても、都内の某電気街では猫耳とかが流行ってるっと聞いたことがあるような。つまりは作り物か?)
(3.銀髪かぁ~最初俺が地毛で金色だから納得したけど、普通に考えたら染めてるって考えるのが自然か?赤い瞳に関してはカラーコンタクトかなにかだろう。)
(4.俺が『主様』ねぇ…うん。ねぇな。呼ばれる理由がない。少なくともあの少女とは初対面だしなぁ。なんか懐かしいような感じはしたけど…たぶん気のせいだろう。
この家のしきたりか又は、あの子の趣味の問題だろうな。)
(5.狐の行列と籠・・・きっと俺の見た夢だな。それしかない。)
そして考えた末に誠也は一つの回答に導きだす。
「妖狐族とも言ってたけど…」
(まさか・・・いやこれはあれか・・・噂に聞く、まさか実在するとは・・・年もたぶん丁度そのくらいだし、それしか考えられないよな。」
誠也の顔には驚きそして戸惑いの表情が浮かんでいた。
そしてその回答が頭の中で確信にかわったとき、誠也はぽつりと呟いた。
「・・・厨二病患者。」
誠也はすごく残念そうに顔を歪ませる。
(あんなに可愛いのになぁ…まさか現代社会の闇があんなかわいい子まで侵略しているとは・・・この国は大丈夫なのか?)
そこまで考えてふととあることに気付く。
「えっと・・・俺もしかして痛い子に助けられちゃった?」
(やべぇ・・・どうしよう…あのまま山で寝てたら多分おれは風邪とかひいてたよな?もしかしたらもう秋だし昼は暖かかったとはいえ一歩間違えば死んでた可能性も・・・
もしかして命の恩人になるんじゃね?もしかして話を合わせたほうがいいのか?)
誠也が状況を整理していると不意に、
『トントン』
再度襖が叩かれる。
「主様、失礼いたします。」
そういうと徐々に襖が開いて行く。襖が開ききると少女は正座姿のまま三つ指をつき、
「ご食事のご用意ができましたのでお迎えにあがりました。」
そういってから少女は顔を上げる、やはり先ほどの狐耳の少女だった。
誠也はその姿をみて立ち上がると思わず、
「う・・うむ。苦しゅうない案内するがよいでごじゃる。」
その反応に少女はクスッと笑顔を見えると立ち上がり、
「では主様はまだこの屋敷にお詳しくないとおもいますので恐縮ながら私がご案内いたしますので、ついてきてくださいませ。」
そういうと少女は誠也が歩きだすのを見届けると後ろを向きになり、優雅に歩きを進める。
先を行く少女の尻尾を眺め誠也は一人ひとり思いを馳せる。
(さすがに…『う・・うむ。苦しゅうない案内するがよいでごじゃる。』はねぇだろ・・・どこの似非な公家だよ…)
誠也は若干うつむきながら先に歩く少女についていくのだった。
ノリで書いてみたけどあんまり文才はないな・・・
こんな中途半端な作品を読んで下さる皆様に心より感謝を申し上げます。