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狐付き  作者: シンシンノ
1章
5/14

混乱そして会合

目が覚めるとそこは・・・和室でした。


「え…えぇっと・・・どこここ?」

全く見覚えのない部屋。布団から上半身だけ起き上がらせながら誠也はあたりを見回す。

(おぉ~あの掛け軸高そうじゃね?)

(あの壺なんだよ!?明らかに素人の俺でもわかる高級感漂ってんじゃん!?)

(どれか一個もらってもいいかな?貰えれば1カ月の食費には困らないんじゃね?わからないけどきっと)

(この布団ももふもふしててすげぇきもちいい。おやすみなさい。)


 

「っと現実逃避してもしょうがないよな・・・えっと何で俺はここにいるんだろ?」

寝起きで働かない頭を回転させて記憶を蘇らせる。

「昨日は・・・朝寝坊して・・・バスに乗って…自然動物園に行って・・・山で昼寝して・・・」

ここまではまぁいいだろ。問題はその後

「夕方昼寝から起きたら、狐の行列を見かけ籠の中にいる可憐な少女と目があったらここにいた・・・」

ハイ…完全にOUTです。おかしいです。

少女と目があって気を失ったというのはまだいいだろ…

狐もまぁまだいいとしよう。

山だし狐がいてもおかしくはないんじゃね?あの山に狐がいるって話しは聞いたことないが・・・

きっと地球温暖化のせいで生態系とかがおかしくなってるんだろう。

きっとそう。

後問題はその狐が行列を作って白無垢の少女を運んでたことだよなな・・・

なんか納得できる理由があるはずだ・・・


(頑張れ!俺の頭!!!頭をフルに働かせて納得できる理由を思いつかせるんだ!!!)


・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・無理でした。


(納得できる理由なんてあるわけねぇじゃん!?だって狐だよ!?行列だよ!?美少女だよ!?)

「あっ!?」

ふ・・・ひらめいたね!さすが俺。

「きっと夢だ!!!きっと山で寝た俺が夢を見てそのまま寝ちゃってた俺をたぶんどっかの優しい人が家まで運んで看病してくれたんじゃね?」


多分これで間違いないだろ?ほかの可能性なんてあるはずがない。

狐も行列も美少女もきっと夢だ。美少女が夢なのは悲しいがそれはしょうがないだろ。


そう納得しかけた誠也の頭にいやもう一ついやな可能性が脳裏に浮かぶ。



「もしかして・・・俺の頭がおかしくなったんじゃね?」


考えたくはない・・・しかし可能性は捨てきれない。

あ・・・もしかして今から黄色い救急車(都市伝説)が迎えにくるんじゃね?

(精神病院ってパソコン使えんのかなぁ・・・)

(食事のメニューが嫌いなもんばっかりだったらどうしよう。)

(かわいい看護婦さんとかいねぇかな・・・)


そんなどうでもいいことを考えていると、「トントン」と襖が他叩かれる音がする。

襖の向こうにいる人から声がかけられる。


「主様起きられましたでしょうか?入ってもよろしいですか?」


「あ・・・はいどうぞ。」

反射的に答えてしまった後に誠也は思う。

(・・・すごく綺麗な声だなぁ~っていうか主様ってなんだろ?なんかこの家のしきたりとかなのかな?)

「失礼いたします。」

襖が開く。

「お加減はいかがでございますか?主様。」

入ってきたのは年の頃にして13~15歳くらいの少女でした。しかも昨日眼が合った白無垢姿の少女。

(あぁ今日は・・・普通の着物すがたなんだなぁ~。)

(あれそうするとこの人が俺を助けてくれた人なのかな?間違っても看護婦さんってわけじゃないよね?)

(髪の毛の色が銀髪なのは地毛なのかな?すごく綺麗だけど)

(綺麗な赤い瞳だなぁ~頭の上についてる耳もすごくキュートだ)

(あれ?今俺なんか変なこと考えなかった~なんだろう?)


「あのぉ?ご主人様?もしかしてまだお加減がよろしくないのでしょうか?」

誠也が考え事をしている間に近くに寄ってきて心配そうに顔を覗き込んでくる美少女。



「いえぇ!?もう完全にだいじょうぶですぅ!!」

考え事をしたため少女が近づいていることに気づいていなかったから、慌てて返事をしたため声が裏返って変な声が出た。


死にたい・・・


「それはよろしゅうございました。お腹が空かれていることでしょう?今からご飯をご用意いたしますね。」

そういって振り向き部屋を出て行こうとする少女。


「!!!????」

その少女後ろ姿をみて誠也はきづいてしまった。違和感の正体に・・・


「狐耳にしっぽ!??」


そうその少女の頭にはピーンっとはった耳。お尻の付け根の辺りからは2本のもふもふとした銀色の尻尾が生えていた。

その声にが聞こえたのか少女が上半身だけ振り返りながら言った。


「妖狐族ですので。」

その顔には年に似合わない妖艶な笑みが浮かんでいた。

尻尾が2本なのには意味があります。

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